ドイツから、人気の輸入ミディアムサルーン「メルセデスベンツ Eクラス」のフルモデルチェンジ情報が飛び込んできた! スタイリングの変化に加え、新型クリーンディーゼルエンジンの採用を始めとする環境性能、世界をリードし続ける安全性能などもますます磨きがかかるなど大いに話題を呼びそうだ。09年3月に欧州デビュー予定の新型Eクラス、世界プレビューの場となった北米デトロイトからの速報レポートをお届けする!
メルセデスベンツのボリューム・モデル、Eクラスにフルモデルチェンジが実施されることになった。正式なモーターショー・デビューは、3月初旬に開催されるジュネーブ・オートサロンでのこととなるが、それに先立ってメルセデスベンツは、北米国際自動車ショー(NAIAS)=デトロイト・ショーのプレスデイ開幕前夜に、そのプレビュー・イベントを独自に開催。実に7年ぶりとなる、新型Eクラスのお披露目を行った。ちなみに今回発表された新型Eクラスは、4ドアセダン仕様のみ。将来的にはそのラインナップに、5ドアワゴンが追加設定されるのは確実だが、こちらは発売開始までに約1年のタイムラグが必要とされる見込みだという。
新型Eクラスのエクステリア・デザインは、従来型のそれと比較すると、より垂直方向に立ち上がったフロントグリルや、シャープなライン構成で、より重厚でプレミアム性を強く演出しているのが印象的だ。エアロダイナミクスも、もちろん確実な進化を果たしており、Cd値は0.25と従来型比で約4%の向上。エンジンルームへのエア流入量を必要に応じて変化させる、可変ファンルーバーを採用するなど、エアロダイナミクスと、それによる燃費性の向上には、相当に積極的な対応が図られている。新型Eクラスのエンジニアリングは、メルセデスベンツ自身が「ブルー・エフィシエンシー」と称する、環境性能に対しての技術パッケージ上に成立しているが、それはこの端正な4ドアボディーに包み込まれるメカニズムにも同様に言えることである。
その象徴的な例が、搭載エンジンのラインナップ。今回メルセデスベンツがまずその存在を強調したのが、3タイプの直列4気筒ディーゼルエンジンの存在。主力と目される、E250CDI用のそれを例にとると、従来までのV6ディーゼルエンジンと比較して、燃費は約23%の改善。CO2排出量は139g/kmという驚異的な数値を達成している。V6ディーゼルでは2014年から実施される新排出ガス規制値、EU6をすでにクリアした、E350ブルーテックが2009年秋にも追加発表されることが大きな話題。V8、V6、直4と、こちらも幅広いラインナップが展開されるガソリンエンジンも、その環境対応性の向上は、見逃せない話題となっている。
そして新型Eクラスに導入された新技術で、もうひとつ忘れてはならないのが、安全保護システムのさらなる進化。70個のパラメーターでドライバーの運転への集中度を監視するアテンション・アシストや、Sクラス譲りのレーンセーフティ・パッケージ、あるいはアダプティブ・メインビーム・アシストや自動緊急ブレーキといった最新の技術が、新型Eクラスの走りをサポートする。それはまさに、新たな新基軸の誕生ともいえる一台だ。