ホンダ レジェンド
レジェンド

伸びやかなプロポーションをもつサイドビュー。

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シンプルで落ち着きのあるリヤビュー。派手さがないぶん、重厚さが増している。

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本木目が高級感ある雰囲気を演出。メーターは、淡いブルー色に発行する。

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300馬力を発生する3.5リッターV6エンジン。235/50R17というタイヤにパワーを伝達する。

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トランクも広い。奥行きもタップリ。オプションで、パワートランクリッドも装備可能。

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モデューロのエアロパーツを装備。ホイールは18インチ。クルマの車格的には、19インチでもOKか?

ライバルはA6? ヨーロッパ車を超える走りのクオリティ!

までの4WD以上に細かく4輪の駆動力をコントロールして、タイヤの能力をフルに発揮することができるようになったのだ。この新技術によって、コーナーリング性能や直進安定性、駆動性の向上がアップして気持ちのよいハンドリングが楽しめるようになった。運動性能のアップは、危険回避時のクルマの安定性にも寄与し、アクティブセーフティ面でも大きなメリットもある。

 そんな高性能なSH−4WDだが、リアルタイムに各車輪の駆動力が変わると、違和感がかなりあるのでは? と、思いがちだが、そのあたりもしっかりと対策されている。ドライバーの操作に限りなく忠実に応えるための高精度な制御システムを投入。ドライバーの意思を最大限に尊重し、操作に忠実に応える制御を行なっている。そのため、ほとんど違和感なくドライバーは、その高性能を享受できるという。

 さらに、走りの質を上げるために、徹底して軽量化にも取り組んでいる。なんと、リヤタイヤにパワーを伝えるプロペラシャフトは、カーボンファイバー製(CFRP)。カーボンファイバーは、F1などのレーシングカーにも使われる軽量で強度の高い素材。当然、とても高価な部品であり、大量生産には向かない。鉄製に比べると、約5.3kgも軽量だという。また、エンジンのシリンダーヘッドカバーには、マグネシウム製に。フロントサスペンションはアルミ鍛造ロアアーム、アルミ製のボディパネルなどなど、各部に高コストな軽量素材を使い従来の素材に比べ、なんと151kgもの軽量化に成功している。これも、すべてSH−4WDという技術がもたらす、高い走りの質をより高めるためだ。

 NEWレジェンドは、高級車らしい走りの質を高める安全最新技術も惜しみなく投入されている。フロントウインドウ上部のカメラが捉えた画像をもとに、車線を認識。電動パワステに適度な力を与えたり警報音により、車線を逸脱しないようにアシストするレーンキープアシストシステム(LKAS)やミリ派レーダーにより、全車との距離や速度を感知。一定の車間距離を保ったまま安全に追従する車速/車間制御機能(IHCC)なども装備。安全な夜間走行ができるように、赤外線カメラからの画像から歩行者だけを抽出。一定の距離に歩行者が入ると、警告音と強調表示によって注意を喚起するインテリジェント・ナイトビジョンは世界初のシステムとなっている。

 ホンダのもつ最新技術を凝縮したNEWレジェンド。グレードはひとつ。エンジンも国内で初めてとなる300馬力を発生するV6、3.5リッターSOHCエンジンのみの設定だ。

 ついつい、ハード面ばかりが注目されるが、スタイルにもこだわりを見せる。低く構えたフロントノーズ。そして、堀が深いV字のボンネットラインなど、ワイド&ローの精悍なスタイルをアピールしている。

 ホンダ流の4WDシステムと走りへのこだわり。その部分をクローズアップすると、レジェンドとオーバーラップするのがアウディの存在。つい最近、日本に導入されたばかりのアウディA6クワトロが、キャラクター的にもNEWレジェンドのライバルとなるだろう。ある開発担当者は「販売の数では北米だが、クルマのパフォーマンスでは数あるヨーロッパ車を凌駕することが目標だった」。その目標は達成できたのか? 
NEWレジェンドの試乗記をお楽しみに!

ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4930×1845×1455
車両重量[kg]
1760
総排気量[cc]
3471
最高出力[ps(kw)/rpm]
300(221)/6200
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
36.0(353)/5000
ミッション
5AT
10・15モード燃焼[km/l]
8.6
定員[人]
税込価格[万円]
525.0
発売日
2004年10月7日
レポート
大岡智彦(編集部)
写真
徳田 透(編集部)