初代アテンザはマツダが苦境に陥っていた2002年5月に発売された。この初代モデルが高く評価され、国内はともかくヨーロッパやアメリカで良く売れたため、マツダ再生のキッカケになったクルマである。その後、マツダがさまざまなモデルを投入できたのもアテンザのヒットがあればこそだった。
そのアテンザの2代目モデルが登場した。初代モデルのヒットを受けてコンセプトを受け継ぎながら発展させたのが今回のモデルだ。いわばキープコンセプトのモデルといえるが、最近はキープコンセプトのクルマが高く評価されてヒットする例も多い。昨年秋に発売されたホンダのフィットなどはその典型だし、2月にフルモデルチェンジを受けたクラウンなどは長期に渡ってキープコンセプトのクルマ作りを続けている。
これまでと同様に、セダン、スポーツ(5ドア)、スポーツワゴン(ステーションワゴン)の3種類のボディが設定され、ボディサイズは従来に比べてひと回り大きくなった。ボディの全幅は1795mmで、国内で売るクルマとしてはぎりぎりの限界となるサイズであると同時に、ヨーロッパなどで売るためには最低限ともいえるサイズである。
外観デザインはフロントにマツダのアイデンティティーである五角形グリルが採用されているので、初代モデルのイメージを継承したような印象がある。同時に全体的に高い存在感を持つものになり、キャラの立った印象になった。大胆かつ精妙がデザインテーマとされ、随所に日本車らしい精緻さなどは表現したという。フロントフェンダーの張り出しなどはRX-8を思わせるようなところがあって、これもマツダ車らしい部分だ。