300Cはクライスラー伝統の300シリーズの新型車として登場したモデルで、本国アメリカでは発売以来、1年間に11万台も販売したという大ヒット車になった。クライスラーならではの伝統を感じさせるスタイルに、モダンな感覚のインテリアを組み合わせたほか、大排気量エンジンの搭載によって豪快な走りを実現したのが特徴。クライスラーが久々に開発したFRの新プラットホームに搭載されるエンジンは、V型6気筒が3.5LのOHC、V型8気筒が5.7LのOHVという設定だ。
大型の格子グリルや4灯式ヘッドライトによって迫力を感じさせる外観は、いかにもマッチョなアメリカ車らしいもの。ただボディの全長は5mを超えており、日本での使い勝手を考えると疑問の余地も。当面は左ハンドル車だけの設定で、右ハンドル車は年末くらいにならないと入ってこないというのもやや厳しいか。
ダイムラー・クライスラー日本では300Cをクライスラーブランドの頂点に立つイメージリーダーカーとして、ブランドイメージをプレミアムな方向に引き上げるモデルに位置づけたいとしているが、これもやや疑問。300Cを買うユーザーは違うところにいると思う。