トヨタ マークXジオ
マークX譲りのサルーンテイスト
ゆったりとくつろげる室内に注目
東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「FSC」の市販版が、マークXベースのジオ。車格的にはミディアムクラスに属し、車高は1550mmと、タワーパーキングに入る使い勝手のよさも確保する。スタイル的にはフロントマスクを中心にマークXらしさをアピール。 さらにマークXらしさという点では、「4+Free」と呼ばれる独自のパッケージングに注目だ。これは大人4人がゆったりできる1、2列シートを採用しつつ、3列目に関してはラゲッジとの使い分けを前提としたコンセプトで、用途に合わせて自在に変化させられるのが魅力だ。それだけに、1、2列目の造りには力がかなり力が入れられており、シート自体の座り心地やサイズはゆったり。さらに各スペースも余裕十分で、たとえば前後シート間の距離はクラウンも上回る。とくに2列目がキャプテンシートとなるG(他グレードはベンチシート)を選べば、まさにサルーン的な乗り味を楽しむことができる。 エンジンについては2.4リッター直4と3.5リッターV6を用意。ミッションに関しては、V6が6速ATで、直4に関しては、燃費などの経済性も重視してCVTとなる。そしてサスペンションもマークX同様にリヤにダブルウイッシュボーンを採用するなど、しなやかな乗り味を実現している。V6に関しては、スポーティ性を高めるために、専用チューニングが施されたサスペンションを採用している。安全性については、ミリ波レーダーなどが選択可能なだけでなくS-VSCが全車に標準装備されているのはとくに注目したい。また、ミニバン初となる後席中央の3点式シートベルトも7人乗りモデルに全車標準装備。
[取材時実測燃費] 10.8km/l
[マークXジオ価格帯] 256.0〜333.0万円 |
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ホンダ オデッセイ
"走れる"ミニバンの先駆け的存在
低床化で、余裕のパッケージング
それまではワンボックス中心だったところへ、突如現れ、ミニバンブームの先駆けとなったのが、1994年に登場した初代オデッセイ。絶妙なパッケージングはもちろんのこと、アコードをベースにして、それまで二の次だった走りも高いレベルで確保したのがヒットの秘密だろう。それ以来、3代目となる現行型まで正常進化を続け、ホンダのみならず、日本のミニバンの代表格として君臨し続けている。現行モデルでは、センタータンクレイアウトを中心とした新型プラットホームを開発。ホンダ自慢の低床化を実施することで、立体駐車場にも入る1550mmという全高を実現しているのだが、それ以上に低重心を武器に走行性能の向上を図っているのはホンダらしい点だ。 そしてなにより走りという点でトピックスなのが、アブソルートの存在。先代から設定はあったものの、現行型では標準グレードとはさらに差別化している。設定されているエンジンはi-VTEC搭載の2.4リッター直4のみとなるのだが、標準で160馬力なのに対して、なんとアブソルートでは200馬力を実現。これはこのクラスの日本のミニバンとしては初の200馬力達成となる。かなり硬めのローダウンサスとの組み合わせもあって、スポーツカー顔負けのソリッドな走りを堪能できる。走り好きのお父さんも大満足だろう。もちろんパッケージングはどこに座っても余裕たっぷりで、窮屈な感じは一切なし。3列シートがラゲッジフロアに収納できるのも、初代からの伝統だ。ちなみに、全高自体は低くなっているものの、低床化のおかげで先代同様の室内空間を確保されている。
[取材時実測燃費] 8.1km/l
[オデッセイ価格帯] 225.75〜323.4万円 |