クロカンとは?SUVとの違いや主要車種一覧、おすすめは?

クロカン車種例の一覧画像

悪路走破性(オフロード性)に特化したSUVのクロカン。ここでは、その特徴やメリット・デメリット、主要車種一覧とおすすめ車種をご紹介します。

クロカンとはどんなクルマ?

クロカンは「クロスカントリー」の略で「山野など(country)を横断する(cross)」という意味です。
森林や丘陵、雪原を駆ける競技などの名称でもありますが、クルマ業界では悪路走破性(オフロード性能)に特化した車両をクロカンと呼びます。

クロカンの車両構造の特徴

クロカンは軍用車にルーツを持つ車種も多く、一般に以下のような特徴があります。

  • 車高が高い
  • 頑丈なラダーフレーム構造である
  • 4WDシステムを採用している

クロカンは悪路走破性を高めるため、岩などにぶつからないよう車高が高いです。また凹凸のあるものにぶつかって簡単に壊れないような耐久性も備えています。さらに、4輪駆動で過酷な環境でも力強く走る仕様となっています。

SUVやクロスオーバーとの違い

SUVとクロスオーバーの違い

広義では、クロカンもSUVの一種です。ただし現在のSUVの多くは「クロスオーバー」と呼ばれる、街乗り用をベースとした車両。クロカンとは悪路走破性のレベルが異なります。

そもそもクロカンと多くのSUV(クロスオーバー)では、構造が違います。クロカンは梯子状のフレームにエンジンやボディを置く「ラダーフレーム構造」を採用。車両の骨格部分が非常に頑丈にできています。一方、クロスオーバータイプは独立したフレームを持たず、シャシーやボディが一体化した「モノコック構造」を採用しているのが一般的です。

クロカンは世界的に人気が高い

タフな外観と圧倒的な悪路走破性を有するクロカンは、世界中で人気です。

新車では供給不足に陥っている車種が多数あり、たとえばトヨタのランドクルーザーは長期にわたり注文停止の状態が続いています。また軽自動車のジムニーも、新車の納期が1年以上であることが多いです。

クロカンのメリット・デメリット

クロカンは圧倒的な悪路走破性を誇り、特にアウトドアを楽しみたい人と相性が良いです。他方で街乗りにはあまり向いておらず、購入には注意が必要です。

メリット

  • 悪路走破性が極めて高い
  • 車体が頑丈で耐久性が高い
  • 高さがあって視界が広い
  • 見た目がカッコいい
  • リセールバリューが高い

クロカンは丈夫な鉄骨で車体が守られており、安定性の高いサスペンションや最低地上高の高さから凹凸の多い道や泥濘でも力強く走行します。視界も広く、特にアウトドアが好きな人にとっては乗っていて楽しいクルマです。

さらに、人気の高さから中古車として販売するときも高価格で売却できる傾向があります。

現在は悪路走破性の高いクロスオーバーも!
クロカンに比べると悪路走破性が劣るクロスオーバータイプのSUVですが、その中でも悪路走破性の高さは多様で、比較的オフロードに強い車種もあります。たとえば三菱のアウトランダーPHEVや日産のエクストレイル、トヨタのRAV4、スバルのフォレスターなどは悪路走破性に定評があります。
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デメリット

  • 乗り心地が硬い
  • 高さがあって乗り降りしにくい
  • 小回りが利きにくい
  • 死角が多く運転に気を遣う
  • 燃費はあまり良くない

クロカンはあくまで悪路走行を前提としたクルマであり、乗り心地は硬く、乗り降りもしにくいです。また、頑丈な造りだからこそ車重が重く、燃費も良くありません。「普段使いを快適にするクルマではない」と認識しましょう。

機械式立体駐車場に入れない車種が多い
これはクロカンに限らず多くのSUVに共通することですが、全高1550mmを超える車両は機械式立体駐車場を使えないことが多いです。特にクロカンは、視界を広くする上でも全高が高くなりがち。軽自動車のジムニーでも全高は1725mmあります。

クロカン主要車種一覧とおすすめ7車種

現在のSUVは街乗り中心のクロスオーバータイプが主流であり、クロカンの選択肢は決して多くありません。これまで日本で販売されてきたクロカンの主要車種は、以下の通りです。

メーカー 車種
トヨタ FJクルーザー(2018年生産終了)
ランドクルーザー(300、70など)
ランドクルーザープラド(2023年生産終了)
ハイラックス※ピックアップトラック
三菱 パジェロイオ(2007年生産終了)
パジェロミニ(2012年生産終了)
パジェロ(2019年生産終了)
トライトン※ピックアップトラック
スズキ ジムニー
ジムニーシエラ
ジープ ラングラー
メルセデス・ベンツ Gクラス
グラディエーター※ピックアップトラック
ランドローバー ディフェンダー

※ピックアップトラックとは、キャビンの後ろに天井のない荷台を備えた車両のこと。
※次章以降でご紹介するおすすめ車種の情報は、2024年7月末時点のガリバー情報です。また、サイズは代表モデルの寸法となっています。

おすすめ①トヨタ「ランドクルーザー」

クロカンの車種例:ランドクルーザーの車両画像

※上記画像及び下記情報は現行型ランドクルーザー300

  • 新車時価格:510万円~
  • 中古車相場:199.9万円〜900万円
  • サイズ:全長4985mm×全幅1980mm×全高1925mm
  • 燃費(WLTC):7.9~8km/L(ガソリン車)

