3クルマの買取においては走行距離や年式、クルマの状態など、査定額に大きな影響を与えるものがいくつかありますが、意外と知られていないのが“ボディーカラー”です。


クルマを購入する際にはご自身の好きな色を選んで購入されている方は多いと思いますが、クルマのボディーカラーによっても、査定額は変わってくるのです。
人気のある色はプラス査定になりやすいです。


反対に、いくら高い車種、人気のある車種でも、 ボディーカラーが人気のないものであれば、マイナス査定となることが多いのが実情です。クルマのボディーカラーは大まかに「定番カラー」と「トレンドカラー(流行色)」に分類できますが、中古車査定においてプラス査定につながりやすいのはどちらの色なのでしょうか?


今回は「査定でプラス評価されるボディーカラー」について説明してみたいと思います。


人気の色は定番カラー

一般的に最も人気のあるボディーカラーは、定番の黒・白・パールホワイトです。これらの色は年齢・性別を問わず、いつの時代でも一定の人気のある色で、流行にも左右されませんので、査定でも高評価を受けやすい傾向があります。


クルマを買取る側は、次にそのクルマを必要としている人にクルマを売るために買取るのですから、お客様が選んでくれそうなクルマが欲しいわけです。


つまり、好みがはっきりと分かれてしまうような、赤・黄色・ピンク・青といった派手なボディーカラーのクルマは中古車市場では売れにくいため、どうしても買取価格が人気色より低くなってしまうのです。


特に高級車になるほど黒・白の需要が高い傾向にあり、超高級車においては「赤」「緑」「茶」「黄色」などのボディーカラーは、クルマの車格と色が不釣り合いなため評価が下がってしまうことがあります。


人気カラーの黒・白・パールホワイトのクルマと人気のないカラーのクルマ(同一車種で年式・走行距離が同等と仮定)を比べた場合、軽自動車では数万円、200万円台のクルマでは10~20万円程度、500万円以上の高級車になると30~50万円以上も買取価格に差がでてくる場合もますので、クルマを購入する際はボディーカラーを意識することがとでも大切と言えるのです。


人気カラーは車種によって違う

とは言え、車種によってイメージカラーがあったりするので「クルマの人気カラーはこの色」と一概には言えません。


例えば、若者向けのクルマであれば、黒や白は無難過ぎてオシャレじゃないという理由で敬遠されてしまいますし、スポーツカーなどの場合も「フェラーリは赤」といった強烈なイメージカラーがあれば、そのボディーカラーが人気の色ということになります。また、白のボディーカラーは商用車のイメージを持たれてしまう(特に軽自動車)ことがあり、不人気色になってしまう場合があります


このように、クルマによって人気のボディーカラーが変わります。そういったところを把握しておいて査定の際にアピールすれば、高額で買取ってもらえる可能性があると言えます。


たとえ不人気色であったとしても、クルマの査定評価は色々な条件が加味されて総合的に評価されますので、他の部分の強みをアピールできればプラス査定となることは十分に可能でしょう。


トレンドカラー(流行色)の価格は変動しやすい

7ここで注意しなければいけないのは、「発売時にたくさん売れたボディーカラーのクルマが必ずしもプラス査定になるわけではない」ということです。クルマのトレンドカラーの移り変わりは激しく、定期的に変わるため、発売当時は流行の最先端で販売台数が伸びたクルマであっても、中古車として売却する頃にはすでに流行が過ぎ去っている可能性があります。しかも発売時にたくさん売れたということは中古車市場にも多く出回っているということですから、高い査定額は出にくくなるということも考えられるのです。


こうした理由から、クルマを買い替える際には、価格が変動しやすい個性的なボディーカラーよりも、多くの人に好まれる無難な定番カラーを選択する方が、売る時に高額な値段で買取ってもらえる可能性が高いと言えるでしょう。


人気の色に塗り替えてもプラス査定にはならない!

中古車の買取査定で高く評価されるのは、その車種での人気カラーです。いま乗っているクルマのカラーが、たとえどんなに自分で気に入っている色であっても、中古車市場で不人気である場合は、相場よりも安い査定額となってしまう傾向にあります。


では、人気カラーである黒や白、パールホワイトなどに塗り替えれば、査定額に影響するのでしょうか?稀ではありますが、査定額を高くしてもらおうとクルマのボディーカラーを塗り替えてくるお客様が実際にいらっしゃいます。結論から言いますと、ボディーカラーを塗り替えて査定を受けたとしても、査定額が高くなることはありません。


黒や白に塗装したとしても、純正カラーでなければマイナス査定になる可能性がありますし、仮にプラス査定になったとしても、塗装にかかる費用を考えると、総額では損をしてしまうことになりますからね。どれほどキレイに塗り替えたとしても、すぐに査定士に見抜かれてしまいますので、たとえ不人気色であったとしても、そのクルマ本来のボディーカラーで査定を受けるようにしましょう。


このように、クルマのボディーカラーは買取価格に大きく影響しますので、買取査定を受ける前に、ネットやクルマの情報誌などで自分の愛車のボディーカラーが人気カラーかどうか確認しておくことをおススメします。もし人気カラーだった場合は、そのことを積極的にアピールすることで査定額アップに繋がる可能性がありますよ。


クルマを売る時にできるだけ高く売りたいと思う方は、購入を検討する際は、査定に有利なボディーカラーのクルマを選ぶようにしましょう。