車の鍵を紛失し、スペアキーもない場合は鍵業者やディーラーに鍵の作成を依頼する必要があります。ここでは近年多いスマートキーを例に、鍵を無くした時の探し方、急いで車を動かしたい場合などの対処法、鍵を作成する場合の料金や所要期間の目安、さらに今後の紛失対策を解説しています。
車の鍵を紛失した時の対処法
車の鍵を紛失した時の基本的な対処法は、以下の通りです。
- まずは落ち着いて鍵を探しなおす
- インロックの可能性があれば解錠を依頼
- スペアキーがあれば取りに行く/持ってきてもらう
- 急ぎ車に乗りたいなら鍵業者に鍵の作成を依頼(スマートキー対応の業者も)
- 鍵の作成に時間をかけられるならディーラーに依頼
- 外出先で車の移動が必要ならロードサービスを利用
ここでは近年多いスマートキーを例に、鍵を紛失した時の探し方や見つからない場合の対処法を解説します。
スマートキーは、携帯するだけで施錠・解錠やエンジンの始動ができる鍵のことです。一般には黒く、少し厚みのある形をしています。スマートキーは電池切れなどにより機能しなくなることもあります。
【関連記事】画像で解説!スマートキーが電池切れになったときの対処法
【状況別】鍵の探し方のポイント
「鍵を無くした」と焦っている状態でも、まずは落ち着いて探しなおしましょう。ここでは状況別の探し方のポイントを解説します。
状況①車内やクルマ近辺で紛失した
車内やクルマ近辺で鍵を紛失した可能性が高い場合は、以下のような場所を見てみましょう。
- 自分のカバンの中
- 衣服のポケットの中
- 運転席や助手席の近辺(座席下も)
- ドアポケットの中など
また、スマートキーの場合はエンジンをかけてみることも重要です。エンジンがかかれば、鍵は電波の届く近距離内にあるはずです。反対にエンジンがかからなければ、スマートキーの電池切れか、スマートキーがすぐ近くにない状況と考えられます。
状況②自宅などで紛失した
自宅や知人の家などで紛失した場合は、以下のような場所を探してみましょう。
- 自分や同乗者のカバンの中
- 玄関
- トイレや洗面所
- 電話台など小物がある場所
- リビングの机の上など
また、前日に着ていた衣類とともに洗濯かごに入っているようなケースもあります。場所がある程度限定できているなら、なおさら落ち着いて探すことが重要です。
状況③外出先で紛失した
一番厄介なのが、外出先での紛失です。この場合も、まずは自分の身の回りをしっかり探しましょう。解錠できるのなら、荷物の中に混ざりこんでいる可能性が高いです。
解錠できないのであれば、どこかに落とした可能性があります。立ち寄った場所を自分で探すだけでなく、立ち寄ったお店などに鍵の落とし物がないか確認しましょう。 また、最寄りの交番で「遺失届」を提出すれば、交番に届けられた場合に連絡を受け取れます。
インロックとは、車内に鍵を置いたまま施錠してしまうことです。JAFでも毎年インロックによる救援支援が多数あります。インロックの可能性に気づいた場合は、JAFや任意保険のロードサービスを使って解錠を依頼しましょう。
鍵を探しても見つからない時の対処法
鍵を再度探しても見つからず、仕事や帰宅のために車を動かさなければいけない場合の対処法を以下で解説します。
スペアキーがあれば一時的に使う
自宅などにスペアキーがある場合は、取りに行くか、家族などに持ってきてもらいましょう。鍵がないことには車を動かせません。対処法の中では、スペアキーの利用が最もコストを抑えられます。
ロードサービスや鍵業者に解錠を依頼
スペアキーがなく、且つインロックの可能性がある場合は解錠を依頼しましょう。解錠を依頼できる先は、主に以下の通りです。
- 自動車保険会社
- JAF
- 鍵業者
- ディーラー
自動車保険では、特約で解錠が可能な場合があります。インロックの対処なら等級も下がりません。また先述の通り、JAFも利用可能です。会員なら無料で解錠してもらえます。
ただし車内に鍵があるか分からない場合は、後の鍵作成まで考えて鍵業者を呼ぶのも一手です。鍵業者に依頼した場合は、一般に解錠費用が1万円前後かかります。
鍵の解錠や作成を依頼する場合は、原則として免許証と車検証が必要です。これは、盗難目的での解錠や作成を防止するためです。「車検証はグローブボックスの中」という人も多いので、万一の場合に備えて車検証の画像をスマートフォンなどに保管しておくと良いでしょう。
