アウディA1
<ベース車にS-lineパッケージを装着したいというのなら、お買い得なモデルとなるが・・・>
アウディA1アウディA1は、2011年にミニをライバルとして投入された個性派コンパクトカー。ただ、ミニのほどの個性は無く、3ドアモデルの販売は厳しい戦いとなった。その後、5ドアハッチバックであるスポーツバックが投入され、A1の主流は実用的なスポーツバックへと移行している。
アウディA1スポーツバックは、実用性を高めた全長4m未満のコンパクトカーとしての価値高い。しかし、ミニをターゲットにしたためか、価格設定も高くなっていて、なんとエントリーグレードで288万円だ。この価格は、同じグループのフォルクスワーゲン ポロの最新モデルで、同じ排気量ながら最新の気筒休止システムまで装備されたポロ ブルーGTと装備を抜きに比較すると263万円よりも25万円も高価で、燃費、パワーなどはポロが上回る状態だ。
そんなアウディA1スポーツバックを、ライバルと比べた価格訴求というよりは、A1スポーツバックの中でお買い得感を高めた限定車が、A1スポーツバックadmired limitedだ。500台の限定車となっている。
アウディA1エクステリアは、マットブラックのシングルフレームグリルや、フロントバンパー、ルーフスポイラーなどS-lineエアロパーツ系でスポーティにまとめられている。アウディ車としては、もっとも定番な手法と言える。さらに、バイキセノンパッケージ、コントラストルーフ、ブラックドアミラーハウジング、17インチアルミホイールなどを採用。細部にもこだわり、標準のA1とは全く違うエクステリアにしているのは、限定車ならではのこだわりのひとつだ。ルックスでの特徴は、5スポークVデザインアルミホイール(7.5J×17)。タイヤサイズは215/40R17となっている。17インチホイールとはいえ、4mに満たないコンパクトなボディサイズに対して、とても大きく見えてスタイリッシュだ。このホイールのデザインがなかなか秀逸で、スポークがより長く見える工夫がされている。そのため、17インチホイールなのだが、さらに1インチ大きい18インチ並み以上に大きく見える視覚的効果がある。もちろん、下部にある程度ボリュームを与えたエアロパーツとの組み合わによる効果により、塊感のあるスタイルとなった。
インテリアは、チェッカーフラッグデザインフロアマット、ボディ同色のエアコン吹き出し口、カラードスリーブをアクセントに、MMI 3G+ナビゲーションも標準装備している。これで、ナビが標準ではないポロブルーGTとの、価格差はほぼ無くなるといっていいだろう。
パワートレインはベース車と同様、122ps&200Nmをアウトプットする1.4L TFSI ガソリン直噴ターボエンジンに、7速Sトロニック トランスミッションを組み合わせ、JC08モード燃費は17.8km/Lだ。ちなみに、ポロブルーGTは21.3㎞/Lだ。
A1スポーツバックadmired limitedの価格は349万円で、ベース車が293万円なので、56万円高だ。56万円も高価なのか、と思うが標準装備化されている数々のオプション類を含めると、かなりお買い得な価格設定となっている。ベース車を選び、にS-lineパッケージを装着したいと考えている顧客なら、迷わずアウディA1スポーツバックadmired limitedを選んだほうがよい。ポロやミニと比べて買うというような限定車ではないだろう。

ただ、実際の商談では、限定車ということで値引きゼロを提示してくるかもしれない。標準車はある程度の値引きが期待できるだろうから、標準車+S-lineパッケージ装着し、両方の見積もりを比べて支払金額がどれだけ違うか検討するといいだろう。標準車並みの値引きができれば、さらにお買い得となる。

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