クルマのバッテリーを交換する時期、方法、必要費用「自分でもできる?」

クルマのバッテリーを交換する時期、方法、必要費用「自分でもできる?」

クルマのバッテリーの役割

クルマのバッテリーは、ガソリン車の場合には主に以下の役割を果たしています。

  • エンジンの始動
  • 車内灯、カーナビ、エアコンへのエネルギー供給

エンジンを切っていてもカーナビやエアコンが付くのは、バッテリーで動いているからです。またバッテリーが上がるとエンジンがかからないのも、これが理由です。

ハイブリッドカーやEVの場合には、複数のバッテリーを搭載しています。一つは上記のような役割のため、もう一つは走行エネルギーの供給のためです。

交換時期の目安

 

車のバッテリー交換時期の目安

バッテリーの寿命は、通常2~5年程度と言われています。

注意が必要なのが、「クルマを使う機会が少ない人ほど、バッテリーの寿命が短くなりやすい」ということです。というのも、空となったバッテリーは劣化が早く、それを防ぐためにはエンジンを回して充電する必要があるからです。

バッテリーが上がってしまうとエンジンがかからなくなるので、2~3年に一度はバッテリーの点検をするようにしましょう。

こんな症状が見えたら交換を

以下のような症状が見えたら、バッテリー交換の時期が近い可能性が高いです。

  • エンジン始動時のキュルキュルというモーター音が鈍くなった
  • パワーウィンドウの動きが遅い
  • ヘッドライトが暗い
  • バッテリー本体が膨らんでいる
  • バッテリー液が減りやすい
  • バッテリーの天板に液漏れの跡がある
  • バッテリー端子の近くに粉が付いている

ボンネットを開けてバッテリーを見るのは、それだけで面倒なもの。そういう人は、エンジン始動時のモーター音やパワーウィンドウの動きに気を付けるようにしましょう。

バッテリー交換の費用の目安 

バッテリー交換の費用は、交換方法によって大きく異なります。選択肢は以下の4つで、それぞれ費用と手間に違いがあります。

  • ディーラーに依頼
  • カー用品店に依頼
  • 過疎リンスタンドや整備工場に依頼
  • 自分で交換

ディーラーに依頼する場合の費用

ディーラーに交換を依頼する場合の、費用の目安は以下の通りです。(※バッテリー代金と工賃の合計)

  • 軽自動車:20000~30000円程度
  • コンパクトカー:30000円前後
  • ハイブリッドカー:40000円前後

他の方法に比べて費用が高い傾向にあります。他方で全て任せることができ、またディーラーならではの安心感があるのがメリットです。

カー用品店に依頼する場合の費用

カー用品店でバッテリー交換をした場合、ディーラーよりは安く交換してもらうことができます。「ディーラーより5000円ほど安い」というのを一つの目安にしてください。

カー用品店でもバッテリーの手配から取り換え作業まで全て任せられる点は同じです。バッテリーの取扱数に関してはディーラー以上のところも多いため、説明を受けながら選ぶことができます。

ガソリンスタンドや整備工場に依頼する場合の費用

ガソリンスタンドや整備工場でもバッテリー交換をしています。個人経営のところも多いことから、価格についても幅が広いです。

大手だと、価格はカー用品店とほぼ変わりません。ただし大手ガソリンスタンドでは会員向けのキャンペーンなどもあるので、普段使っているガソリンスタンドの料金・サービスを確認してみましょう。

個人経営のところは価格もサービスも千差万別です。普段から付き合いのあるお店なら、自分で買ったバッテリーの持ち込みなども受け入れてくれる可能性があるので、相談してみても良いでしょう。

バッテリーを安く交換する方法

 

車のバッテリーを安く交換する車の

「バッテリーを安く交換したい」という場合には、以下のような選択肢もあります。ただし「クルマのことは全く分からない」という人には少しハードルが高いので、無理をしないようにしましょう。

バッテリーを持ち込む

通常のバッテリー交換費用の中には、バッテリー本体の代金も含まれています。しかしこうしたサービスに含まれるバッテリー代金は高く設定されていることが多く、インターネットなどを使って自分で手配した方が安く済むことが多いです。

「どのバッテリーを選んでよいか分からない」という場合は、今のバッテリーの品番を確認し、全く同じものを購入すると良いでしょう。

ただしバッテリー持ち込みを受け入れてくれるお店は多くないので注意が必要でしょう。ディーラーや大手のカー用品店、ガソリンスタンドなどは断られることが多いです。個々のお店に判断を委ねていることもありますので、まずは近くのお店に問い合わせてみてください。

自分でバッテリーを交換する

自分で交換する場合、基本的にはバッテリー代だけで済みます。選ぶバッテリーによって価格は異なりますが、5000円~15000円程度のものが多いです。

また実際に作業する際には、バッテリー本体以外に以下のものも用意しましょう。

  • 交換用バッテリー
  • スパナ
  • 手袋・保護メガネなど
  • メモリーバックアップ

メモリーバックアップは必須ではありませんが、ラジオやオーディオ、カーナビなどに登録されているデータの消滅に備えておくものです。(※専門家でないと再設定が難しい場合もありますので、データが消えてしまった場合はディーラーなどに相談しましょう)

感電など事故を防ぐためにも、慎重に行うようにしましょう。

また電気自動車(EV)やハイブリッド車のように作りが複雑なクルマの場合には、自分でのバッテリー交換はお勧めしません。交換作業が難しいだけでなく、クルマそのものを故障させるリスクもありますので、プロに交換してもらうようにしましょう。

バッテリーを長持ちさせるには

バッテリーを長持ちさせる方法は色々とありますが、中でも代表的で取り入れやすいのは以下の3つです。

  • 定期的にクルマに乗る
  • アイドリンクを行う
  • 不要な夜間ドライブは控える

バッテリーは走行中に充電されるので、ずっと走らずにいると充電が切れてしまいます。また充電がゼロのまま放置されるとバッテリーの劣化が進むので、定期的に走らせることが非常に重要です。

ただしエンジンの始動と停止を繰り返すと、バッテリーに負担がかかります。そのため「普段は短時間しか乗らない」という人は、走り出す前に少しクルマをアイドリングさせると良いでしょう。

ただしバッテリーには、電気を使えば使うほど劣化が進むという側面もあります。夜間ドライブはライトのために多くの電気を消費しますので、バッテリーを長持ちさせたいのなら不要な夜間ドライブは控えると良いでしょう。ただし「バッテリーが勿体ないから」と暗い道で点灯せずに走るのは危険ですから、絶対に行わないでください。

バッテリー交換の関連記事

バッテリー交換以外にも経年によって交換やメンテナンスが必要になる部品がいくつかあります。とくに車検前などは一通りの部品のなかでメンテナンスが必要なものはないか確認するようにするとよいでしょう。古い車の交換目安となる部品についてまとめましたのでこちらも併せてご確認してください。

タイヤの交換も、自分で行うことで費用が大きく抑えられます。またバッテリーを含めた日常点検は非常に重要ですので、併せてチェックしてみてください。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!