
<後席2列目を2人乗りとして、よりゆとりのある空間をアピールする新発想ハイブリッド車>

新型ジェイドは、デビュー前の状態ではすでに生産が中止されているストリームの後継車とみられていた。しかし、ボディサイズは、全長4,650×全幅1,775×全高1,530mmとなっていて、5ナンバーサイズだったストリームより全幅だけでなく全長も大きい。ジェイドは、ひとクラス上の、旧型オデッセイとストリームのちょうど中間くらいのボディサイズをもつ。
また、ジェイドの価格が272万円からと高価なことや、高性能のダブルウイッシュボーン式サスペンションが装備されていることもあり、ホンダはオデッセイの後継モデルとしてアピールしている。しかし、3列目シートはあくまでプラス2的使い方となるスペースなので、オデッセイ的な使い方もできない。そのため、ジェイドは何かの後継モデルというよりは、新ジャンル・新発想のモデルとして認識したほうがよい。他メーカーのライバル車としては、プリウスαに近い。価格設定などからみても、ホンダがライバル車としみているのはプリウスαのようだ。
そんなジェイドの特徴は、全高が1,530mmであるということ。これは、都市部で多い立体駐車場の全高1,550㎜制限以下。多人数乗用車で、立体で駐車場で車庫証明が取れるというのがポイントだ。プリウスαの全高は1,575㎜なので、こうした立体駐車場に対応していない。ここが、プリウスαとの差別化ポイントと言える。

ジェイドに搭載されるパワーユニットとは、1.5L直噴エンジンを使ったハイブリッドシステム。SUV のヴェゼルと同様のシステムで、システム出力は152ps。2.0Lクラスの実力をもつ。ジェイドの燃費が25.0㎞/L、Xグレードの燃費が24.2㎞/Lとなっている。プリウスαは、ジェイドより車重がやや軽いこともあり、燃費は26.2㎞/Lとジェイドより優れている。
しかし、プリウスαに比べジェイドのリヤサスペンションはダブルウイッシュボーン式が使われている。構造的には、プリウスαのトーションビーム式よりダブルウイッシュボーン式の方がコストも高く上質な乗り心地や高い操安性を持つ。また、ハイブリッドシステムが搭載されることもあり、静粛性もこだわった。遮音・吸音を徹底した他、消音装置を内蔵した17インチノイズリデューシングアルミホイールを採用している。
そして、パッケージングもジェイドのウリのひとつで、6人乗りというユニークな設定だ。2列目シートは、Vスライドキャプテンシートと呼ばれる構造を採用。左右のシートを約20度の角度で後方へスライドさせ、ホイールハウスとの干渉を回避。その結果、足元はこのクラスとして非常に広いリラックスできる空間とした。

試乗した印象は、低床フロアの恩恵でまったくミニバン的な腰高感がない。ミニバンというより、6人乗りのワゴンと捉えた方が良いだろう。
ジェイドの選び方だが、グレードを2つ。価格差は20万円だ。ポイントは、先進の安全装備であるホンダセンシングの有無が大きな違い。エントリグレードのハイブリッドには、オプション設定となっている。オプション価格は約11万円。基本的にはエントリグレードでも、装備は充実しておりLEDヘッドライトなども標準装備。そうなると、ハイブリッドにオプションでホンダセンシングを装備し約283万円で十分といった内容となる。上級のハイブリッドXとの価格差は9万円となる。そこに、フォグライトや消音機能が入った17インチアルミホイール、テールゲートスポイラー、コンビシートなどがプラスされる。そう考えると、予算に余裕があり高級感がある方が好きというのなら、ハイブリッドXという選択になるだろう。
■ホンダ ジェイド(JADE)価格
・ハイブリッド 2,720,000円
・ハイブリッドX 2,920,000円
ジェイドのカタログ情報
- 平成27年2月(2015年2月)〜令和2年7月(2020年7月)
- 新車時価格
- 239.9万円〜314.6万円
ジェイドの在庫が現在7件あります
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