
車の運転中にゲリラ豪雨に遭遇した場合や万が一浸水(水没)した場合の対処法、事前にできる対策(整備やグッズ)について、わかりやすく解説しています。高速道路上での対処法も解説していますので、参考にしてください。
- ゲリラ豪雨時の緊急対処4ステップ
- ゲリラ豪雨でやっていけないNG行動
- ゲリラ豪雨で特に要注意な場所は?
- 車が万が一浸水したらどうする?
- ゲリラ豪雨でできる予防策は?
- ゲリラ豪雨に関するQ&A
- norico編集部おすすめ記事
ゲリラ豪雨時の緊急対処4ステップ
ゲリラ豪雨に遭遇した場合は、次の4ステップを最優先で行ってください。
- ヘッドライトを点灯する
- 安全な場所で車を停める
- 運転時は徐行で車間距離をあける
- 冠水道路やアンダーパスを避ける
ヘッドライトで自車の存在を周囲に示し、可能なら停車しましょう。安全な場所が見つかるまでは運転が必要ですが、その際はできるだけ速度を落とし、先行車との車間距離をあけてください。
1. ヘッドライトを点灯する
ゲリラ豪雨では視界が悪化しやすいため、昼夜問わずヘッドライトを点灯しましょう。少しでも前方が見えやすくなり、周囲にも自車の存在を知らせることができるため、衝突リスクの低減につながります。
ヘッドライトは、基本的にはロービームに設定してください。また、フォグランプがあれば、通常のライトより高い視認性向上効果を発揮します。
2. 安全な場所で車を停める
ゲリラ豪雨での運転は視界が悪いだけでなく、大量の雨水でタイヤが浮く「ハイドロプレーニング現象」が発生しやすいです。交通事故のリスクが高まりますので、早めに車を停めてください。
浸水のリスクを考えると、商業施設などの立体駐車場の上層階に停めるのがおすすめです。立体駐車場がない場合は、最寄りのコンビニや店舗の駐車場で停止しましょう。
運転が極めて危険な状況では路肩などでも早めに停車し、ハザードランプを点灯して周囲に自車の存在を知らせてください。
3. 運転時は徐行で車間距離をあける
安全な場所に停めるまでは運転が必要ですが、その際は徐行(時速10km以下)で走ってください。速度が速いと水しぶきが高く上がり、車に水が入って故障しやすいです。また、先行車との衝突リスクも高まります。
車間距離は、少なくとも「晴天時の2倍以上の距離」をあけましょう。
4. 冠水道路やアンダーパスを避ける
雨が強いと「目的地に早く着きたい」と思うかもしれませんが、移動ルート上に冠水道路やアンダーパスがあれば、避けてください。
冠水道路に進入すれば車の故障リスクが高まり、最悪の場合は車が動かなくなります。アンダーパスも、いざ雨水が急に溜まって水深が深くなれば、命の危険に晒されます。河川の近くや低地の走行も避けましょう。
補足①ゲリラ豪雨の前兆
以下の状況は、ゲリラ豪雨の前兆である可能性があります。
- 背の高い、モクモクした積乱雲が見える
- 急に空が暗くなる(黒い雲が近づく)
- 冷たい風が吹いてくる
- 雷の音が聞こえる・稲光が見える
ゲリラ豪雨は、急速に発達した積乱雲が引き起こす大雨で、空が暗くなるのは雲が発達して厚みを帯びていることを示します。
さらに、積乱雲は雨とともに冷たい風をもたらします。この風も、ゲリラ豪雨接近の手がかりになることがあります。
補足②高速道路でのゲリラ豪雨対策
高速道路の走行中にゲリラ豪雨に遭った場合、基本的にはSAやPAでなければ車を停めることができません。高速道路での停車は、道路交通法で原則禁止されているからです。
大雨で走行を続けなければいけない状況での対応は一般道と同じで、①昼夜問わずヘッドライトを点灯、②速度を十分に落とす、③車間距離を十分にあける(晴天時の2倍以上)ことが重要です。
ゲリラ豪雨でやっていけないNG行動
ゲリラ豪雨に遭遇した際、以下の行動は絶対にしてはいけません。
- ①冠水道路に入る
- ②無理に走り続ける
- ③ハザードランプを点灯せず停車する
NG①冠水道路に入る
冠水道路は、他の道路と比べて水が溜まりやすい環境といえます。短時間で一気に水が溜まったり、一見水深が浅く見えても場所によって深かったりする場合もあります。
車は浸水すると故障リスクが高く、動かなくなる場合もあるので、「まだ水深が浅そうだから」と安易に進入しないでください。
NG②無理に走り続ける
ゲリラ豪雨では事故リスクが高まるため、無理に走り続けるより「一旦停止し、雨が弱まったら走行を再開する」ことが重要です。
そもそもゲリラ豪雨の原因となる積乱雲の寿命は30分~1時間程度です。つまり、豪雨は長くても1時間ほどしか続きません。早ければ数分で雨脚が変わりますので、雨が酷い場合はまず停車してください。
NG③ハザードランプを点灯せず停車する
停車前にハザードランプを点灯しないと、後続車に追突される可能性が高まります。エンジンを切る場合も必ず点灯し、自車の存在を周囲に知らせてください。
ゲリラ豪雨で特に要注意な場所は?
