【ダイハツムーヴコンテ試乗記】「四角いムーヴ」でさらに倍！新型ダイハツ「ムーヴコンテ」で”王者”ワゴンRに先手を打つ！

丸みのあるルックスが特徴のムーヴをベースにしながら、四角いデザインとしたのがこのムーヴコンテだ。シンプルな雰囲気で好印象。

フロント以上に四角さを強調したリヤビュー。カスタム系はルーフスポイラーが装着される他、リヤコンビランプのデザインも異なる。

シンプルなデザインのフロントグリルが印象的だ。カスタム系はヘッドライトの形状とグリルのデザインが異なり、スポーティな雰囲気を演出している。

リヤコンビランプも四角をモチーフにしている。カスタム系はクリアタイプのレンズを採用する。

カスタム系はエアロバンパーやルーフスポイラーが装着され、スポーティなデザインが与えられている。

達人「松下　宏」が斬る！

松下　宏

職業：自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...

シンプルな四角いデザインが最大の特徴だ！

　ムーヴの基本プラットホームや基本コンポーネンツを使って、ムーヴとは異なる外観デザインと内装の仕様を備えたクルマに仕上げられたのがムーヴコンテ。
　ムーヴがフロントからAピラー、ルーフへと流麗なラインを描く外観デザインを持つほか、インパネ回りのデザインも軽自動車とは思えないような大胆なセンターメーターのデザインを採用していたのに対し、ムーヴコンテは内外装とも何とも四角い普通のクルマといった感じのデザインだ。

ムーヴとコンテでさらに倍！ライバル「ワゴンR」を迎え撃つダイハツの販売戦略とは

　流麗なムーヴも良いが、丸みを帯びたデザインが好きな人ばかりではないので、四角いクルマも用意したというのが今回のムーヴコンテ。外観はデザインはもちろん、内装もセンターメーターではない標準のメーターを採用したほか、快適性を高めた専用のシートを用意するなど目に見える部分のほとんどがムーヴとは違うクルマに仕上げられている。
　またワゴンRが発売される直前に、四角いムーヴコンテを発売して先手を打つという商品戦略も見て取れる。ムーヴコンテが売れればその分だけムーヴも影響を受けるのは確実だが、ムーヴだけではカバーできないユーザーをカバーすることで、トータルで販売台数を伸ばせれば良いというのがダイハツの戦略である。

代表グレード	ダイハツムーヴコンテ Xリミテッド(FF)
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	3395×1475×1645mm
車両重量［kg］	850kg
総排気量［cc］	658cc
最高出力［ps(kw)/rpm］	58ps(43kw)/7200rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	6.6kg-m(65N・m)/4000rpm
ミッション	CVT
10・15モード燃焼［km/l］	23.0km/l
定員［人］	4人
税込価格［万円］	128.1万円
発売日	2008/8/25
レポート	松下宏
写真	高木博史