5ナンバーサイズをキープ! エンジンは2リッターに統一される
5ナンバーサイズの手頃なミニバンとして人気のホンダ ステップワゴンがいよいよフルモデルチェンジされる。その詳細な情報を入手したので詳しくレポートしよう。
新型ステップワゴンは、現行モデルやライバルのトヨタ ノア/ヴォクシーや日産 セレナと同じく5ナンバーサイズのボディを維持して登場する。また、新型ステップワゴン標準車の他にエアロなどを装備したスパーダが用意されるのも現行モデルと共通だ。
搭載されるエンジンは2リッターのみとなり、現行ステップワゴンにはある2.4リッターは廃止される。組み合わされるミッションはFFモデルでは待望のCVTとなり、注目のカタログ燃費はライバルを圧倒するクラストップの14.2km/Lを達成しているというから驚きだ。また4WD(こちらは5速ATとなる模様だ)でも12.6km/Lをマークしている。
新型ステップワゴンのエンジンパワーは5馬力少ない150馬力となるが、トルクは19.7kg-mと、0.5kg-mアップしている。パワーを落としてトルクを太くするセッティング変更により、燃費と実用性を向上させたのはユーザーにとってはうれしいポイントといえるだろう。さらにエアコンや変速タイミングを制御し、よりエコ走行が可能なECONモードは4WD仕様にも初搭載され、カタログ値だけでなく実用燃費の向上が図られているのも見逃せない。
クラストップレベルのゆったりとした室内空間
ミニバンにとって、ある意味燃費や走りよりも気になるのが室内空間の広さ。この点に関しても新型ステップワゴンは大幅な進化を遂げている。室内長は+320mm(!)の3095mm、室内高も45mm高められているというから驚かされる。現行ステップワゴンも決して室内が狭いわけではなく、むしろ十分なゆとりがあっただけに新型の広さはまさにクラスを越えたものといえそうだ。
またグレードによりセカンドシートの仕様が2種類用意される。ひとつはタンブルシートと呼ばれる従来と同じベンチシートタイプで、もうひとつはチップアップシートという、いわゆるキャプテンシートのようなもので、中央席は補助席のような簡単なものとなっている。そしてサードシートはクラス初の床下収納方式を採用。ホンダ独自の低床プラットフォームの利点を最大限に活かす工夫がなされている。
安全装備に関しては残念ながら現行のステップワゴンと大きな差はなさそうだ。詳細な資料がないので詳しくは分からないが2&3列目シートの中央席にヘッドレスト(恐らく3点式シートベルトも)装備されないのは大きな不満点。メーカーの安全に関する考え方に疑問が感じられる部分だ。
気になる新型ステップワゴンの価格はというと現行モデルと同等に抑えられそうだ。エコカー減税の恩恵が受けられるグレードも多そうなので、ユーザーにとっては喜ばしい点といえる。
新型ステップワゴンの登場時期は約1ヶ月後の10月上旬になるようだ。燃費も使い勝手も大幅に向上してくるのは間違いないだけに、大いに注目の1台といえる。