ホンダ スーパーカブ C100(1958年) デモンストレーション走行

怒涛の勢いで世界に挑む!

栃木・ツインリンクもてぎ内にあるHonda Collection Hall(ホンダコレクションホール) 外観

 ホンダを代表するオートバイ「スーパーカブ」がデビューしたのは1958年。世界中で愛されるこの小型バイクは、今年で生誕50周年を迎える。戦後、2輪からスタートしたホンダは、その後も怒涛の勢いで世界に挑み続けた。
 世界2輪GP「マン島TTレース」で2輪の世界一に挑み、次いで4輪車の世界へも参入を開始。しかも、初めての4輪車となる軽商用車「T360」発売を開始した翌年、いきなり4輪の頂点F1グランプリへ挑み成功を収めた。さらに、世界で初めてマスキー法をクリアした環境性能を誇るFF小型乗用車「シビック CVCC」でも世界の度肝を抜くまでに至った。改めて考えると「T360」発売からその間、わずか10年程度の期間。なんという勢いなのだろう!

ホンダ創業時のヒット作「カブF型」(1952年)
ホンダ創業時の大ヒット作でオートバイメーカーの基礎を築く基になった「カブF型」(1952年)。洒落たエンジンデザインも人気を集めた理由のひとつだ。
「カブF型」のエンジンを国内販売網へ出荷した際の梱包
「カブF型」のエンジンを出荷した際の貴重な梱包が展示されていた! この時の販売網構築が、のちのオートバイメーカーとしての発展の礎となっている。
特別企画展”Honda Dreams 夢の共鳴”のディスプレイ
特別企画展”Honda Dreams 夢の共鳴”のディスプレイ。本田 宗一郎氏が語った数々の「夢」の言葉がちりばめられたものとなっている。

ホンダの原動力は「夢」

ホンダ スーパーカブ C100(1958年)

 ホンダの創業者、本田 宗一郎氏は、常に「夢」を原動力に世界へ挑み続けたという。そのホンダDNAの歩みを、スーパーカブ50周年の歴史とともに一堂に展示する特別企画展”Honda Dreams 夢の共鳴”が開幕した。6月28日からの展示開始に先駆けて、CORISMでは会場に訪れることが出来た。ホンダが所有する貴重なコレクションの数々が並ぶ姿は圧巻の一言。しかもそれらの多くは実際に走らせることが出来るというから凄い。ホンダの熱い息吹が感じられる、数々の展示物の模様を速報でお届けする!

貴重なホンダコレクションをデモンストレーション!
1960年代、ホンダの自動車造りの夢が一気に花開いた!
1960年代、ホンダの自動車造りへの夢が一気に花開いた! 1965年には「RA272」でF1初優勝を果たすなど、いきなり世界の頂点へと躍り出たのだ。
ホンダ T360(1963年)
ホンダ初の4輪市販車がこの「T360」という軽トラックだった。しかし、単なる商用車で終わらないのがホンダイズムなのだ。
ホンダ T360のエンジンはミッドシップマウント
スポーツカーもびっくりなハイメカ、360ccのDOHC4気筒・4キャブレター・30馬力エンジンをミッドシップに搭載!「スポーツトラック」と呼ばれるゆえんだ。
ホンダ N360(1967年)
ホンダ初のFF乗用車「ホンダ N360」(1967年)。当日は実際にデモンストレーション走行も行われた。独特の軽快な4ストサウンドが懐かしく響き渡る。
ホンダ S800(1966年)
ホンダ乗用車の歴史を語る上で欠かせない存在、スポーツカー「ホンダ S800」(1966年)。初期型は独創のチェーン駆動、後期型はリジッドアクスルとなった。
ホンダドリーム CB750 FOUR(1969年)
世界初の量産並列4気筒OHCエンジンを搭載したスーパースポーツモデル「ホンダドリーム CB750 FOUR(1969年)」も重厚なサウンドを響かせ駆け抜ける!!
「ホンダ シビック CVCC」(1973年)と「ホンダ FCX」(2002年)
ホンダの環境・エコ性能への取り組みの歴史を示す2台。「ホンダ シビック CVCC」(1973年)と「ホンダ FCX」(2002年)。
ホンダ 発電機 E300(1964年)
なんと、「ホンダ 発電機 E300」(1964年)のデモンストレーションも。案外静かなサウンドに驚く。ホンダの汎用機の歴史は4輪乗用車より古いのだ。
ホンダ 芝刈機 H1011(1993年)
こちらは「芝刈機 H1011」(1993年)。エンジンメーカーから始まった歴史ゆえ、ホンダには耕運機や船外機、発電機など汎用製品のラインナップも多い。
ホンダ コレクション ホール 特別企画展「Honda Dreams 夢の共鳴」 スーパーカブの歴史を一覧で展示!
スーパーカブ C100(1958年)
初代「スーパーカブ C100」(1958年)。実はこの頃から今に至るまで、基本デザインは変わっていないことが分かる!
スーパーカブ 郵政仕様
こちらは、通称「郵政カブ」。郵便局で愛用されるモデルだ。実は数多くのカスタマイズが施されている。コレも顧客への思いゆえ。
プレスカブ
「プレスカブ」。新聞配達用に特化したモデルの最新版。キャブレターから電子制御に変更され排ガスもクリーンになっている。

もてぎ・ホンダ コレクション ホール 特別企画展「Honda Dreams 夢の共鳴」 開催概要

名称
Honda Dreams 夢の共鳴
日程
2008年6月28日(土)〜2009年1月25日(日)
会場
Honda Collection Hall(栃木県芳賀郡茂木町「ツインリンクもてぎ」内) 1階
入館料
無料(※ツインリンクもてぎへの入場には別途料金が必要)
ホンダ S800(1966年)

( Photo&レポート:CORISM編集部 徳田 透 )