BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)と、ビー・エム・ダブリュー株式会社　ローランド・クルーガー 代表取締役社長

BMW新時代の具現化、「Efficient Dynamics(エフィシェント・ダイナミクス)」

BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)をアピールする、ビー・エム・ダブリュー株式会社　ローランド・クルーガー 代表取締役社長

　第5世代となる新型 BMW 7シリーズの日本仕様が3月24日に発表された。フルモデルチェンジした7シリーズは、"BMW Efficient Dynamics(エフィシェント・ダイナミクス：より少ないエネルギーで、より高い性能を)"を掲げ、新時代のフラッグシップに相応しい高い環境性能とパワーの両立を図ったのが大きな特長だ。
　具体的には、従来型よりエンジン排気量を落とし直噴ツインターボ化することで、従来型と同等かそれ以上のパワー・トルクを達成。その一方で、高効率な6速ATやボディの一部アルミ合金化、ブレーキエネルギー回生システムなどの採用と併せ、大幅な燃費の向上とCO2の削減を実現したのだ。また既に発表されているように、2010年にはBMW車初となる新型7シリーズのハイブリッドモデルも導入される。

BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)　エクステリア
BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)　リアビュー
BMW 新型 7シリーズ(BMW Active Hybrid[アクティブ・ハイブリッド])とビー・エム・ダブリュー株式会社　ローランド・クルーガー 代表取締役社長

標準とロングホイールベース版、2つのボディを用意

BMW 新型 7シリーズ(BMW 740i)　インパネ周り

　日本仕様のNEW7シリーズには、標準ボディとホイールベースを14cm延長したロングホイールベース版の2つのボディを設定する。エンジンラインナップは2タイプ。740iと新設定の740Li(ロング版)には、V6 3.0リッター 直噴ツインターボエンジンを搭載。旧型7シリーズ 740i用V8 4.0リッターエンジンに比べ出力を約7%、トルクを約15%向上させながら、約12%の燃費改善と約13%のCO2排出の削減を実現させた(全てEU値)。いっぽう750i/750LiにはV8 4.4リッター 直噴ツインターボを搭載。旧型7シリーズ最上級のV12 6.0リッター、760Li(750iではなく！)と同じ最大トルク61.2kg-m(600N・m)を発揮するというから驚きだ。
　新エンジンを搭載するシャシーも新開発された。最大の特長は、BMW初の「インテグイテッド・アクティブ・ステアリング(前後輪統合制御ステアリング)」の採用だ。60km/h以下の低速では前輪・後輪が逆位相に切れ、さらに前輪の切れ角もアップ。狭い道路などでの小回り性能をアップ。80km/h以上の高速時には前・後輪が同位相に切れ、さらに前輪の切れ角を小さくすることで、走行安定性を高める効果がある。またダンパーやシフト、アクセル、ステアリングの特性を統合制御する「ダイナミック・ドライビング・コントロール」を採用。コンフォートから、ドライビングを楽しめるスポーツ・プラスまで4段階の走行モードを設定するところが、最高級フラッグシップモデルであっても走りにこだわるBMWらしさが感じられる点だろう。
　価格は「740i」1010.0万円から「750Li」1330.0万円まで(消費税込み)。さらに2010年には、欧州車としては初のパラレル式ハイブリッドモデル(750iのV8 4.4リッターツインターボ＋モーター)も追加される予定で、レクサス LSシリーズやメルセデスSクラスなどの並み居る強豪に、BMWも強力な布陣で対抗する構えだ。

BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)　オプションの「リア・エンターテインメント・システム」には左右独立の9.2インチディスプレイと専用iDriveコントローラー、DVDプレーヤー、ビデオ入力端子を用意する
オプションの「リア・エンターテインメント・システム」には左右独立の9.2インチディスプレイと専用iDriveコントローラー、DVDプレーヤー、ビデオ入力端子を用意する。
BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)　後席
クラス最大の足元スペース・頭上空間を誇る新型 7シリーズのロングホイールベース版(写真は750Li：欧州仕様車)の後席。マッサージ機能(オプション)も設定される。
BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)　インパネ周り
最高級モデルとはいえドライバーを中心としたレイアウトとするのはBMWらしいところ。また日本仕様専用設計のHDDナビや地デジチューナーの採用など日本市場を大いに意識した内容となっている。
新型7シリーズの発表会は、東京・明治神宮外苑の聖徳記念絵画館を貸し切り、特設会場を設けて行われた。
新型7シリーズの発表は、フラッグシップモデルに相応しく東京・明治神宮外苑の聖徳記念絵画館を贅沢に貸し切って行われた。
東京・明治神宮外苑の聖徳記念絵画館内に設けられたBMW 新型7シリーズの発表会場。
発表会場には、大正時代に建てられた歴史的建造物の聖徳記念絵画館内にわざわざ特設のサロンを設ける凝り様だ。
BMW 新型 7シリーズをお披露目するビー・エム・ダブリュー株式会社　ローランド・クルーガー 代表取締役社長
BMW 新型 7シリーズをお披露目するビー・エム・ダブリュー株式会社　ローランド・クルーガー 代表取締役社長
、"BMW Efficient Dynamics(エフィシェント・ダイナミクス)を掲げる7シリーズハイブリッドモデル(参考出品車)
BMW 新型 7シリーズ(BMW 750Li)　ヘッドランプ

( Photo：BMW・CORISM編集部/レポート：CORISM編集部　徳田 透 )
代表グレード
BMW 750Li(4ドア・右/左ハンドル)
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）
5210x1900x1485mm
車両重量［kg］
2150kg
総排気量［cc］
4394cc
最高出力［ps(kw)/rpm］
407ps(300kW)/5500rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］
61.2kg-m(600N・m)/1750-4500rpm
トランスミッション
ステップトロニック付き電子油圧制御式6速AT
10・15モード燃焼［km/l］
6.6km/L
定員［人］
5人
消費税込価格［万円］
1330.0万円
発売日
2009年3月24日
レポート
CORISM編集部　徳田 透
写真
BMW・CORISM編集部
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