【ダイハツムーヴコンテ試乗記】「四角いムーヴ」でさらに倍！新型ダイハツ「ムーヴコンテ」で”王者”ワゴンRに先手を打つ！

標準車はNAのみだが、カスタム系にはターボエンジンも用意される。高速走行の機会が多いならターボも有りだが、通常の使用であればNAでも十分満足できる動力性能を発揮してくれる。

ベースグレードは13インチ、Xリミテッド（写真上）とカスタムXは14インチ仕様となる。カスタムRS（写真下）は15インチのタイヤ＆アルミホイールが標準装備となる。

ターボのカスタムRSは、スポーティで力強い走りが楽しめる。街乗りメインの通常の使用であればNAでも十分な動力性能を発揮する。

CVTによる低燃費で滑らかな走りが味わえる

　搭載エンジンはアルミブロックのダイハツの新世代エンジンで、自然吸気仕様とターボ仕様が搭載されている。
　Xリミテッドに搭載されるのは自然吸気仕様だが、58ps(43kW)/6.6kg-m(65N・m)の動力性能を発揮する。現在の軽自動車の中で最も性能的に優れたエンジンがこのKF-VE型といって良い。吹き上がりはスムーズだし、低速域でのトルクの出方にも不満はない。
　しかもCVTとの組み合わせによって極めて滑らかな走りを実現するほか、燃費性能にも優れていて23.0km/Lというガソリン車ではトップクラスの燃費を実現している。もちろん☆☆☆☆の超低排出ガス仕様車であるほか、平成22年燃費基準＋25％も達成してグリーン税制の適用車となっている。

ターボならではの走りと環境性能を両立させた

　RSに搭載されるターボ仕様のエンジンは64ps(47kW)/10.5kg-m(103N・m)という余裕十分の実力。こちらも現在の軽自動車に搭載されるターボ仕様のエンジンとしては最高レベルにある。アクセルの踏み込みに応じて力強く吹き上がり、加速の伸びもとても良い。ターボ車なので低排出ガス仕様は☆☆☆にとどまるが、燃費基準＋20％は上々のレベルである。
　足回りはやや柔らかめの設定で、乗り心地に優れる印象。コーナーなどで積極的にステアリング操作をするとそれなりにロールも出るが、安心感も十分だ。Xリミテッドに比べるとRSはやや硬めの味付けがなされていて、後輪の落ち着きが増してより安心感のある走りとなる。個人的な好みでいえば、RSの味付けを標準として、RSにはもう少し硬めの足回りを用意したら良いのではないかと思った。

●お勧めグレード

　街乗りを中心で使うのであれば、ターボ仕様のエンジンを選ぶまでもなく、自然吸気エンジンを搭載したXリミテッドで十分といえる。一般的な軽自動車はそうした使い方なので、Xリミテッドがイチ推しだ。130万円弱の価格設定も装備や仕様を考えたら納得すべきものといえる。
　長距離を走る機会の多いユーザーなら動力性能の余裕が大きいRSがお勧めだが、本体価格が150万円台の中盤に達し、30万円近い価格差があるので選び方が難しい。お金にも余裕のあるユーザーが選ぶモデルと考えたら良い。

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代表グレード	ダイハツムーヴコンテ Xリミテッド(FF)
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	3395×1475×1645mm
車両重量［kg］	850kg
総排気量［cc］	658cc
最高出力［ps(kw)/rpm］	58ps(43kw)/7200rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	6.6kg-m(65N・m)/4000rpm
ミッション	CVT
10・15モード燃焼［km/l］	23.0km/l
定員［人］	4人
税込価格［万円］	128.1万円
発売日	2008/8/25
レポート	松下宏
写真	高木博史