発売価格115万円!ザイモール・ロイヤルと初対面

 皆さんは、カーワックスにいくら位なら支払えますか?とりあえず周辺の人に聞いてみると、「うーん、俺はスタンドの300円洗車でいいや。」「そうだな?ホームセンターの特価品で980円位かな?」「新車の時ポリマーやってるから、水洗いだけだね〜。」他にも数々な意見がありましたが、平均して2000円前後なら出してもいいという回答でした。
 確かにワックスは高ければイイという問題でもありません。高価なワックスを扱うにはそれなりの手間と腕を要求します。誤った使い方では、かえって逆効果にもなりかねませんからね。

 しかし、世の中には、常識を打ち破る未知なるモノが存在しています。

『115万円のカーワックス』

 どうです?クルマに塗るあのワックスが115万円ですよ!115万円っていったら先月の新車販売台数一位の「ホンダ・フィット」Gタイプや、第二位の「トヨタ・カローラ」1.3X 5MTとほぼ同価格。そもそも、クルマに塗るワックスの値段でクルマが買えるなんてありえな〜い!と思うのが普通です。

 では、メディア初登場!となるこのワックスの正体を明かすことにしましょう。このコーナーでも何度か登場した事のある米国「ザイモール」社の「ロイヤル・ワックス」。元々は、6台しか生産されなった「ブガッティ・ロイヤル」の塗装に合わせ調合したものですが、今では、主に品評会などの出品車用に出荷されているとのことです。
 現在、国内に一個しか在庫が無いというこの「ロイヤル・ワックス」ですが、自称「カーワックス評論家」の顔で特別に触らせてもらいました。なんとクリスタルケースの中に左右均等のホールがあり、ホワイト&ブルーのワックスが充填されています。持ち上げると、ずっしりと重く、抱える手が震えてきました。すでに、購入者が決まっているということなので、一体どのような方が、どんなクルマを磨かれるのかとても気になるところです。

カルナバ含有率は世界最高の70%を誇る

ザイモール・ロイヤル

 さて、早速塗ってみましょう!といいたいところですが、さすがに115万円の逸品。今回は拝ませてもらうだけにしておきます。(ワックスの下にあります保証書のようなものは、このワックスをブレンドした技術者と、ザイモール社CEOのサインです。)
 
 しかし、ワックスでなぜ115万円もするのよ?という方のために、「ザイモール・ロイヤル」の解説をしますと、このクリスタルケースの中に充填されるワックス成分のなんと70%が貴重なブラジル産ホワイトカルナバ一号を使用。これだけ高濃度のカルナバワックスはもちろん他には存在しません。更には、ひまわり油、ココナッツオイル、そして健康食品でもおなじみの蜜蜂が作り出すプロポリスを含有しています。(おいおい、食べられるんじゃないの?と突っ込みを入れたくなりますが、事実食品と触れても問題ない程の安全性だそうです。)
 
 塗装への塗り込みは、儀式とも言えるもので、手のひらでワックス表面を溶かし、適量手に取り塗装に擦り込むように塗布して、拭き上げます。70%ものカルナバを含有しますと、ワックス表面は石鹸のように固く、通常のワックスのようにスポンジに取る事すら困難ということです。おそらくこの手法で施工した場合、丸一日を費やす事になると思いますが、世界的な品評会で数々の賞を獲得するマストアイテムとして、コレクター達には、手放せない逸品なのだそうです。
 「ザイモール・ロイヤル」の価格も仰天ですが、このワックスでクルマを磨く方のライフスタイルが羨ましく思えるのは、私だけではないはずです。ホント、世の中、まだまだ知らない世界があるものですね・・・。

 今度は、「ザイモール」でも手軽に使える製品のインプレッションを行いたく思いますのでお楽しみに!

written by 外川 信太郎