コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめの中古車・ミニバンを聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。
-
-
日産 セレナ
-
すでにモデル末期になっているセレナ。とはいえ、未だ現行車なので古臭く見えないのがポイント。また、強力なライバルがいることから、常に改良が施されていて、モデル末期とはいえ、競争力が高い。お勧めグレードは、2012年に登場したマイルドハイブリッド機能をプラスしたハイウェイスターS-ハイブリッドがお勧めだ。
-
-
-
旧型ホンダ ステップワゴン スパーダ
-
新型ステップワゴンが発売され、旧型の流通量が増えたこともあり、選択肢も豊富で買い得感が出てきた。5ナンバーミニバンでは、唯一3列目シートを床下収納できるタイプでユニークな存在。室内の広さなどは、新型となったライバルと同等のレベルにある。お勧めは、2012年5月に一部改良されたモデル以降。アイドリングストップ機能や、新開発のCVTが投入されるなど完成度が高い。
-
-
-
日産 エルグランド
-
2010年にデビューした現行エルグランド。低床フロアを採用し、全高を低く抑え走行性能を非常に高いレベルに引き上げた。しかし、全高を低くしたことで、ライバルのアルファード/ヴェルファイアに新車販売で惨敗。そのため、中古車では買い得感のある価格になっている。高年式5ナンバーミニバンの高額車に近い価格になってきているのだ。価格的に5ナンバーミニバンに近付いているが、クルマのパフォーマンスを5ナンバーミニバン以上。そんなこともあり、裏車種3位に選んだ。
-
- 燃費・経済性
-
-
セレナ
セレナ ハイウェイスターS-ハイブリッドの燃費は、デビュー当時で15.2㎞/L。ガソリン車の中では、トップクラスの実力。3年落ち程度の高年式モデルで、装備にもよるものの180~230万円位が相場だ。まだ現行モデルということもあり、割安感はまだない。価格が下がらないということは、中古車マーケットで人気ということでもある。
-
ステップワゴン スパーダ
2012月5月に改良されたモデルは、アイドリングストップ機能と、新開発のCVTが装備されたことで、燃費性能は一段と向上。14.8㎞/Lとなった。最新のモデルが16.0㎞/L前後なので、やや燃費性能は劣るものの、1世代前のモデルであることを考えると、それほど悪い数値ではない。お勧めのアイドリングストップ機能付き車は、高年式になることもあり、価格は高めで装備により価格幅も広い。170~270万円くらいまでが相場といったところ。価格が高いということは、リセールバリューも高いということを意味している。
-
エルグランド
車重が2トンと重いため、燃費性能はそれほど期待できない。最新の2.5Lで10.8㎞/Lで、3.5Lだと9.4㎞/Lとなる。3.5Lは燃料がハイオクなので、さらに燃料費の負担は重くなるが、2トン級のボディを余裕で引っ張るパフォーマンスがある。2011年式くらいになると、200万円を切ったモデルも出始めている。装備や走行距離など、魅力的な車両となると250万円前後となるが、こうなると5ナンバーミニバンの3年落ち上級グレードと同等レベル。少し年式を落とす程度で、ひとクラス上のゴージャスな仕様のエルグランドが手に入る。
-
- 装備・使い勝手
-
-
セレナ
装備類は、グレードとオプションの選択によって大きく違う。外せない装備としては、右側パワースライドドア。グレードによっては、オプションになっていて装備されていないものもあるので必ずチェックしたい。その他の人気装備として、ナビやサンルーフ、後席モニター。当然、高額な人気装備なので装着されている車両の価格は高めになる。あまり中古車として価格的メリットは無いのだが、自動ブレーキ装着モデルが欲しい場合、2013年12月に行われたビッグマイナーチェンジ後のモデルとなる。
-
ステップワゴン スパーダ
3列目シートは、フロア下に収納できるのはステップワゴンだけ。そのため、荷室はスッキリとして使いやすい。他の5ナンバーミニバンは、跳ね上げ式。最上級グレードのスパーダZiには、追突被害軽減ブレーキ(CMBS)が標準装備。この機能を生かした前車追従式のアダプディブクルーズコントロール機能も用意されている。さらに、サイドカーテンエアバッグも装備されていて、高い安全性能をもっている。流通量が少ないグレードだが、お勧め。
-
エルグランド
お勧めはハイウェイスター以上のグレード。高額車なので、装備類が充実しているが右側パワースライドドアが装備されているか、しっかりチェックしたいポイント。また、上級ミニバンを選ぶ場合、7人乗りがお勧め。2列目シートがベンチシートではないので、高級感ある空間を楽しめる。また、ナビや後席モニター、本革シートなど高額なオプションを装着していることも多いので、こうした装備も加味してジックリ選びたい。
<関連記事> 人気ミニバン10種類をシートアレンジで比較!「本当に使いやすい車」はこれだ!
