
高速道路の深夜割引は、2026年度以降に見直し(変更)が行われる予定です。割引時間や適用条件が変わり、「改悪」との評価も見られます。この記事では、見直しによる変更点(仕組み)や背景を分かりやすく解説しています。
- 高速道路の深夜割引はどう変わる?
- 深夜割引5つの変更点を詳しく解説
- 新制度は負担増?「改悪」って本当?
- 深夜割引の見直し(変更)はいつから?
- 高速道路の深夜割引に関するQ&A
- 高速道路を使う方へのおすすめ記事
高速道路の深夜割引はどう変わる?

ETCによる高速道路の深夜割引は、2026年度以降の見直しで以下のように変わります。
- 時間:22時~5時に「拡大」
- 範囲:22時~5時に「走行した分のみ」
- 割引率:原則「約30%」、22時台の流出は「約20%」
- 走行距離:1時間あたりの「上限」設定
- 割引方法:「後日還元型」に変更
割引時間が拡大される一方、適用範囲は該当時間の走行分のみに限定され、利用方法によっては現在よりも負担が増える可能性があります。
また、割引を受けるのに「ETCマイレージサービス」への登録が必要な点も注意しましょう。
深夜割引5つの変更点を詳しく解説
ここでは、冒頭で説明した変更点について、それぞれ現行制度からどう変わるのか、具体例も示して解説します。
変更①時間は「22時~5時」に拡大

深夜割引の時間は、現行制度の「0時~4時」の4時間から「22時~翌5時」の7時間に拡大されます。
この拡大で特に恩恵を受けやすいのは、高速道路の利用が1~2時間程度に限られるケースです。これまでは「0時を過ぎてから出口を通過」「朝4時までに入口を通過」しないと割引を受けられませんでした。見直し後は時間に少しゆとりを持って高速道路を利用できます。
変更②対象は「割引時間帯の走行分のみ」に

現行制度では、0時~4時の間に対象道路を利用すれば全走行分が割引されますが、見直し後は「22時~5時の間の走行距離分のみ」が割引対象となります。
たとえば、以下のケースで考えましょう。
- ケースA:20時に入口通過⇒0時1分に出口通過
- ケースB:3時59分に入口通過⇒7時に出口通過
- ケースC:20時に入口通過⇒6時に出口通過
現行制度では、A~Cは時間に関係なく高速道路の利用1回分(全走行分)が深夜割引の対象です。これに対して、見直し後はAで22時~0時1分、Bで3時59分~5時、Cで22時~5時の走行分のみが割引対象となります。
長距離移動で最大限の割引を受けるには、真夜中に移動する必要があります。
今回の見直しでは、運送業者など長距離利用における料金負担が増大しないよう、運用開始後5年程度は1,000kmを超える部分への割引が激変緩和措置として適用されます。また、利用距離に応じて通行料金を逓減する「長距離逓減制」の対象も拡充されます。
※参考:国土交通省「高速道路の深夜割引の見直しについて」
変更③22時台流出だと「割引率約20%」

深夜割引の基本的な割引率は、現行制度と見直し後で変わらず「約30%」です。しかし、見直し後に関して、22時台に高速道路を降りた場合は割引率が「約20%」となります。
変更④走行距離に「上限」を設定

