※安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。
聞かれてみると、意外と分かっていないことも多い軽自動車と普通車の違い。
「小さいクルマ」というイメージが強い軽自動車の、具体的な定義を確認しましょう。そのうえで、走行性能や安全性、維持費といった6つのポイントから普通自動車と軽自動車の違いをご紹介します。
軽自動車・普通車とは
同じクルマでも、軽自動車と普通車には様々な違いがあります。以下に両者で違いがあるポイントと、あまり差がないポイントをまとめました。
違うポイント | 大きな差がないポイント |
---|---|
・サイズ ・乗車定員 ・走行性能 ・維持費 |
・燃費性能 ・安全性能 |
ここからは各項目について、どのように違いがあるのかを解説します。
違い① サイズ
上の図のように、軽自動車と普通車ではサイズの規定に違いがあります。サイズの小さい軽自動車は小回りが利きやすく、道幅の狭いところでも運転しやすいです。一方で普通車は、軽自動車より車内空間が広い場合が多く、ゆとりを持って座ったり、荷物を多く積めたりします。
ただし最近は、軽自動車でも広い車内空間を確保したクルマが多くあります。積載量は普通車より少ないものの、「居住性はコンパクトカーより高い」というクルマも増えています。
違い② 乗車定員
軽自動車はどのクルマも4人乗りです。これに対して普通車は、少なくとも5人乗車できます。サイズの大きいクルマなら8〜10人乗ることも可能です。
4人乗りの軽自動車に5人乗ると法律違反になり、違反点数や反則金が科されます。5人以上を乗せる利用シーンがある場合は、軽自動車でなく、普通車を選ぶようにしましょう。
違い③ 走行性能
走行性能は普通車に軍配が上がります。この理由は、軽自動車の排気量が660㏄に限られているからです。普通車の方が大きなエンジンを搭載できるため、優れた加速力を発揮します。
ただし最近ではキビキビ走る軽自動車も増えており、街乗りであれば走行性能を気にすることは少ないでしょう。軽自動車でも走行性能にこだわりたい場合は、ターボ付きエンジンを選ぶのもオススメです。
違い④ 維持費
維持費は軽自動車の方が、普通車より安いことが多いです。特に影響が大きいのは税金。以下に軽自動車と税額が最も安くなる場合の普通車の自動車税、自動車重量税、自賠責保険料を比較した表をまとめました。
軽自動車 | コンパクトカー | |
---|---|---|
自動車税 | 10,800円 | 25,000円 |
自動車重量税 | 3,300円 | 8,200円 |
自賠責保険料 | 8,770円 | 8,825円 |
合計 | 22,870円 | 42,025円 |
※コンパクトカーは1トン以下、かつ排気量1000㏄以下として算出。自動車税は2019年10月1日以降に新車登録を受けた場合、重量税は本則税率適用の場合の1年分、自賠責保険は2023年4月以降に24ヶ月分で加入した場合の1年分で算出)
上記のように、普通車で一番安い場合でも、軽自動車の2倍近くの費用がかかります。クルマを購入すると、税金以外にも整備費用や保険代などもかかりますが、こうした費用も軽自動車の方が安いことが多いです。
燃費は普通車の方が良い場合も
クルマの維持費で大部分を占めるのがガソリン代。軽自動車は車重が軽いため、同じガソリン車で比較すると普通車より低燃費です。
ただし普通車には、プリウスやアクアなど数多くのハイブリッド車があります。軽自動車はサイズが小さく、また車両価格を抑えるために本格的なハイブリッドシステムを搭載しにくいです。そのため必ずしも軽自動車の方が燃費に優れているとは限りません。
軽自動車と普通車の各性能の差は小さくなってきている
ここまで見てきたように、軽自動車と普通車ではサイズや定員、維持費といった違いがあります。他方で、近年は走行性能や燃費性能といった性能面について、両者の差が小さくなってきています。軽自動車でもターボエンジンモデルを選べたり、反対に普通車でもハイブリッドモデルなら燃費が良かったりします。
安全装備も、かつて「軽自動車は安全性が低い」と言われていましたが、現在は普通車と大差ありません。現在の軽自動車は自動ブレーキやペダル踏み間違い防止装置といった先進安全機能が搭載されています。
【まとめ】軽自動車と普通車ならどっちがいい?
ここまでのまとめとして、軽自動車と普通車のメリット・デメリットを以下にご紹介します。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
軽自動車 | ・小回りが利き、運転しやすい ・維持費が安い |
・乗車定員が4人に限られる ・走行性能は普通車より劣る |
普通車 | ・人/モノを多くのせやすい ・軽自動車より走行性能が高い |
・サイズによっては運転しにくい ・軽自動車より維持費がかかりやすい |
両者にはそれぞれのメリット・デメリットがあり、一概に「どちらがいい」とは言えません。
軽自動車は車両価格が100〜200万円程度に収まり、コスト重視の人や運転のしやすさを求める人にオススメです。一方、普通車はサイズが大きく、ゆとりのある運転ができます。人やモノを多くのせたり、より快適なドライブを楽しんだりしたい人は普通車を選ぶと良いでしょう。
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- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!