2.0ツインスパークエンジンは、150馬力をアウトプットしフロントタイヤを駆動する。同時に登場した1.6リッターツインスパークエンジンは120馬力を発生。

シティモードでの設定や作動を大幅にリファインしたセレスピード。よりイージーなドライブが可能となった。

乗り心地重視になったとはいえ、クイックなハンドリングなどスポーツ性は健在。ブンブンとエンジンを回して走りたくなる。

スタビライザーは、中空タイプに変更され約1.7キロ軽量化された。

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抜群の乗り心地を提供する新サスペンション

 新型アルファ147には1.6Lと2.0Lの2機種のエンジンが搭載され、1.6Lは5速MTのみ、2.0Lには5速MTとATモード付き5速シーケンシャルMTのセレスピードが設定されている。2.0Lの5速MT車は左ハンドルだけの設定で、ほかのモデルは右ハンドルだけの設定と、割り切った仕様が用意されている。

 試乗したのは売れ筋グレードとなる2.0Lのセレスピードで、搭載エンジンはツインスパーク(ツインプラグ)のDOHC。110kW/181N・mのパワー&トルクを発生し、特に吹き上がりのスムーズさと高回転域まで回したときのパワフルな実力が特徴。その良さは今回のモデルでも基本的に変わっていない。セレスピード仕様でも気持ちの良い吹き上がりを見せる。これはアルファならではのものといえる。

 セレスピードはATモード(シティモード)で使ったとき、変速時のトルクの抜けがあるためアクセルワークに多少の慣れが必要だが、慣れてしまえばフルATとそう変わらない走りのフィールを得ることが可能。積極的にレバーを操作してマニュアル車として走っても良いし、このときにはステアリングの裏側に設けられたパドルによってステアリングから手を離さずにシフト操作が可能だ。

 今回のマイナーチェンジで大きく変わったのは足回り。2.0L車に採用されたコンフォートサスペンションが大きなポイントだ。これまでのアルファ147というと、スポーティなイメージを表現するために硬めの足回りを採用していたが、これが市街地などでゴツゴツした違和感につながる部分があったため、柔らかめの足回りに変更された。

 そのためにコーナーなどでは大きめのロールが発生するものの、乗り心地の良さはアルファとは思えないくらい。しっとりした感じの乗り味になっている。これはむやみに偏平タイヤを選ばず、16インチの55タイヤを採用することなども関係しているだろう。

●お勧めグレード

 新型アルファ147では前述のようなごくシンプルなバリエーションが設定されている。アルファらしいスポーティさを求めるなら2.0Lエンジンを選ぶのは当然で、その上で5速MTにするかセレスピードにするかがポイントになる。よりスポーティ度の高いモデルを選ぼうとするなら5速MTだが、これだと左ハンドル車だけの設定になるので日本の道路交通環境の中ではお勧めしにくい。

 将来的には希少価値の高い左ハンドル車に人気が集まる可能性が高いが、だとしても安全性や乗り降りのしやすさ、使い勝手などを考えたら日本では右ハンドル車を選ぶのは当然のこと。左ハンドル車はお勧めできない。2.0Lエンジンのセレスピード車がお勧めグレードになる。た

代表グレード
2.0ツインスパーク セレスピード
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,225×1,730×1,450
車両重量[kg]
1,330
総排気量[cc]
1,969
最高出力[ps(kw)/rpm]
150(110)/6,300
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
18.4(181)/3,800
ミッション
ATモード付き5速シーケンシャルトランスミッション
定員[人]
税込価格[万円]
313.95
発売日
2005年4月16日
レポート
松下 宏
写真
和田清志
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