現行制度には、割引における走行距離の上限がありませんが、見直し後は時間あたりの上限が設けられます。基本ルールは以下の通りです。
- 軽自動車等・普通車・中型車・乗合型自動車:利用時間1時間あたり105km
- 大型車・特大車(乗合型自動車以外):利用時間1時間あたり90km
上限距離を超えた分は、割引が適用されません。また、利用時間が4時間を超える場合は30分の休憩相当分が上限距離から除外されます。
※4時間を超える時間が30分未満の場合は、4時間を超える時間分を休憩時間として除外
見直し後のルールでは、は22時~5時に走行した分しか割引が適用されないため、「時間内にできるだけ距離を稼ごう」と考える人が出てくる懸念があります。そこで、スピード違反や無理な運転に伴う事故を抑止するため、上限が設定されました。
変更⑤割引方法は「後日還元型」に
現行制度では、深夜割引は即時適用(出口料金所で割引後の料金が課金)されますが、見直し後は利用の翌月に割引適用分が還元されます。
個人が深夜割引の還元を受けるには、「ETCマイレージサービス」の登録が必要です(ETCコーポレートカード所持者を除く)。マイレージサービスに登録すると、利用の翌月20日に割引額が付与され、次回以降の高速料金の支払いに充当されます。
新制度は負担増?「改悪」って本当?
今回の見直しでは割引の適用条件がやや厳格化されており、使いにくくなるユーザーもいますが、恩恵を受けられる人もいます。
負担が増えやすいのは、移動距離がやや長いケースです。たとえば、これまで「20時に入口通過⇒0時過ぎに出口通過」で受けていた割引が、見直し後は「22時に入口通過⇒2時に出口通過」など、時間をずらさないと同額の割引を受けられません。
一方、比較的短距離での利用では、対象時間が広がって「使いやすい」ともいえます。特に、1~2時間程度の利用なら0時を待たずに22時~23時台で移動して割引を受けられます。
制度見直しの背景は?
今回の制度見直しは、料金所前の滞留解消や、トラックドライバーの労働環境の改善のために決定されました。
現行制度では、深夜割引を受けようと0時前後に料金所周辺に滞留する車両が多く、その影響が一般道に及ぶこともあります。トラックドライバーも割引に合わせた待機が増えており、見直しでの問題解消を図る方針です。
深夜割引の見直し(変更)はいつから?
深夜割引の見直しは「2026年度以降」と決まっていますが、2026年6月8日現在は具体的な導入時期が未定のままです。
もともとは2024年度末頃の導入が検討されていましたが、2025年7月頃に延期されました。さらに、システム整備の遅延などで再延期が発表され、現在に至っています。
高速道路の深夜割引に関するQ&A
ここでは、高速道路の深夜割引に関するよくある質問とその回答をまとめています。
Q. そもそも高速道路の深夜割引とは?
高速道路の深夜割引とは、高速道路を夜間の対象時間に利用すると受けられる割引です。2026年6月8日時点の現行制度では、0時~4時の間に対象の道路を利用することで、全区間分での割引適用を受けられます。
なお、今後は22時~5時に対象時間が拡大制度される予定です。
Q. 深夜割引でいくら安くなる?
深夜割引では、原則通行料金が約30%割り引かれます。ただし、2026年度以降の制度見直しでは、22時台に料金所出口を通過すると割引額が約20%となります。
Q. 見直し後の割引適用額の計算方法は?
2026年度以降の深夜割引見直し後において、割引適用額の計算方法は以下のように変わります。
適用額(還元率)=(深夜割引適用時間帯の走行距離÷高速道路の総走行距離)×30%
制度見直し後は、割引適用時間帯に走行した分のみが深夜割引の対象となります。割引率(原則約30%)や走行距離には他の諸条件もありますので、詳しくはNEXCO各社のHPを確認してください。
Q. 深夜割引は他の割引と併用できる?
深夜割引は、他のETC割引とは併用できないことが多いです。たとえば、休日割引と深夜割引は併用できず、割引率が最も高いものだけが適用されます。
ただし、ETCマイレージサービスと大口・タイ頻度割引との併用は可能です。
Q. 年末年始やGWも割引される?
深夜割引は、1年を通して利用可能です。なお、同じETC割引でも休日割引は年末年始やゴールデンウィーク、お盆での利用ができません。
高速道路を使う方へのおすすめ記事
高速道路を使った移動では、安く・楽しく・安全に過ごしたいもの。以下の記事もぜひ参考にしてください。
- Supervised by norico編集長 村田創
-
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!

