搭載エンジンは200ps(147kW)のパワーを発生する直列4気筒2Lの直噴ターボで、ターボエンジンらしく1800回転という低回転域から280N・mの余裕のトルクを発生する。これにマニュアルのスポーティさとATの快適さを併せ持つDSGが設定されるほか、GTIならではの仕様として6速MTも用意される。
エンジンはクルマが動き始めた直後の低速域からもりもりという感じのトルクを感じさせ、決して軽いとはいえないGTIのボディをグイグイ押し出していく。しかもターボ車にありがちな段付きを感じさせることなく、滑らかなで力強い加速を味わわせてくれるのが特徴。文字通り気持ち良く加速が伸びていく感じだ。DSGの走りは特に気持ち良く、爽快かつ豪快な加速感フィールが味わえる。
6速MT車には操る楽しみがあるが、ベテランドライバーが運転しても0-100km加速などはMTよりもDSGのほうが速いという。そうなるとMTを選ぶ意味は極めて薄くなる。VWジャパンでは20%程度の比率を見込んでいるというが、価格差も約14万円程度とわずかであることからMTの比率はさらに低いのではないだろうか。ただ、DSG装着車だと走りに関してはGTXとの違いが少なく、GTIを選ぶ意味が薄れる感じにもなる。
専用のサスペンションと17インチの45タイヤを装着した足回りはかなり硬めの乗り心地ながら、深いなゴツゴツ感を感じさせることなく、高い操縦安定性を発揮する。電動パワーステアリングの操作フィールもごく自然なものだ。
●お勧めグレード
ゴルフから独立したひとつのブランドともいえるGTIには6速DSGと6速MTの設定があるが、基本的にはDSGのほうがお勧め。将来的なリセールバリューもDSGのほうが有利になるのは確実で、走り志向のユーザーであってもDSGを選ぶのが正解だろう。