中古車を個人売買する時の税金

中古車を個人売買する時の税金とトラブル対策

確定申告は必要? 中古車を個人売買した時の税金とトラブル対策

更新日:2022/04/01

ただでさえ種類が多く、紛らわしい自動車関連の税金や手続き費用。「個人売買の場合には何が必要なんだろう?」「誰が払うべきなんだろう?」と迷うことも多いでしょう。そこで今回は中古車の個人売買に関係する税金と、税金の負担にまつわるトラブルの回避方法についてご紹介します。

POINT 1

クルマを売った人の税金

個人でクルマを売って利益が出た場合は、そのクルマの用途によっては「譲渡所得」と見なされ所得税を支払う必要があります。

  • 「クルマの譲渡価格」-「クルマの取得費+売却時の費用」が50万円以上の場合
  • クルマが「レジャー目的」や「個人事業主の事業目的」である場合
    (※通勤、通学、日常の買い物目的で利用していた場合は基本的に免税)

上記に当てはまる場合は、確定申告が必要です。
何年か乗ったクルマの売却価格が購入時の価格を上回るケースは多くないです。
ただし、「譲渡取得の金額」の計算ではクルマの取得費は購入代金から減価償却費を控除します。そのため、年数が経ったクルマでもクルマの売却代金が取得費を上回る場合も発生するので注意が必要です。

また、個人事業主の方が事業用のクルマを売却した場合は、会計仕訳が必要です。必ず確定申告をしましょう。

POINT 2

クルマを買った人の税金

クルマを購入した場合、それが個人からであってもお店からであっても、「環境性能割」という税金を支払う必要があります。
(※自動車にまつわる税制が大きく改正され、これまでの「自動車取得税」は廃止され、2019年10月以降は、「環境性能割」が導入されました)

中古車の環境性能割は、実際に購入した価格ではなく、「取得価額」という「そのクルマの現在の価値に相当する金額」に基づいて以下のように課税されます。

取得価額(課税標準基準額× 残価率)× 0~3% = 環境性能割額

  • 取得価額が50万円以下の場合は非課税
  • 課税標準基準額とは税事務所で使われている「環境性能割の課税標準基準額及び税額一覧表」に記載の金額。目安としては新車価格の90%程度
  • 税率は、購入したクルマの環境負荷軽減(燃費基準達成度など)に応じて0%(非課税)~3%まで4段階で設定
  • 残価率とは、自動車の経過年数から算出された「クルマの価値の残り分」です。新車購入時の1.0に始まり半年ごとに低下、6年後には0.100となります

環境性能割は、陸運支局で名義変更手続きをする時に支払うため、確定申告は不要です。

【補足】個人売買における消費税について
個人事業主でない方がクルマを個人売買した場合は、一般的に事業として行う取引でないので消費税はかかりません。
一方、個人事業主の方の場合は業務用車の売買といった事業目的に関わる取引であれば消費税を納める義務があります。

POINT 3

個人売買で注意したい税金のトラブル

クルマに関する税金やその他の費用の中には、一定期間分を前払いしているものがあります。
前払いした費用を個人売買の時にどう取り扱うか、明確なルールはないため、クルマを売る人と買う人の間で話し合って決める必要があります。

一般的には以下のように負担することが多いようですので、交渉をする際の参考にしてみてください。

自動車税(軽自動車税)

  • 4月1日時点の所有者が、向こう1年分をまとめて支払い済み
  • その期間中に売買した際は、未経過分を月割りで購入者(=落札者)が負担するのが一般的
  • 例えば8月末に売買する場合、9月~3月の計7か月分を計算し、車両代とは別に支払う

自動車重量税・自賠責保険料

  • 車検時に、その時の所有者が、次の車検期間までの費用を支払い済み
  • その期間中に売買した場合でも、購入者(=落札者)には費用負担を求めないのが一般的

リサイクル券

  • リサイクル券とは、新車購入時に「廃車にするときの費用をあらかじめ支払っている」ことの証明書
  • 廃車費用なので、購入者(=落札者)がリサイクル券の金額を車両代とは別に負担するのが一般的

税金に関しては、売買後にもトラブルが起こる可能性があるので注意しましょう。
取引終了後に車両の名義変更をしないと、自動車税の納付書が前のオーナー(=出品者)のところに送られてしまいます。
名義変更をしてもらえない場合、単に税金の問題だけでなく、事故が起こった場合の責任問題になる可能性もありますので、注意が必要です。

ガリバーでは、代金やクルマの受け渡し、名義変更などを代行するガリバーフリマというサービスをご用意しております。

記事に関する監修者のコメント

個人事業主の方が事業用のクルマを売却した場合において譲渡所得が赤字になった場合は、事業所得の黒字と損益通算することで納税額が減少します。また、3年間の繰越控除も認められていますので、申告時にご留意ください。

この記事を執筆・監修した人

宮川 真一
現在の役職・肩書

税理士法人みらいサクセスパートナーズ 代表

保有資格

税理士、CFPⓇ、FP技能士1級

略歴

1997年から税理士業務に従事し、税理士として20年以上のキャリアがあります。
自動車税、所得税といった身近にある税金関係の記事監修が得意。確定申告の仕方や自動車税金の仕組みについてメディアで多く記事監修をしている実績があります。