古い車は買取してもらえる?15年、20年落ちの車の買取相場と高く売るポイント

古い車は買取してもらえる?15年、20年落ちの車の買取相場と高く売るポイント

15年落ちや20年落ちの古い車でも中古車買取の可能性はあります。中古車として売れなくても、素材やパーツを目的とした廃車買取で価値がつくこともあります。ここでは古い車を売れるお店、買取相場、高く売るポイントを解説します。

15年~20年落ちの車でも買取は可能

15年落ちや20年落ちの車でも、中古車買取をしてくれるお店はあります。ただし、相場以下の価格をつけられたり、買取を断られたりするケースもあるので、お店選びは重要です。

あまりに状態の悪い車は中古車として売れない可能性もありますが、こうした場合も後述の「廃車買取」などを検討しましょう。

素材やパーツ目的の「廃車買取」

廃車買取とは、車の素材やパーツを目的として廃車を買い取るサービスです。
車の廃車には、解体などで数万円の費用がかかります。廃車買取では廃車費用の負担がなくなり、さらに幾分かのお金が得られます。

お店によっては、中古車買取と廃車買取の双方を扱っています。査定結果として中古車での買取ができない場合も、廃車買取のご案内が可能です。

15年落ち・20年落ちでの買取相場

ここでは、買取相場の参考としてガリバーの過去6ヶ月の買取実績から15年落ち・20年落ちの買取価格をご紹介します。
※2024年10月23日時点の公開情報より

15年落ちの車の買取相場

15年落ちの車について、ガリバーの買取実績を以下にまとめました。

車種(グレード) 年式 買取価格
ダイハツ「タント」
(カスタムXリミテッド)
2009年 5万円以下~14.1万円
スズキ「ジムニー」
(ワイルドウインド)
2009年 18.1万円~47.9万円
日産「キューブ」
(15X Mセレクション)
2009年 5.0万円以下
トヨタ「プリウス」
(G ツーリングセレクション)
2009年 12.7万円~29.3万円
三菱「パジェロ」
(ロング スーパーエクシード)
2009年 47.2万円~97.3万円
ホンダ「ステップワゴン」
(G Lパッケージ)
2009年 5.0万円以下~22.3万円
ダイハツ「コペン」
(アクティブトップ)
2009年 25.2万円~60.5万円
ホンダ「シビック」
(タイプR)
2009年 147.1万円~176.0万円

同じ15年落ちでも、車種やボディタイプによって買取相場は大きく異なります。一般的には5万円~20万円ほどで買い取られるケースが多いですが、人気SUV(特にクロカン系)やスポーツカーは買取相場が高い傾向があります。

20年落ちの車の買取相場

20年落ちの車について、ガリバーの買取実績を以下にまとめました。
※一部19年落ちや22年落ちの車種も含んでいます。

車種(グレード) 年式 買取価格
ダイハツ「ミラジーノ」
(ミニライトスペシャル)
2004年 8.7万円~9.5万円
スズキ「ジムニー」
(ランドベンチャー)
2004年 12.0万円~13.8万円
日産「キューブ」
(SX)
2004年 5.0万円以下~14.3万円
トヨタ「プリウス」
(G ツーリングセレクション)
2005年 12.6万円~25.7万円
三菱「パジェロ」
(ロング ZR)
2005年 32.0万円~55.6万円
ホンダ「ステップワゴン」
(スパーダS)
2004年 6.3万円~8.7万円
ダイハツ「コペン」
(アクティブトップ)
2004年 8.7万円~39.0万円
ホンダ「シビック」
(タイプR)
2002年 82.3万円~97.3万円

20年落ちになると、特別な需要がない車なら、5万円以下での買取が一般的です。上表では人気の高い車種も多数掲載しましたが、それでも一部を除けば10万円前後での買取が多いです。

Q. 古くても高く売れる車とは?

古い車でも高く売れる例の図

海外人気の高い車種は、低年式でも高く売れる傾向があります。日本では13年前後で車を廃車にする人が多いですが、海外では廃車までもっと長く乗る人が多いからです。
特に、日本車は「性能が良く、古くても状態の良い車両が多い」と考えられています。

また、固定のファンが多いクラシックカーやスポーツカーも高く買い取られやすいです。

古い車を買取してくれる場所

古い車を買取してくれる場所(お店や業者)は、主に以下の5種類です。

古い車を買取してもらう業者の一覧図

①中古車買取店

愛車がまだ走れる状態、或いは修理等で走れる見込みがあるなら、中古車買取店への売却をお勧めします。 解体費用なども不要なので、廃車買取に比べて高く売れる可能性があります。

