レクサスRX450h画像

レクサスRXは、なんと約90%以上がハイブリッドの450h!

レクサスRX450h画像

 プリウスの大ブームとエコカー減税の恩恵は、トヨタの高級ブランドであるレクサスにも大きな影響を与えている。とくに、レクサスブランドの稼ぎ頭とも言われるSUV車RXは、ハイブリッド車(HV)の450hしか売れないという現象が起きているのだ。
 レクサスRXは、今年4月に発売された。発売から約半年が経過した10月の販売台数は約770台。その内、ハイブリッド車である450hがなんと約700台を占める。驚くことに、約90%以上がハイブリッド車である。発売直後の4月こそハイブリッド車比率が約61%だったが、5月には約77%と急上昇、6月には88%、7月には約93%、8月は約92%、9月が約89%となっている。4月から10月までの累計販売台数におけるハイブリッド車比率も約84%と以上に高い。
 もう一方のグレードのなるガソリン車、レクサスRX350の廉価グレードは460万円。対するハイブリッド車のレクサスRX450hは545万円と、その差はなんと85万円。ざっくり85万円分がハイブリッドシステム代という計算になる。ハイブリッド車は2割弱も高価だ。この不況下において、高価なグレードが圧倒的に売れていくレクサスRXのハイブリッド車は異例。

燃費で車両の価格差を回収するのは、かなりむずかしい・・・。ハイブリッド車は、富裕層の免罪符的存在なのか?

レクサスRX450h画像

 カタログ上の10・15モード燃費は、RX350が9.7km/lに対してRX450hは19.4km/lとハイブリッド車はガソリン車に対して2倍走る。だからといって、燃費の差によるガソリン代の差額で車両代85万円分の元を取るのは、かなり困難。
 それには、カラクリがあった。それは、エコカー減税などの強烈な追い風だ。ハイブリッド車のRX450hは、約43万円のエコカー減税や補助金が付く。それに対して、RX350はエコカー減税の対象外。ハイブリッド車とガソリン車の差額は約42万円と縮まる。正確に言うと、RX350はサンルーフなどの高価なオプションを装着する一部グレードのみが車両重量2020kg超となり、エコカー減税などの対象になる。しかし、ガソリン車のRX350でエコカー減税が効くグレードは、装備はゴージャスになりとても高価。
 そこに、重い車重で一般的に燃費が悪いというイメージがある高級SUVを好むユーザーの心理が働く。富裕層とはいえ、周囲の目は気になるもの。燃費の悪いイメージがある高級SUV車とはいえ、ハイブリッド車なら免罪符になるのではと・・・。そこにエコカー減税の追い風で、40万円以上もお得に替えるのであれば・・・。90%を超えるユーザーがハイブリッド車レクサスRX450hを積極的に選ぶのも十分に納得いく。国産高級車が売れない環境でありながら、500万円を越える高級SUVがコンスタントに毎月700台以上を売る理由は、エコカー減税と高級車に乗る富裕層へのハイブリッド技術という免罪符の合わせ技ではないだろうか。

レクサスGS、LSもハイブリッドモデルが大人気!

レクサスLS600h画像

 さらに、レクサスブランドのハイブリッド人気はRXだけにとどまらない。セダンであるレクサスGSも、10月は全体の約60%がハイブリッドであるGS450hとなった。レクサスブランドの最高級車LSも1000万円を越えるLS600h&LS600hLが売れている。ハイブリッド車比率は、7月が41%で8月が58%、9月が45%となっている。このタイプのセダンは、トランクにゴルフバッグが4個入ることが条件とされるほど、トランクスペースが重要視される。しかし、レクサスLSとGSとも、リヤシート後方にハイブリッド用ニッケル水素電池を置くことでトランクが狭くなっている。そんなハンデもものともせず、ハイブリッド車人気は高い。つい最近のマイナーチェンジでLSのハイブリッド車は大幅にトランクの容量アップを施し、さらに商品力を強化した。
 また、レクサス初のハイブリッド専用車HS250hは、10月になんと1900台もの販売を記録し、すでに6ヶ月待ちの状態に突入しているほどの人気。高級車ブランド、レクサスは、もうすでにハイブリッド車が主流である。

レクサスLS600hトランク画像
 バッテリー搭載のため、レクサスLS600hの弱点とも言われた狭いトランクもマイナーチェンジ後は大幅に容量を拡大。トランクの狭さゆえにLS600hを諦める必要もなくなった。
レクサスHS画像
 レクサスブランド初のハイブリッド専用車。爆発的な人気を誇り、10月は約1900台を販売。レクサスブランドの最量販車種になった。すでに、約6ヶ月以上の納車待ちだとか。
メルセデス・ベンツSクラス ハイブリッド画像
 レクサスLS600hのライバルとなるメルセデス・ベンツSクラス ハイブリッド。簡易版のハイブリッドシステムだが、リチウムイオン電池をいち早く搭載した。

高級ハイブリッドカー戦争勃発! ベンツSクラス、日産フーガなど高級ハイブリッドカーが続々登場!

 500万円を超えるような国産高級車販売を牽引するハイブリッド車。高級車市場には、メルセデス・ベンツがSクラスにハイブリッド車を投入。さらに、1年後には日産からフーガハイブリッドが投入されるという。プリウス人気で影を潜めがちだが、高級車市場も確実にハイブリッド車へシフトしている。

written by 大岡 智彦

BMW NEW 7シリーズのハイブリッドモデル「Active Hybrid 7(アクティブ・ハイブリッド・セブン)」、国内での受注をスタート! 〜2010年夏にはデリバリー開始〜

【新車情報】 (2009.10.29)

ビー・エム・ダブリューは、BMW 新型 7シリーズのハイブリッドモデル「Active Hybrid 7(アクティブ・ハイブリッド・セブン)」の受注を10月29日より受け付ける。リチウムイオンバッテリーを搭載し、V8 4.4リッター直噴 ツインパワーターボエンジンと電気モーターを組み合わせた。デリバリーは2010年夏ごろを予定する。 >> 記事全文を読む


メルセデスベンツ「Sクラス」に輸入車初のハイブリッド車『S Hybrid(ハイブリッド) ロング』日本デビュー!

【新車情報】  written by CORISM編集部 (2009.09.03)

メルセデス・ベンツは、メルセデスの最上級サルーン「Sクラス」に、輸入車としては初のハイブリッドカー『S Hybrid(ハイブリッド) ロング』を追加した。また、量産モデルとしては初のリチウムイオンバッテリー搭載車という点もニュースだ。さらに輸入車初のエコカー減税対象車ともなった。 >> 記事全文を読む


エコ技術を徹底評価! 09東京モーターショー、エコ技術採点表!!

【特集】  written by CORISM編集部 (2009.11.16)

もはやエコ技術なしに生き残ることはできない! そんな様相を呈した09東京モーターショー。それだけに、各メーカーのエコ技術レベルが気になる! そこで、エコ技術を大採点! エコで勝ち残るメーカーはドコだ? >> 記事全文を読む