鍵業者やディーラーに鍵の作成を依頼
解錠しても鍵が見つからない場合などは、鍵の作成を依頼しましょう。依頼先は、一般に以下のいずれかです。
- 鍵業者
- ディーラー
鍵業者は、種類によって30分~1時間ほどでスペアキーを作成してくれます。緊急性が高い場合は、鍵業者に問い合わせましょう。特にショッピングセンターなどにいるなら、施設内に鍵業者のお店があることも多いです。
ディーラーでは正規品の鍵を作ることができ、どんな種類の鍵も用意できます。ただし鍵の作成には日数がかかります。また場合によってはディーラーへの車両の持ち込みが必要です。
鍵業者によっては、スマートキーやイモビライザー(防犯装置)式の鍵の解錠、スペアキーの作成ができないケースがあります。また、鍵業者は費用にもばらつきがあるため、業者に電話する際は必ず車種名や型式、鍵の特徴などを伝えた上で対応の可否、金額などを確認しましょう。
鍵の作成にかかる期間と料金
鍵の作成を依頼する場合、鍵業者とディーラーではそれぞれ以下のような傾向があります。
※業者等により違いが大きいため、料金はあくまで目安とお考え下さい。
鍵業者 | ディーラー | |
---|---|---|
作成できる鍵 | 業者による | 全種類 |
作成期間の目安 | 30分~数時間 | 1週間~2週間 |
料金目安 | ウェーブキー:5000~3万円 スマートキー:4万円~ |
ウェーブキー:4000円前後 スマートキー:3万円~ |
メリット | ・即日で対応してもらえる | ・純正キーを作れる ・費用は鍵業者より安い傾向 |
デメリット | ・作成費用が高いことも多い ・業者によって対応不可の種類もある |
・作成に時間がかかる ・場合によって持ち込みが必要 |
鍵業者で作成する場合のポイント
急ぎ車を動かさなければいけない場合は、鍵業者への依頼がおすすめです。ただし即日で対応してもらえる分、料金はディーラーより高いことも多いです。業者によって料金や対応できる鍵の種類が異なるので、問い合わせてしっかり確認しましょう。
ディーラーで作成する場合のポイント
ディーラーでは純正キーを作成してもらえます。また、簡単なスペアキーなら3000円程度で対応してもらえる可能性もあります。急がない場合はディーラーがおすすめです。
ただし、メインキーなどに付いている識別番号(アルミプレートに書かれた4~5桁の数字)も紛失している場合、番号特定のため車両の店舗持ち込みが必要です。この場合はレッカー代などもかかります。
もし鍵が盗まれていた場合、心配なのがその後の車両盗難です。しかし車の鍵の形を変えて改めて作り直すことは難しく、原則として行われていません。
【注意】イモビライザー式は高価
最近は、防犯装置を搭載したイモビライザー式の鍵も増えています。イモビライザー式の鍵は複製が難しく、鍵業者で対応してもらえないことも多いです。またディーラーでも作成に5万円以上かかることが多く、場合によっては10万円以上かかります。
イモビライザー搭載の車両は、窓に鍵マークのステッカーが貼られていることが多いです。特に、鍵業者に連絡する前にはイモビライザー搭載の有無を確認しましょう。
鍵の紛失対策はどうすればいい?
鍵を紛失すると、作成や複製にはお金がかかります。ここでは、鍵の紛失に役立つ対策を2つご紹介します。
対策①スマートタグを使う
スマートタグは、通信機能を備えたタグです。スマートフォンなどと連動してタグの位置を調べることができます。鍵にスマートタグを装着すれば、紛失時も場所が分かり便利です。
対策②スマートキーを作成しておく
万一鍵を紛失した場合に備えて、スペアキーを用意することも重要です。スペアキーがあれば車自体は動かせますし、時間をかけてメインキーを探すこともできます。スペアキーを作成したら、決まった場所に保管しましょう。
norico編集部オススメ記事
noricoでは、皆さまのカーライフに役立つ情報をお届けしています。スマートキーの故障などトラブル時に役立つ記事もありますので、以下の記事もぜひ併せてお読みください。
- Supervised by norico編集長 村田創
-
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!