「ルノー トゥインゴ」(奥)と「トゥインゴ GT」(手前右)

懐かしいネーミングが復活した!

ルノー トゥインゴ ヘッドライト(欧州仕様)

 欧州の小型車ファンにはちょっと懐かしい響きの車名が復活した。その名は「ルノー トゥインゴ」。実に14年ぶりのフルモデルチェンジとなる。ルノージャポンは9月24日、小型ハッチバック「トゥインゴ」をフルモデルチェンジし、11月7日より全国ルノー正規販売店で発売することを発表した。
 初代トゥインゴは1993年のデビュー。キュートなモノフォルムボディの中身は、いまどきのミニバンやコンパクトカーを先取ったかのような高効率パッケージングを持つ。そのかわいらしさ、機能性の高さなどから長きに渡り愛され続け、欧州を中心に世界で240万台の販売を達成している。新型トゥインゴはそのコンセプトを受け継ぎつつ、さらなる進化を遂げた。

ルノー 新型 トゥインゴ GT エクステリア画像
新型「トゥインゴ GT」のエクステリア。ボディカラーはエクストリームブルーメタリック。
ルノー 新型 トゥインゴ エクステリア画像
こちらはベーシックグレードの「トゥインゴ」。ボディカラーはパールブラックメタリック。
ルノー 新型 トゥインゴとルノージャポンの徳山 公信 COO
新型 トゥインゴと並ぶルノージャポンの徳山 公信 COO。

まずは2つのラインナップを設定

ルノー 新型 トゥインゴ GT リアコンビランプ 画像(欧州仕様車)

 初代モデルは非常にシンプルなグレード展開だったが、新型トゥインゴではディーゼルを含む多彩なエンジンバリエーションを用意するのが特長だ。日本向けでは、その中からまず2グレードを設定した。
 ベーシックな「トゥインゴ」には、1.2リッター SOHC 16Vエンジンとマニュアルモード付き2ペダル5速トランスミッション「クイックシフト5」が組み合わされ、AT免許でも運転可能となっている。これは、先代「ルーテシア」の「1.2 クイックシフト5」グレードに搭載されていたものと基本的には同じ構成だ。最高出力75ps(56kW)/5500rpm、最大トルク10.9kg-m(107N・m)/4250rpmで、街乗りでの乗りやすさ・力強さを重視したエンジンである。
 いっぽう「トゥインゴ GT」には、新開発の1.2リッターTCE(turbo control efficiency:高効率ターボ)100エンジンを搭載する。小排気量にターボチャージャーを組み合わせ、最高出力100ps(74kW)/5500rpm、最大トルク14.8kg-m(145N・m)/3000rpmをマーク。1.2リッター並みの低燃費と1.4リッター並みの馬力、1.6リッター並みの高トルクを発生させるという(ただし今回10.15モード燃費の発表がないため、詳細は不明)。こちらのTCE100エンジンは、5速マニュアルトランスミッションのみの組み合わせとなる。
 安全面においても、14年の歴史以上の進化を遂げている。ユーロNcap衝突試験では4つ星を達成した安全ボディを持ち、フロント・サイド・カーテンの6つのエアバッグも標準装備する。さらに「トゥインゴ GT」には横滑りを防止するESPも装備され、アクティブセーフティ面でも安全性を高めた。

ルノー 新型 トゥインゴ GT用TCE100エンジン イラスト
トゥインゴ GT用の高性能1.2リッターターボ「TCE100」エンジン。
ルノー 新型 トゥインゴ 高剛性ボディ(イメージ画像)
ユーロNcap衝突試験で4つ星を達成した安全ボディ。
ルノー 新型 トゥインゴ 安全装備イメージ(欧州仕様)
フロント・サイド・カーテンの6つのエアバッグも標準装備する

ターゲットは若者ユーザー

ルノー 新型 トゥインゴ GT リアスポイラー

 14年ものロングライフとなった初代モデルから比べ、大きく変化したのはそのボディサイズだ。全長x全幅x全高は3600x1655x1470mm。全長で170mm、全幅で25mm拡大した。なおホイールベースは20mm延長され2365mmである。ただし前後のオーバーハングを短くすることで、先代と同等かそれ以下の最小回転半径4.9m(GTは5.2m)を実現している。
 拡大したボディサイズの恩恵は居住性に現れた。十分なスペースを確保した後席シートは初代同様にスライド機構を備える。また左右独立型となり個別に10mm刻みの調整やリクライニングができ、最大220mmのスライドが可能となっていて、用途に応じたアレンジが出来る。荷室も拡大され、シートスライドによってVDA値165〜285リッター(後席を畳むと959リッター)の十分な容量を持つ。

ルノー 新型 トゥインゴ GT インパネ・インテリア画像
新型 トゥインゴ GTのインパネ周り。一見シンプル、しかし凝ったディテールに注目。
ルノー 新型 トゥインゴ  センターメーター(欧州仕様)
先代から継承された視認性の高いセンターメーター(写真は欧州仕様)。
ルノー 新型 トゥインゴ GT 電動パノラミックグラスルーフ
トゥインゴ GTには標準装備される、開放感たっぷりな電動パノラミックグラスルーフ。

 若者ユーザーをターゲットに据えた新型トゥインゴでは、アクセサリーの充実も目玉のひとつだ。iPodなどの携帯音楽プレーヤー接続機能や収納ボックス、様々なデザインの車体デカールなど、豊富なオプションも本国同様に設定される。
 価格は、ベーシックな「トゥインゴ」が198.0万円、「トゥインゴ GT」が240.0万円(共に消費税込み)。ボディカラーは4色が設定される。
 なお本国では既に1.6リッターエンジンを搭載したスポーティ仕様「ルノースポール(RS)」も発表済み。ホットハッチ派には気になるところだろう。こちらの早期導入にも期待したい。

ルノー 新型 トゥインゴ 携帯プレーヤー「iPod」接続キット
今や必須アイテム!携帯プレーヤー「iPod」用の接続キットだ(※写真は欧州仕様車)。
ルノー 新型 トゥインゴ 「ダッシュボードマット」
なんとも個性的!シリコンの突起が付いた「ダッシュボードマット」もオプション(※写真は欧州仕様車)。
ルノー 新型 トゥインゴ用「エクステリア・デカール」(※写真は欧州仕様車)
フランス車らしさを表現するオプション「エクステリア・デカール」(※写真は欧州仕様車)。
「ルノー トゥインゴ GT」 エクステリア(イメージ)

※画像は全て欧州仕様車

( レポート:CORISM編集部 徳田 透 )

代表グレード
ルノー トゥインゴ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3600x1655x1470mm
車両重量[kg]
980kg
総排気量[cc]
1148cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
75ps(56kW)/5500rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
10.9kg-m(107N・m)/4250rpm
トランスミッション
シーケンシャルモード付き2ペダル5速(クイックシフト5)
10・15モード燃焼[km/l]
-
定員[人]
4人
消費税込価格[万円]
198.0万円
発売日
2008年11月7日
レポート
CORISM編集部 徳田 透

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