シトロエンは現在、プジョーと同じグループ内にあり、基本プラットホームやコンポーネンツを共用している。今回フルモデルチェンジを受けたミドルクラスのC5もプジョー407と基本プラットホームを共用するモデルだ。でも、プジョー407とは全く違ったクルマに仕上げられている。
C5はかつてはエグザンティアと呼ばれていたモデルの後継で、ひと世代前のモデルからC5と呼ばれるようになった。現在ではシトロエンの各モデルがCの文字と数字の組み合わせを採用している。ピカソに関しても現在はC4ピカソと呼ばれている。
C2からC4までの各モデルが通常の金属バネ式サスペンションを採用するのに対し、上級モデルとなるこのC5とC6ではシトロエンならではの油圧式サスペンションを採用する。ハイドラクティブIIIプラスと呼ぶのがそれで、基本的に金属バネを持たず、油圧と空気圧によって乗り心地が制御されている。
外観デザインは最近のシトロエンに共通するアイデンティティが確保され、メッキ処理されたダブルシェブロンもフロントグリルがシトロエンの個性を主張する。なだらかなカーブを描くセダンのルーフラインはBMWを思わせるような部分もあるが、凹面処理されたリヤウインドーはC6に通じるものがあり、ここでもシトロエンらしさが表現されている。