-
- 走行性能
-
-
セレナ
セレナのS-ハイブリッドには、小さなモーターがあり少しだけモーターアシストし燃費を向上させている。同時に、このモーターがエンジンをかけるためのセルモーターの役割をもつ。これが、秀逸。カリカリッというエンジンを始動するときの音が、とても静かなのだ。セレナにはアイドリングストップ機能があるため、市街地では頻繁にエンジン停止と始動が繰り返すだけに、静かで快適な空間を創り出している。
-
ステップワゴン スパーダ
低床低重心フロアを提唱しているだけあり、カーブでも安定した走行性能をもつ。とくに、スパーダには専用チューニングされたサスペンションが装備されていて、標準のステップワゴンよりスポーティさが増した。スムースさが際立つCVTとの相性も良く、気持ちの良い走りが可能だ。
-
エルグランド
エルグランドは、リヤサスペンションにマルチリンク式を採用している。そのため、旧型のアルファード/ヴェルファイアと比べると、乗り心地などはエルグランドが上。低床フロアを採用して、低重心化されていることもあり、カーブの安定感では新型アルファード/ヴェルファイアにも負けていないほどだ。
-
- デザイン
-
-
セレナ
プレーンでクセの無いデザインが、セレナの魅力だ。その中でも、人気なのはエアロモデルであるハイウェイスターだ。セレナは、さらにエアロモード、クロスギア、ライダーなど多くの異なるデザインをもつモデルを用意。顧客に多くの選択肢を与えているのも魅力のひとつだろう。
-
ステップワゴン スパーダ
新型よりも押し出し感のあるフェイスもつ旧型ステップワゴン。押し出し感の強いミニバンデザインが人気ということもあり、他社のライバルと比べても古臭さは感じない。ミニバンらしい力強さもあり、好感度は高い。インテリアデザインは、いかにもホンダ的なロボット感のあるもの。少々、玩具っぽく見えてくる。
-
エルグランド
ミニバンデザインのトレンドとは、やや異なるが、顔を無駄に大きくせずに前方に低く構え睨みの効いた顔は、なかなかスタイリッシュ。トヨタ系の顔付きとは、ひと味違う洗練された印象を受ける。また、エアロモデルのハイウェイスターの他、より個性的な仕様となっているライダーもある。
-
中古車値引き交渉術
トヨタ ノア/ヴォクシー、ホンダ ステップワゴン、日産セレナと三つ巴の販売戦争は、中古車でも同じ。5ナンバーミニバンの場合、これらの車種でディーラー系中古車店を中心に競合させてみるといい。商談時は「正直どのクルマでもよく、予算重視」という姿勢が重要。「このクルマは他の人も商談している」「今決めないと無くなる」「同じようなクルマは2度と出てこない」などと言ってくると思うが、人気のカテゴリーなので似たようなクルマはたくさんあるので、慌てて買わないことが重要だ。
エルグランドの場合は、旧型のアルファード/ヴェルファイアと競合させたいところだが、旧型のアルファード/ヴェルファイアは人気車種ということもあり、価格も高めで強気。一応競合させることは必要。エルグランド側が値引きに応じる可能性が高い。また、同じエルグランド同士での競合も効果が大きいだろう。最近では、ディーラー系中古車店も価格が安くなってきたので、一般中古車店などと競合させてみるといい。
-
日産 セレナ
-
旧型ホンダ ステップワゴン スパーダ
-
日産 エルグランド
-
-
軽自動車ハイト系
燃費、小回り、街で乗るならやはり便利な軽。
-
軽自動車スーパーハイト系
燃費と小回りに加えて、アウトドアにも!
-
コンパクト国産車
無難に選びたいなら、おいしいとこ取りのコレ!
-
コンパクト輸入車
人気急上昇中!意外とコスパのいい車種多し。
-
SUV
デザインと走りを重視する人へ
-
高級セダン
いつかは乗りたい、王道スタイル。
- クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏
CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員
セレナのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和4年12月(2022年12月)〜現在
- 新車時価格
- 276.9万円〜479.8万円
セレナの在庫が現在751件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。