クルマでしか行けないVOL.18 行列御免!な厚木の塩ラーメンZUND-BAR
先月までの暑さとはうってかわって、朝夕の冷え込みが厳しくなってきた今日この頃。そろそろ温かいものが恋しくなる季節ですよね。「体が温まる料理といえば?」と、聞かれて真っ先に思いつくのが鍋料理。

いやいや、それはもっと寒くなってからに置いておいて、今はもう少し手軽に食べられるもの、ということでシチューやボルシチといった案を通って辿り着いた一品は、ズルズルとすすった麺とスープが体を温めてくれるラーメンです。

どうせ食べるのであれば、誰もが納得する名店で食べたい!ということで向かった先は神奈川県厚木市にあるZUND-BARさん。このお店は、何もない山の中にぽつんと店を構えているにも関わらず、常に長蛇の列ができる人気店とのことで筆者の期待も高まります。

東名高速に乗り厚木ICへ。国道を抜け、県道603号を北上。徐々にクルマの数は減り、見える景色は、ビルやお店といった街の風景から山や川といった自然へと変わっていきます。


しばらくして、目の前に表れたのは「ZUND-BAR ←300M」の看板。


「ZUND-BAR ←300M」の看板。この看板を見落とし直進すると、
一本道のためなかなか戻ってこられないのでご注意を
指示通り左折をして、細い道を走ること約10分。
ステンレス製の「ZUND-BAR」と書かれた看板が見えるとようやく到着です。

太陽の光に反射するこの看板が見えたら名店はすぐそこ
行列を避けるため開店前に到着した筆者。
その作戦が功を奏して、本日の1番客となりました。

黒一色に染められた建物。その佇まいはまるでテーマパークのアトラクションのよう
店内に足を踏み入れると「これがラーメン屋さん?」と思わず口にしてしまうような雰囲気。
黒を基調とした内装に白いカーテンが外から差し込む光を和らげ、ステンレス製のカウンターやテーブルが薄暗い店内で目をひきます。


ステンレス製のスクエアのテーブルやカウンター。
お昼を過ぎるとこの席がすべてお客様で埋まります
席に着いてメニューを眺めていると、次から次へとお客さんが訪れ、わずか10数分で満席状態に。オープン前に辿り着いて本当によかったと改めて胸を撫で下ろしました。

人気のメニューを伺うと、ラーメンはスープのおいしさを実感できる『塩ラーメン 淡麗』がおススメとのこと。ごはんものは、刻んだチャーシューをゆずタレで味付けをした『炙りコロチャーシュー飯』。
せっかくここまで来たのだからと、減量修行の終了が遠のくのを感じながら両方注文します。

スープの旨みを存分に味わえる塩ラーメン 淡麗
チャーシューと大根おろしの組み合わせが絶妙な
炙りコロチャーシュー飯
待つこと約15分。
目の前に置かれたラーメンに思わず「きれいなラーメンだな~」と声がこぼれます。それはスープ。浸かった麺が透き通って見えるほどの透明感。うっすらと浮かぶ油に店内の照明が乱反射をして輝きを放ちます。

早速一口。あっさりとした塩味を感じた後に口の中にコクが残ります。このコクが二口目をせかせます。それからは一気でした。

気が付けば麺やチャーシューがなくなり、スープも飲み干してしまうほど。
ようやく胃袋のエンジンがかかってきた筆者。大根おろしがたっぷり盛られた『炙りコロチャーシュー飯』へと箸をのばします。

しっかりと炙られて噛むほどに甘みの出るチャーシューを、ユズ味のタレと大根おろしが口の中をさっぱりとしてくれます。

注文した2品をあっという間に完食。この2品だけでも行列ができることを納得させられるおいしさでした。

「笑顔でごちそうさまと言われると嬉しいですね」と安藤さん
手に持っているのは、食事の帰りに買って帰る方が多いという
濃厚ソフトクリーム
「丹沢山系の天然水を豊富に使うことができるので、この場所に決めました。やはり、使用する水で料理の味わいは変わってきます」と、ZUND-BAR責任者の安藤さん。

お店のこだわりについても「『味』と『おもてなしの心』この両輪がそろって初めて店は走ります。ですからどちらも手を抜かずに進化していきたいですね」と、聞かせてくれました。

開店から数十分で駐車場は一杯に
12時前にも関わらず次々とお客様が来店
「味」はもちろん、その「味」を引き立てる「人」と「店」にもしっかりとこだわるからこそ、人里離れた山奥でも「また行きたい!」と思わせる魅力ある名店へと成長していくのだと実感しました。

<アクセス>
ZUND-BAR(ズンド・バー)
住所:神奈川県厚木市七沢1954-1
TEL:046-250-0123
OPEN:11:00~20:00
定休日:水曜・第2第4木曜