ゲリラ豪雨の際、アンダーパスや低地、河川・用水路周辺は危険です。これらの場所や高速道路で遭遇した場合は、速やかに安全な場所に移動しましょう。
アンダーパス
アンダーパスとは、線路や他の道路の下をくぐるように設計された道路です。他の場所より低い位置に作られているため、ゲリラ豪雨時の冠水リスクが高く、かつ分岐や迂回の選択肢がないことも多いです。
いざ急に水深が上がった場合、車から出られなくなるリスクも高く、特に危険度が高い場所といえます。
低地や河川・用水路周辺
低地や河川・用水路周辺も冠水しやすいです。車は水深が約30cmを超えると浸水に至る可能性が高く、ゲリラ豪雨では短時間で水深が一気に上がる可能性もあります。
高速道路
高速道路は一般道路よりも速いスピードで走行するため、水しぶきが上がりやすく、ゲリラ豪雨では視界も急激に悪化しやすいです。また、トンネルをくぐった後に一気に強い雨風が当たり、コントロールを失うリスクもあります。
高速道路上でゲリラ豪雨に遭遇した場合は、とにかく速度を落とし、最も近いSAやPAで車を停めましょう。
車が万が一浸水したらどうする?
車は浸水すると故障のリスクが高まります。場合によっては動かなくなったり、車に閉じ込められたりする可能性もあり、迅速な対応が必要です。
走行できてもエンジンを切る
万が一車に浸水が起こった場合は、走行できたとしてもエンジンを切り、速やかにロードサービスを呼んで点検を依頼しましょう。
部品が水で錆びるといった軽度の故障だけでなく、電気系統のショートや火災、感電のリスクもあります。
手遅れになる前に脱出する
前述のように、車は浸水で火災や感電を起こす可能性があります。また、「雨が酷いから車内のほうが安全」と思って車内に留まれば、水深が上がった際に水圧で車に閉じ込められてしまいます。ハザードランプで周囲に緊急性を伝えたうえで、速やかに車外に出てください。
なお、水位が上がって危険な状態の場合は車のルーフ上に上がりましょう。
ゲリラ豪雨でできる予防策は?
ゲリラ豪雨は急に起こるので、事前回避は簡単ではありません。しかし、日々の対策で被害を軽減したり、命を守ったりできます。
対策①天気予報を確認する
ゲリラ豪雨の事前対策で最も基本となるのが、天気予報の確認です。ゲリラ豪雨の危険がありそうな場合は外出を避けたり、目的地を変更したりしましょう。
最近ではウェザーニュースなどで「ゲリラ豪雨レーダー」も確認できるため、外出先でも天気を小まめにチェックしてください。
対策②ワイパー/ライト/タイヤを点検する
いざゲリラ豪雨に遭遇した際に、ワイパーやライトが正常に作動しなかったり、タイヤの溝が浅くなっていたりすると、事故リスクが高まります。
これらはすべて消耗品なので、定期的に状態を確認し、交換してください。
対策③ガラスにコーティング剤を塗る
フロントガラスやリヤガラスに撥水性のコーティングを施せば、雨水をはじいて少しでも視界が悪化しにくいです。高額のガラスコーティングまで行う必要はないので、市販のガラス撥水剤を塗布しましょう。1,000円前後で購入でき、塗布自体の手間も大きくありません。
対策④脱出用ハンマーを用意しておく
低地や川の近くに住んでいる場合、アンダーパスなどを通る機会が多い場合は、いざとなった時のために脱出用ハンマーを車に備えておくのがおすすめです。カー用品店やECサイトで、500~2,000円程度で販売されています。
ゲリラ豪雨に関するQ&A
ここでは、ゲリラ豪雨に関するよくある質問をまとめました。
Q. ゲリラ豪雨は何月に多い?
ゲリラ豪雨は、一般的に7月~9月の夏場に発生しやすく、ピークは8月といわれています。夏は、強い日差しで暖められた地表の空気と上空の寒気の温度差で積乱雲が急発達しやすいです。
Q. 冠水道路に入ると車はどうなる?
冠水道路に進入した場合、水深が10cm未満など浅ければ、車は走行できる可能性があります。ただし、大量の雨水でタイヤが浮く「ハイドロプレーニング現象」が起こりやすく、スリップ等の危険があります。
水深が深い場合は車への浸水が起こり、車が動かなかくなったり、火災や感電が起こったりするリスクがあります。
Q. 車は何cmまで浸水しても大丈夫?
一般に、車はタイヤの下半分や床面のおおよそ30cmまでは浸水に耐えられるといわれています。ただし、たとえ水深30cm以下でも水しぶきで吸気口に水が入り、エンジンが故障するおそれがあります。
Q. 降水量が何mmだと運転が危険?
1時間あたりの降水量が20mmあると、ワイパーを作動しても前方が見えにくくなります。さらに、30mm以上では高速走行時にハイドロプレーニング現象が起こりやすいです。
1時間あたりの降水量が50mm以上の場合は、道路環境に関係なく運転が危険とされています。
※参考:気象庁「雨の強さと降り方」
Q. 前が見えないときは停車すべき?
原則は無理に走らず、安全な場所への停車を検討します。ただし、急停止は危険なため、減速しつつハザードランプを点灯し、安全な場所へと退避してください。
高速道路などで停車できない場合は、徐行と十分な車間距離で走行を続けましょう。
norico編集部おすすめ記事
雨の日の運転は多くの人にとって怖いもの。いざ雨が降った際に落ち着いて対処できるよう、以下の記事も参考にしてください。
- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!