ただし、クラシックカーなど希少性の高い車は専門店でも査定を受けると良いでしょう。

②ディーラー

新車を買う前提であれば、ディーラーで下取りしてもらう手段もあります。ただし、同じ条件の車を売るなら、査定額は下取りよりも「買取」のほうが高い傾向があります。

新車購入がセットになると、ユーザーは新車の値引きに注目しがち。そのためディーラーでは、新車値引きを武器にして下取り価格を抑えることが多いです。

③廃車買取業者

中古車買取店で買い取ってもらえない状況なら、廃車買取に出しましょう。先にご紹介したように、廃車には一定の費用がかかります。そのためパーツや素材に値段をつけてもらえるなら、廃車買取に出した方が経済的です。

④スクラップ業者

廃車買取でも買い取ってもらえない場合は、スクラップ業者に問い合わせてみましょう。スクラップ業者は、車を鉄などの資源として買い取ります。

⑤特殊な車専門の買取店

クラシックカーやスポーツカーなど、希少性の高い車は旧車専門店やスポーツカー専門店でも査定に出しましょう。専門店だからこそ、その車の価値をよく分かっており、正確な査定額を提示してくれる可能性が高いです。

古い車を高く売るポイント4つ

愛車を少しでも高く売りたいのであれば、愛車の手入れからお店選びまでしっかり考えて行うようにしましょう。

ポイント①買取相場を把握しておく

事前に買取相場を確認しておけば、安く買いたたかれるリスクを避けられます。査定額が思いのほか安い場合は「ここで調べた相場はこの金額です」と伝えたり、他のお店に問い合わせたりしてみましょう。

ガリバーでは、車種・グレード・年式・走行距離・色ごとの買取実績を公開しています。

ポイント②査定前に車両を手入れする

査定前には、洗車や車内の掃除、脱臭などをしておきましょう。これで査定額が大きく変わることはありませんが「丁寧に扱われていた」と思わせることは重要です。

また、取扱説明書やメンテナンスノート、外していた純正オプションなどもきちんと用意してください。これらも査定額に影響します。

ポイント③販路が豊富なお店をお選ぶ

全国に店舗があったり、海外への販売を行っていたりするお店なら「どのルートで売れるか」をよく分かっています。そのため、中古車の買取価格も高いことが多いです。

「販路の多いお店が分からない」という場合は、販売実績を見てください。販売実績が豊富であれば、それだけ買い取った車両を捌けていると判断できます。

ポイント④中古車/廃車買取の両方を扱うお店を選ぶ

「中古車として売れるか自信がない」という場合は、中古車/廃車買取の両方を扱うお店を利用しましょう。自分の中で廃車だと思っていても、プロの目で判断すれば中古車として販売できるかもしれません。

また、もし中古車として買い取ってもらえなくても、そのまま廃車買取の可能性の有無を確認できます。

古い車の買取に関するQ&A

Q. なぜ古い車でも売れるの?

古い車であっても、一部の車種は海外での人気が高かったり、コアなファンがいたりするからです。また、国内でも「安く車に乗りたい」という人はいます。

さらに、車として販売価値のない車両でも、パーツや素材、資源として価値があることも多いです。

Q. 不動車や故障車でも売れる?

不動車や故障車でも、修理して直る場合は中古車買取してもらえる可能性があります。また、中古車買取が不可能でも、廃車買取してもらえることも多いです。

ただし、不動車や故障車の場合は「レッカー料金がかからないか」など、手数料の有無も確認した方が良いでしょう。

Q. 買取と下取りはどちらがいい?

買取と下取りでは、一般に買取の方が高く売れる傾向があります。下取りではユーザーが新車値引きに注目しがちで、店舗が下取り価格を高くしなくても交渉が成立することが多いからです。

Q. 古い車は何社査定に出すべき?

中古車買取や廃車買取で少しでも高く売りたいなら、2~3社で比較すると良いでしょう。

低年式車では、一括査定を利用しても査定額にあまり差が出ない可能性が高いです。一方で、どのお店でも全く同じ価格になることもありません。

Q. 車の売却に必要な書類は?

普通車の場合、売却では①車検証、②印鑑登録証明書、③自賠責保険証明書、④自動車納税証明書、⑤実印、⑥振込口座情報、⑦リサイクル券(預託済みの場合)が必要です。

軽自動車の場合や必要書類などの詳細は、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】車の売却に必要な書類一覧と入手方法

車の売却前に読みたい記事

古い車でも、少しでも高く売却できれば嬉しいもの。以下の記事では、買取相場や査定額を少しでも楽して知る方法をご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!