総合評価
三菱 パジェロ ミニ vs スズキ ジムニー 三菱 パジェロ ミニ vs スズキ ジムニー
三菱 パジェロ ミニ
スズキ ジムニー
松下宏

98年に登場して以来、すでに10年を経過したが、引き続き安定した売れ行きを示している。日産に供給を始めたキックスの売れ行きも好調だ。モデルが古いのでオススメしにくい面があるものの、売れ行きがいいだけに次期モデルの登場はますます先になりそう。街乗り中心のユーザーに向いたSUVと考えたらいい。

オフロード4WDの定番といった感じのクルマ。こちらもデビューから10年経過した点は共通で、やはり非常に手堅い売れ行きを続けている。元々簡単にフルモデルチェンジなどをしない前提で作られているクルマなので、このまま生産が続けられるはず。絶対にジムニーが必要というユーザーが確実に存在する。

片岡英明

08年夏に大がかりなマイナーチェンジを行ない、商品力を大幅にアップした。もともと実力は高かったが、インテリアの見栄えがよくなるなど、魅力を増している。シートも座り心地がよくなった。ジムニーよりバリエーションは豊富で、実用性能も一歩上を行く。ターボとNAを設定し、4気筒エンジンは上質なパワーフィーリングだ。

3気筒ターボはパワフルだが、静粛性や振動などの快適性能は一歩譲る。後席はそれなりの空間と割り切るなど、日常の使い勝手が今一歩と感じる部分も少なくない。だが、悪路の走破能力は超のつく一級だ。ハードなラフロードも難なく走り切る高い実力を秘めている。オフロードマニアには得がたい1台だろう。割り切って乗る人にはいい。

国沢光宏

豪雪地域に住んでいるとわかるけれど、数時間で20cm以上の新雪が積もってしまうことも珍しくない。そんな時に心強いのは最低地上高のある軽自動車である(除雪すると道が狭くなる)。パジェロ ミニじゃなければダメというケースだってあると思う。燃費は普通の軽自動車に届かないものの、そんな不満をハネ返す魅力をもつ。

モデルチェンジの度に、ドンドン軟弱なエクステリアになっていくのが残念である。ジムニーはもっと硬派でいいと思うのだ。ただ走行性能についちゃ未だ世界トップ。前後輪をロックさせ、副変速機を「Lo」にセレクトした時の駆動性能ときたら天下一品! 世界中にジムニーファンが存在するのが、よ〜くわかります。

TOTAL
トロフィー 117点
110点