Was ist SILVIA・・・
ふと思い起こすと今年はあまり「音楽の秋」とは行かなかったなあと思います。この時季はコンサートなども多いのですが、なかなか行けず。だからということでもないのですが、今週の表題は私の好きな歌曲「An Silvia」の冒頭からです。
シューベルトが、シェイクスピアの歌詞に曲をつけた短い歌で邦題では「シルビアに」などと表されます。軽やかなシューベルトのメロディーは風を集めるようですし、しかし、異国の響ながら、しっかりと重厚な抑揚の詩はさすがシェイクスピアだなと思います。

さて、ガリバーには毎日数百台ものクルマが入庫しますが、このクルマは年に数台入るかどうかでしょう。
今週はそんな日産シルビアのとても珍しいオープンカー「ヴァリエッタ」が入庫しているのです!! S15シルビアをベースに日本初のフルオープンクーペカブリオレであるこのクルマは、1120台のみの生産。
しかし、そんな少量生産でありながら、非常に凝った仕組みの電動オープンハードトップや蝶の鱗粉(りんぷん)のような光沢をするモルフォトーンクロスシートなど凝った素材も用いて、華美ではないがスペシャルな一台に仕上がっているのです。

私は冒頭ご紹介した「シルビアに」を聴くと、このクルマのことを思い出すのです。加給せず、アクセルを踏めばその分だけ加速するSR20DEエンジンはまさに風と戯れるよう。伸びやかで、しかし軽やかな、特に屋根を下ろしたときの姿は、当初から設定されていたかのような完成度を感じます。
こういうモデルをシルビアに設定したこと。存在が重たくなりすぎないこと。ここに、クルマづくりにおける「粋」と「節度」、そして「美学」のようなものを感じないではいられません。まるで音楽のような1台ですね。

晩秋の候、皆様是非健やかにお過ごしください。