レクサス IS F 走り
レクサス IS F 5リッターV8エンジン

IS F専用となる5リッターV8エンジンは日本車初のオーバー400psを生み出す。パワーはもちろん、滑らかな回転フィールはスポーティなNAエンジンらしいリニアなもの。

レクサス IS F 19インチホイール

専用品の19インチ鍛造ホイールはBBS製。スポーツモデルにふさわしい高い剛性と軽量化を実現している。またフロントブレーキは6ポッドキャリパーとドリルドローターが奢られ、優れたコントロール性や効き、そして耐フェード性を確保している。

レクサス IS F 走り

レクサス IS F 走り

レクサス IS F 走り

レクサス IS F 走り

スタイル インテリア 走り&メカニズム

リニアな回転フィールと圧倒的なパワーを生み出すV8エンジン

レクサス IS F 走り

 IS Fには専用のメカニズムがテンコ盛りで盛り込まれている。V型8気筒5.0Lの搭載エンジンはヤマハとの共同開発によるもので、ヘッド部分をヤマハが作り、それをトヨタの工場に運んでトヨタが作ったブロックと組み合わせているという。IS350に搭載される3.5Lエンジンと同様、筒内直接噴射(直噴)とポート噴射を組み合わせたもので、動力性能は423ps(311kW)/6600rpm、51.5kg-m(505N・m)/5200rpmの実力を発揮する。
 自然吸気で423ps(311kW)からのパワーなのだから半端ではない。しかも吹き上がりはまさに一直線というくらいに滑らかで、回転の上昇に合わせてパワーが盛り上がっていく自然吸気エンジンならではのリニアなフィールが特筆モノだ。IS Fには富士スピードウェイでも試乗したが、FSWの直線ではリミッターに届くところまで一気に吹き上がっていく。回転の上昇のに合わせて高まっていくエンジン音や排気音はドライバーの気持ちを高揚させるものだ。

スポーティな走りを可能にするダイレクト感あふれるミッションを搭載

レクサス IS F 走り

 トランスミッションはLS460用の電子制御8速ATをベースに、マニュアルモードを加えた世界初の8速スポーツダイレクトシフトと呼ぶもの。ヨーロッパ車などに多いMTベースのDSGとは違うATベースのトランスミッションだ。このデキがなかなか良い。
 Dレンジで走っているときには極めて滑らかなフィールのLS用の8速ATと同じ感覚で走らせることができる。Mモードを選べばシフトレバーかステアリングの裏側のパドルを操作することによって極めて速い変速が可能だ。変速時にはゴツゴツとしたショックが感じられ、その点においてはトヨタのATらしくないのだが、きびきびした変速フィールはスポーツセダンにふさわしいもの。シフトダウン時にはエンジンを空吹かしするブリッピングも入って気持ち良く走らせることができる。
 足回りは相当に硬めのチューニングだ。速度が高い領域では高速道路の継ぎ目部分などをスムーズに越えていくのだが、路面が荒れた状態の市街地などを走るとかなりゴツゴツした印象になる。ただ、いわゆるスポーツカーの乗り心地ではなく、日常ユースでも許容できる範囲の硬さであるのがレクサスブランドのIS Fらしいところだろう。

●まとめ

 IS Fに乗ると、クルマはこれほどのパフォーマンスを持つことができるのか、ということを改めて気付かせてくれるが、そのパフォーマンスが単にレーシングカー的なものとは違ったプレミアム性を備えたものであるのが並みのスポーツモデルと違うところ。
 とても高い次元で、運転することの楽しさ、クルマを操ることの楽しさを教えてくれるのがIS Fだと思う。残念ながら日本では、このクルマのパフォーマンスを存分に楽しめるような環境が日常的にはない。オーナーになったらレクサスが主催するサーキット走行会などの機会にIS Fの楽しさを体感するといい。

レクサスIS-Fの新車見積もり
希望しない電話は一切なし
2日以内のスピード回答
よくわからない諸費用を含めてお見積もり
新車見積もりはこちら
代表グレード
IS F
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4660×1815×1415mm
車両重量[kg]
1690kg
総排気量[cc]
4968cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
423ps(311kw)/6600rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
51.5kg-m(505N・m)/5200rpm
ミッション
8速AT
10・15モード燃焼[km/l]
8.2km/l
定員[人]
4人
税込価格[万円]
766.0万円
発売日
2007/10/4
レポート
松下宏
写真
高木博史
スタイル インテリア 走り&メカニズム