<徹底した走行パフォーマンス重視のモデル。610ps&800Nmの大出力を誇る!>
![BMW M760Li xDrive](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/d/drivinghigh/20220921/20220921075656.jpg)
BMWはフラッグシップモデルである7シリーズに、ハイパフォーマンスモデルとなるBMW M760Li xDriveを追加。10月13日より注文の受付を開始した。
また、7シリーズは、フラッグシップということもあり、多くの先進技術が積極的に採用されている。LEDヘッドライトに比べ2倍もの照射距離を実現した次世代のライト技術「BMWレーザーライト」、ドライバーの手の動きを認識して車載コントロール・システムの操作が可能な「ジェスチャー・コントロール」、車外から遠隔操作で駐車することができる「リモート・パーキング」など、量産車初の革新的機能が数多く採用された。
そんな7シリーズをベースに、今回投入されたBMW M760Li xDriveは、徹底的に走りにこだわった高級セダンだ。車名のM760Liからも分かる通り、高性能スポーツ・カーを開発するBMW M社が手がけるモデルだ。エンジンは、新開発6.6L V型12気筒ツインパワーターボが初搭載された。最高出力は、448kW(610ps)/5,500–6,500rpm。最大トルクは、800Nm(81.6kgm)!という大出力を誇る。さらに、わずか1,550rpmの低回転から5,000rpmまで、最大トルクが一定して発揮される。
ライバルとなるAMG S65の出力は630ps&1,000Nm。排気量は、AMG S65よりもM760の方が600CCほど多い。AMG S65と比べるとややアンダーパワーにはなるものの、排気量が10%も大きいので、新型の6.6L V12エンジンは、まだまだ余力がありそうだ。
ついに、FRにこだわるBMWでさえもM760LiにはxDriveを採用した。ハイパフォーマンスモデルであるMでもFRが多かったBMWだが、M760Li xDriveは4WD化されている。最近では、AMGが積極的に4WD化を進めている。もはや、ハイパフォーマンスモデルのもつ大パワーは、FRでは制御できないレベルになったということでもある。
ミッションは8速ATが用意され、大パワーを路面に伝えるタイヤ&ホイールは、フロントが8.5Jx20 245/40R20タイヤ、リヤが10Jx20 275/35R20タイヤとなった。
こうしたスーパーカー並みのラグジュアリーセダンがある中、BMWは、同時期に直4 2.0Lターボと大胆なダウンサイジングを行ったPHVである740e iPerformanceを投入した。このクルマは、戦略的な価格設定もあり、これからはPHVの時代が来ることをアピールしている。よりCO2の排出量を抑え、エコ化されたPHVに対して、このM760Li xDriveはまさに正反対のクルマといっていい。
・M760Li xDrive V12 Excellence 24,200,000円
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BMWはフラッグシップモデルである7シリーズに、ハイパフォーマンスモデルとなるBMW M760Li xDriveを追加。10月13日より注文の受付を開始した。
‖6代目のBMW7シリーズに、高性能版の登場!
BMW7シリーズは、2015年10月に登場し6世代目となった。6代目7シリーズの特徴は、カーボンファイバー強化樹脂(CFRP)を採用した革新的ボディ構造「カーボン・コア」。軽量・高強度を誇るCFRPを使うことで、軽量化と強固なキャビンを実現。その結果、7シリーズはライバルに対して、やや軽量に仕上がった。軽さは操縦安定性や燃費などに大きな影響を与える。また、7シリーズは、フラッグシップということもあり、多くの先進技術が積極的に採用されている。LEDヘッドライトに比べ2倍もの照射距離を実現した次世代のライト技術「BMWレーザーライト」、ドライバーの手の動きを認識して車載コントロール・システムの操作が可能な「ジェスチャー・コントロール」、車外から遠隔操作で駐車することができる「リモート・パーキング」など、量産車初の革新的機能が数多く採用された。
![BMW M760Li xDrive](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/d/drivinghigh/20220921/20220921075658.jpg)
ライバルとなるAMG S65の出力は630ps&1,000Nm。排気量は、AMG S65よりもM760の方が600CCほど多い。AMG S65と比べるとややアンダーパワーにはなるものの、排気量が10%も大きいので、新型の6.6L V12エンジンは、まだまだ余力がありそうだ。
‖ハイパフォーマンスゆえに、FRをやめxDriveを採用
![BMW M760Li xDrive](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/d/drivinghigh/20220921/20220921075701.jpg)
<4WDであり余るパワーを4輪に伝達>
ただ、FRベースであることにこだわるBMWは、xDriveをリヤアクスルにより大きな駆動力を配分するM Performanceモデル専用設定とした。xDriveは、ステアリングの切れ角やホイールの回転速度などの車両データから、オーバーステアやアンダーステアなどの兆候を察知すると、システムが電子制御式多板クラッチを装備したトランスファーギヤボックスを介して瞬時に前後アクスルへの駆動トルクを可変配分する。こうしたxDriveのシステムにより、610ps&800Nmという大出力をシッカリと4輪で受け止め優れたロードホールディングを実現した。ミッションは8速ATが用意され、大パワーを路面に伝えるタイヤ&ホイールは、フロントが8.5Jx20 245/40R20タイヤ、リヤが10Jx20 275/35R20タイヤとなった。
<0-100㎞/h加速は3.7秒とまさにスーパーカー並みの俊足>
xDrive化により、車重は当然重くなるが、AWD機能を得たことで優れたトラクション性能を得た結果、僅か3.7秒(ヨーロッパ仕様車値)で100km/hまで加速する。この加速力は、もはやスーパーカー並みだ。‖同時期投入の740e iPerformanceは、対照的な存在
![BMW M760Li xDrive](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/d/drivinghigh/20220921/20220921075704.jpg)
‖古典的すぎ。7シリーズMモデルとしては、残念?
もはや、M760Li xDriveのような古典的なハイパフォーマンスモデルは、消えていく方向にある。しかし、エコ時代とはいえ、M760Li xDriveのようなモデルには、一定の需要があるのも事実。しかし、あまりにも手法が古典的過ぎて芸がない。BMWの技術力をもってすれば、PHV化したMモデルを用意することくらいできるだろう。高出力化したモーターを使うなど、新時代のMのあり方を提示してほしかった。それが、フラッグシップである7シリーズMモデルの役割ではないだろう。‖BMW M760Li xDriveの価格
・M760Li xDrive 24,200,000円・M760Li xDrive V12 Excellence 24,200,000円