トヨタ FJクルーザー

<燃費さえ気にならければリーズナブルなワケとは?>

1406973991モダンなデザインとカラフルなボディカラーをもつ、個性派クロスカントリー4WDのトヨタ FJクルーザーが一部改良され発売が開始された。

今回の一部改良では、ボディ色に、ホワイトルーフとイエローのボディを組み合わせたツートーンイエローを復活させ、全6色の設定となった。ボディカラーとルーフカラーを変えたツートーンカラーは、軽自動車を中心に人気となっている。あまり大きなクルマには使われない手法だが、ちょっと可愛らしいデザインをもつFJクルーザーには意外なほどよく似合う。

また、インテリア関係では、新デザインのアナログメーターが採用された。エクステリアでは、フロントデザインにシャープな印象を付与し、視認性を向上させるフロントフォグランプをオプション設定。より個性的なスタイリングとしている。今回の変更は、FJクルーザーのオーナーでないと分からないくらい微小な内容となっている。

トヨタFJクルーザーは、2006年に北米で販売が開始された。FJクルーザの個性的なデザインや本格4WD車としての高い走行性能は、国内でも高く評価されていた。また、リヤドアは観音開きだったり、クロカン4駆としては珍しいカラフルなボディカラーなど、カジュアルさをもちオシャレな4駆というイメージで人気となる。

トヨタFJクルーザーそんな人気モデルなので、国内マーケットへの投入も期待されたが、トヨタは国内販売を想定していなかった。そんなこともあり、デビュー当初から並行輸入車が続々と輸入されたのだ。当時は、円高がドンドンと加速していた。そんな為替の状況もあり、また4.0Lエンジン搭載車としては割安感があり並行輸入車も売れた。

そんなマーケットを見て慌てたのがトヨタだ。2010年11月に、ついに国内仕様のFJクルーザーの発売を開始。しかし、いかにもトヨタらしいというべきか、その頃にはFJクルーザーブームは終わった後だった。ただ、トヨタのもつ強力な販売網や、アンチハイブリッドといったニッチな顧客をターゲットとして、少ない販売台数なりにコンスタントに販売台数を積み重ねていた。

トヨタFJクルーザーの燃費は、レギュラーガソリン仕様とはいえ4.0Lで8.0㎞/Lという燃費。この燃費さえ我慢できれば、FJクルーザはお買い得なモデルといえる。FJクルーザーは、ランドクルーザー同様に高いリセールバリューを誇るからだ。なかなか価格が下がらないので、乗り換えるときもかなりの高額で売却が可能とされている。また、洗練された都会派デザインのSUVが多い中、こうしたタフなイメージのモデルはある意味新鮮に見える。リーズナブルに目立てるクルマが欲しいというのであれば、お勧めな1台と言えるだろう。
■価格:FJクルーザー  3,240,000円~