世界的に人気の高いランドクルーザー。現在はランドクルーザー300と復刻版のランドクルーザー70が販売されています。300は悪路走破性に特化した中でも上質感を出した一台に、70は業務用とや過酷な環境での使用を前提としたモデルの復刻版で、クロカン本来の目的を重視した一台です。

ランドクルーザー300は長らく受注を停止しています。中古で気に入ったランドクルーザーシリーズを購入しても良いでしょう。

【関連記事】トヨタのSUV一覧|全12車種の価格やサイズ、人気ランキング

ランドクルーザーの中古車を見てみる

おすすめ②トヨタ「ランドクルーザープラド」

クロカンの車種例:ランドクルーザープラドの車両画像

  • 中古車相場:52.8万円〜660万円
  • サイズ:全長4825mm×全幅1885mm×全高1895mm
  • 燃費(WLTC):8.3km/L(ガソリン車)

ランドクルーザー250に引き継がれ、生産を終了したプラド。ランドクルーザーよりも一回り小さく「超大型のクルマは運転が怖い」という人におすすめです。ランドクルーザーとともに、5人乗りと7人乗りの設定があります。

ランドクルーザーは中古でも流通量が多くありませんが、プラドなら流通量が比較的多く、車両価格も抑えられます。

Q. 新登場のランドクルーザー250とは?
2024年4月に、ランドクルーザー250が発売されました。これはランドクルーザープラドの後継モデルであり、ランドクルーザーに比べると悪路走破性と乗り心地のバランスを重視した一台です。ボディサイズは全長と全幅がランドクルーザーより数十mm小さい程度で、プラドに比べるとサイズアップしています。

ランドクルーザープラドの中古車を見てみる

おすすめ③三菱「パジェロ」

クロカンの車種例:パジェロの車両画像

  • 中古車相場:30万円〜536.8万円
  • サイズ:全長4900mm×全幅1875mm×全高1900mm
  • 燃費(JC08):10.0km/L

三菱の代表車種であったパジェロ。惜しくも2019年に生産終了となりましたが、かつては絶大な人気を誇るクロカンでした。サイズはランドクルーザープラドと同じくらいで、高い悪路走破性を有し、季節や場所を問わず外出に向いています。

パジェロ&パジェロミニ復活の噂も
三菱の大人気車種であったパジェロと軽自動車のパジェロミニは、2024年~2026年頃に新型モデルとして復活する噂が流れています。中古のパジェロは年式の古い車両も多いので、古さに価値を置かないのであれば、新型を待っても良いかもしれません。

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おすすめ④スズキ「ジムニー」

クロカンの車種例:ジムニーの車両画像

  • 新車時価格:165万円〜
  • 中古車相場:5.9万円〜242万円
  • サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1725mm
  • 燃費(WLTC):14.3~16.6km/L

軽自動車でありながら、本格的なオフロード性能を備えたジムニー。購入しやすい車両価格、日本の狭い道路事情でも不自由しないサイズ感で人気の高い車種です。さらに、AT車だけでなくMT車も選べます。

ジムニーも新車は納期が長め。早く手に入れたい場合は中古を検討すると良いでしょう。

ジムニーの中古車を見てみる

おすすめ⑤スズキ「ジムニーシエラ」

クロカンの車種例:ジムニーシエラの車両画像

  • 新車時価格:196万円~
  • 中古車相場:34.8万円〜318.4万円
  • サイズ:全長3550mm×全幅1645mm×全高1730mm
  • 燃費(WLTC):14.3~15.4km/L

スズキのクロカンといえばジムニーに注目が集まりがち。しかし悪路走破性を求めるなら、一回り大きいジムニーシエラの方がパワーも安定性もあります。軽自動車でなくなるため税金も高くなりますが、そうは言ってもコンパクトカーサイズなので劇的に高い訳ではありません。

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ジムニーシエラの中古車を見てみる

おすすめ⑥ジープ「ラングラー」

クロカンの車種例:ラングラーの車両画像

  • 新車時価格:799万円~
  • 中古車相場:109万円〜1005万円
  • サイズ:全長4870mm×全幅1895mm×全高1845mm
  • 燃費(WLTC):9.2~9.8km/L

ジープの中でも人気の高いラングラー。アメリカ軍の軍用車両がルーツで、無骨さのあるデザインが好評です。もちろん悪路走破性は非常に高く、さらに屋根やドアを取り外して走行することもできます。車両価格は安くないものの、中古なら3年落ちで500万円程度の車両もあります。

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ラングラーの中古車を見てみる

おすすめ⑦メルセデス・ベンツ「Gクラス」

クロカンの車種例:Gクラスの車両画像

  • 中古車相場:290万円〜2628万円
  • サイズ:全長4660mm×全幅1930mm×全高1975mm
  • 燃費(WLTC):9.7~9.9km/L(ディーゼル車)

ベンツGクラスも軍用車をルーツに持つ車両で、伝統を守り続けたクラシカルな雰囲気と高い悪路走破性、そしてベンツならではの上質感が融合した一台となっています。富裕層を中心に人気が高く、新車では納期が長いと言われています。

Gクラスは頻繁に価格改定が行われており、2024年1月時点ではG400dの新車価格が約1600万円でした。

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悩んだらプロに相談を

クロカンは車種の選択肢が少なく、流通量の少ない車種もあります。また、悪路走破性を重視する場合でも街乗りとのバランスを重視したクロスオーバータイプのSUVを購入するのも一手です。

選択肢に迷った場合は、プロにご相談ください。ガリバーではお客様の予算とご希望に合わせて、メーカー横断でピッタリの一台をご提案する無料相談サービスもご用意しております。

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