高回転型のエンジンではないが、レスポンスに優れた1.8リッター直4エンジン。125馬力を発生する。

2リッターターボエンジンは、200馬力を発生。6速MTと組み合わされる。

ターボスポーツのみに搭載される6MT。アストラシリーズでは、初となる。

快適性とアクティブ・セーフティを追求したシャシーシステムIDSプラスを装備。違和感のない自然な制御がポイント。ハイレベルな走りを支えてくれる。

リアルタイムにショックアブソーバーの減衰力をコントロールするCDCシステム。あらゆる路面状況で、最適なハンドリングを提供。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

お買得感が高いパッケージング

 新型アストラでは快適性と高いアクティブセーフティを両立させたIDS(インタラクティブ・ドライビング・システム)と呼ぶシャシーシステムが特筆される。これは単なる電子制御サスペンションではなく、エンジンやATとの総合制御を可能としたもので、ESPプラスやABS、さらに一部の上級車用のシステムであるCDC(コンティニューアス・ダンピング・コントロール)などが含まれる。特に走行状態に応じてダンパーを連続可変でコントロールするCDCは、このクラスの競合車にはないアストラならではのものだ。

CDCが採用されるのは1.8スポーツと2.0ターボスポーツの2モデルで、インパネ上に設けられたスポーツボタンを押すことで、サスペンション・セッティングのほか、ステアリングとアクセルのレスポンス、ATのシフトチェンジポイントなどが変わり、スポーティな走りに最適化した仕様となる。

実際に走らせた印象でも、それなりにメリハリの効いた走りが可能なので、このシステムのメリットは大きいと思う。強いていえばスポーツモードはサスペンションを中心にもっとスポーティな味付けにしても良いのではないかという印象だった。

1.8LのECOTECエンジンはこのクラスの平均的な動力性能で、市街地から高速クルージングまでフレキシブルな実力を発揮する。普通のユーザーにはこれで十分といった感じだ。これに対して2.0ターボスポーツは、200ps(147kw)のパワーを発生する2LのDOHCターボ仕様のエンジンを搭載することもあって、6速MTとの組み合わせによって豪快な加速フィールが楽しめる。

2.0ターボスポーツもけっこう魅力的なモデルだが、一般的なユーザーの選択としては1.8スポーツだろう。このモデルにも先進の電子制御シャシーが用意されるので、十分に走りを楽しむことができる。265万円という価格設定も実にリーズナブルなものだ。

代表グレード
1.8スポーツ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4255×1760×1470
車両重量[kg]
1270
総排気量[cc]
1795
最高出力[ps(kw)/rpm]
125(92)/5600
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
17.3(170)/3800
ミッション
4AT
定員[人]
税込価格[万円]
265.0
発売日
2004年11月6日
レポート
松下 宏
写真
菊池一仁
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