アウディはここ数年、日本の自動車市場で年々存在感を高めてきた。VWと分離して独自の販売ネットを設けるようになったことで、急速に認知度を高めると同時に販売台数を伸ばしている。過去3年間の販売実績では、VW、メルセデス・ベンツ、BMWのドイツ御三家に次ぐ4位ブランドの座を確固たるものにしてきた。本国ドイツやヨーロッパの市場では、メルセデス・ベンツやBMWとは異なる新しい選択肢としてアウディが受け入れられているが、日本でも同じような売れ方している。
好調なアウディの中核となるモデルがアウディA4だ。2007年の販売台数を見ても、A4は5000台を超える売れ行きを記録しており、日本でのアウディ車販売台数の3分の1以上を占めている。
A4のルーツは1972年に発売されたアウディ80で、1994年に発売された5代目モデルからA4を名乗るようになった。今回のモデルはA4になってから4代目(通算8代目)のモデルにあたる。
従来のモデルに比べると新しいA4はひと回り大きくなった。ヨーロッパ車のボディが大型化する流れはなかなか止まらない。4705mmに達する全長も日本では3ナンバー車になるサイズだし、1825mmの全幅は堂々たる3ナンバーサイズだ。これくらい大きくなるとA4というよりA6に近いようなイメージである。
外観デザインは日本人デザイナー和田智さんの手によってデザインされ、アウディのアイデンティティーとなったシングルフレームグリルやVシェイプに加えて、ヘッドライト下に波打った形状の車幅灯が設けられたのが印象的。本国ではデイタイムランニングライトとして使われるLEDライトだが、独特の新しいデザインである。