自賠責保険証明書とは|いつもらえてどこにある?再発行方法は?

自賠責保険証明書とは|いつもらえてどこにある?再発行方法は?

自賠責保険証明書は車検時や売却時、さらに普段の走行時にも携帯しなければならず、紛失した場合などは再発行が必要です。ここでは、自賠責保険証明書を「いつもらえるか」「どこにあるか」「ないとどうなるのか」といった疑問に加え、再発行の期間や費用、方法を解説しています。

自賠責保険証明書とは?

自賠責保険証明書の例

自賠責保険証明書とは、その名の通り自賠責保険に加入していることを証明する書類です。正式名称は「自動車損害賠償責任保険証明書」といいます。

そもそも自賠責保険とは、公道を走るすべての自動車に加入義務がある強制保険です。交通事故の被害者救済を目的とし、対人賠償(相手方の死傷)のみを対象としてします。

自賠責保険証明書に載っている内容

自賠責保険証明書には、以下のような項目が記載されています。

  • 自動車登録番号または車台番号
  • 保険期間
  • 契約者の住所・氏名
  • 自動車の種別
  • 使用の本拠の所在地(都道府県名)
  • 管轄の保険会社の情報など

【補足】現在はPDF証明書も存在

最新の自賠責保険証明書には、紙面右下にQRコードとパスコードが記載されています。QRコードを読み取りパスコードを入力すると、PDF証明書の受領が可能です。
このデータをスマホ等に保存して携帯すれば、紙の証明書の代わりとして使用できます。

ただし、PDF証明書を保存したスマホ等を携帯し忘れたり、充電が切れたりすると、証明書の不携帯と見なされます。

自賠責保険証明書はいつ必要?

自賠責保険証明書は、普段の運転時から必要です。また、車検時や車の売却時には必ず提示・提出が求められます。

①車を運転するとき

自賠責保険証明書は、公道での走行において携帯が必要です。自動車損害賠償保障法の第8条にて、以下のように規定されています。

第八条 自動車は、自動車損害賠償責任保険証明書を備え付けなければ、運行の用に供してはならない。

不携帯で公道を走行した場合には、罰金などが科されます。

②車検を受けるとき

車検を受ける際には、有効期間内の自賠責保険証明書の提示が求められます。
前述の通り、自賠責保険はすべての自動車に加入義務があり、未加入車両について車検を通す訳にはいかないからです。

なお、一般に自賠責保険の有効期間は車検と重なるよう新車で3年、それ以降は2年となっています。更新も、車検時にまとめて行うのが一般的です。

Q. 自賠責保険の更新に必要な書類は?
車検業者などに車検と自賠責保険の更新をセットで行ってもらう場合、基本的に必要なものは①車検証、②契約中の自賠責保険証明書、③自動車税/軽自動車税(種別割)納税証明書の3つです。

③車を売却するとき

車の売却時も、自賠責保険証明書の提出が必要です。そもそも自賠責保険は車両にかけられている保険であり、車の売却時は自賠責保険を次の所有者に引き継ぐ必要があるからです。

引継ぎ時の名義変更手続きは、一般に下取り・買取するお店が実施してくれます。売却時の必要書類は、以下の記事を参照してください。

【関連記事】チェックリストで確認!車の売却に必要な書類一覧と入手方法

自賠責保険証明書はいつもらえる?

自賠責保険の加入・更新手続きは、販売店や車検代行業者が行うことが多いです。そして、車両引き渡し時などにユーザーへと証明書が渡されます。

【購入時】車両引き渡しのとき

新しく車を購入したときは、基本的に納車時に自賠責保険証明書を受け取ります。車検証や車の取扱説明書、メンテナンスノートなどとセットで渡されるのが一般的です。

【車検時】精算時など

車検時は、車検代行業者などに車検証や自賠責保険証明書を渡します。そして、車検完了後に新たな車検証とともに更新された自賠責保険証明書を受け取ります。

なお、業者等を使わずユーザー車検を受ける場合は、検査前に窓口で自賠責保険の更新を行い、その場で新たな証明書を受け取ります。

自賠責保険証明書はどこにある?

自賠責保険証明書は、基本的に車検証などとセットで保管されていることが多いです。

ダッシュボード内にあることが多い

「自賠責保険証明書を見た覚えがない」「存在を知らなかった」という場合は、車検証などとセットでダッシュボード内に保管されている可能性が高いです。

車の購入時は、一般に販売店が車検証と自賠責保険証明書、車の取扱説明書、メンテナンスノートなどをセットで1つの入れ物(車検証入れ)に入れてくれています。まずは、この入れ物の中をチェックしてみましょう。

自賠責保険証明書がないとどうなる?

自賠責保険証明書がない車は、公道を走行できません。不携帯や未加入の状態が見つかれば、罰金等も科されます。また、車検を受けたり、売却したりもできません。

①契約車両で公道を運転できなくなる

自賠責保険証明書がないと、契約車両を公道で走らせることができません。

冒頭でご紹介したように、自賠責保険証明書の携帯は法律で定められた義務です。証明書がない状態で公道を走行すると、自動車損害賠償保障法への抵触として30万円以下の罰金が科されます。

未加入はさらに罰則が重くなる
車検を受けていれば、基本的に自賠責保険が未加入であることは殆どありません。しかし、長年放置されていた車両などでは、車検や自賠責保険の有効期間が切れているケースもあります。
万が一未加入状態で走行すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金+免許停止処分が科されます。

②車検や売却にも出せなくなる

自賠責保険証明書が必要なケースに車検時や売却時を挙げた通り、自賠責保険証明書がない場合は車を車検に通したり、売却したりすることもできません。

自賠責保険証明書の再発行方法

自賠責保険証明書の紛失等に気づいた場合は、すぐ再発行手続きを行いましょう。

再発行は加入先の保険会社等に依頼

自賠責保険の再発行は、自賠責保険の加入先である保険会社等に依頼します。申請方法は、主に以下の3つです。

  • ①郵送申請:必要書類を揃えて申請
  • ②Web申請:「One-JIBAI(※)」で必要書類をアップロードして申請
  • ③窓口申請:窓口に印鑑と本人確認書類を持参して申請

なお、手続き方法や必要書類は保険会社等によって異なります。まずはホームページや電話で必要事項を確認しましょう。
※自賠責保険の契約手続きや管理をオンラインで行う業界共通のサービスシステム

加入先が分からない場合の対処法

「そもそもどこの保険会社で自賠責保険に加入していたか分からない」という場合は、車を購入したお店または車検を受けた業者に連絡し、加入先の保険会社を確認しましょう。

再発行にかかる費用と期間

多くの場合、自賠責保険の再発行は無料で対応してもらえます。再発行にかかる期間は即日~2週間程度で、申請方法によっても大きく異なります。目安は以下の通りです。

  • ①郵送申請:1~2週間ほど(郵送期間がかかるため)
  • ②Web申請:即日~数日(PDF証明書での発行の場合)
  • ③窓口申請:即日(必要書類が揃っている場合)

車を売却するなら「買取」の検討を

愛車の売却を検討している場合は、早めに自賠責保険証明書の確認を行いましょう。

車の売却では、売却先の検討も行ってください。新車に乗り換える場合はディーラーの下取りに頼りがちですが、実は中古車専門店などの買取のほうが査定額は高い傾向があります。

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Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!