ライター紹介

221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。

専用セッティングのサスペンションによるしなやかな走りが魅力

試乗したのはV50のT-5で、2.5Lのインタークーラー付きターボエンジンとギアトロニックの5速ATというパワートレーンは標準車と共通だ。前述のように駆動方式がAWDからFFに変わっているので、この部分の違いが大きい。動力性能は230ps(169kW)/32.6kg-m(320N・m)という力強さがあり、発進時にラフにアクセルを開けるとホイールスピンを起こしながら発進していく。4輪に駆動力が伝わるAWD車との違いはこの点に感じられる。
 ほかに標準車と異なるのはスポーツサスペンションが装着されていること。スプリング、ショックアブソーバー、ブッシュ類が専用のものとされるほか、スタビライザーを強化し、ストラットタワーバーも装着されている。さらに17インチタイヤを履いているので、足回りは相当に硬めになったのかと思ったら、実際にはあまり硬めの設定ではない。むしろしなやかにロールして乗り心地の良さを感じさせるくらいの味付けだった。
 段差を超えるようなシーンではやや突き上げ感を感じるものの、足回りの仕様についても洗練をテーマにしたクルマらしさが感じられた。

お勧めグレード

V50 T-5は488万円の価格設定。標準のAWD車は490万円だから2万円安くなる。これは駆動方式の違いによるものだ。2.4iで比べるとR-デザインはSEに比べて33万円高の設定だから、それなりの価格差が設定されているのは間違いない。
 ただ、エアロパーツを装着し、スポーツサスペンションを組み合わせ、17インチタイヤ&ホイールを履くほか、専用のシートなどを備えることを考えると、トータルでは相当に買い得な印象になる。定価で計算したら50万円くらいは安いことになる。今の時点でボルボを買うならR-デザインが絶対のお勧めとなる。
 走りの良さではT-5が魅力的ではあるが、実用的には2.4iでも十分。50万円以上の価格差があることを考えると、走り志向の強いユーザーはともかく一般のユーザーには2.4iがお勧めだ。
 なお、R-デザインは3月31日までの期間限定で販売されるモデル。ボルボジャパンでは一定台数を見込みで輸入するとのことだから、4月に入ってからでも買うことはできるが、5色あるボディカラーを自由に選べるのは3月31日まで。欲しいなら早めに対応したほうが良さそうだ。

ボルボ V50 R-デザイン エンジンルーム

エンジンは2.5リッターのターボと2.4リッターのNAの2タイプを搭載。ターボ仕様は標準車とは異なりFFとなっているため、ラフな発進ではホーイールスピンしてしまうほど。NAでも不満のないパワーを発揮してくれる。

代表グレード 2.4i R-デザイン
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4520×1770×1480mm
車両重量[kg] 1470kg
総排気量[cc] 2434cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 170ps(125kw)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 23.5kg-m(230N・m)/4400rpm
ミッション 5速AT
10・15モード燃焼[km/l] 9.5km/l
定員[人] 5人
税込価格[万円] 432.0万円
レポート 松下宏
写真 和田清志

R-デザイン専用の17インチホイールは、5本スポークの力強いデザインが印象的。専用サスペンションのおかげもあり、しっかり感のあるハンドリングとしなやかなロリ味を両立させている。

スプリングやショックアブソーバーはもちろん、ブッシュ類も専用チューニングが施されている。スポーティだがゴツゴツ感はなく、しなやかで快適な乗り味が楽しめる。

ボルボ V50 R-デザイン 走り

ボルボ V50 R-デザイン 走り