セダンを超える“超魅惑・超洗練・超高性能”
壊滅状態となっている日本のクーペ車市場で唯一存在感を示していたスカイラインクーペが、セダンに遅れること1年、遂にニューモデルに生まれまわった。
日産自動車は10月2日、12代目V36型スカイラインの新たなバリエーション、2ドアクーペモデルの新型「スカイラインクーペ」を発表した。
初代モデルの登場以来、今年で50周年を迎えた伝統のGTカーブランド「スカイライン」。長い間、ほぼ国内専用モデルとして売られていたが、先代モデルより北米市場向け高級ブランド「インフィニティ」チャンネルにおいて「G35」名で発売を開始。早速好評に受け入れられた。
中でもクーペモデルは、セダンとは明確な差別化が図られた専用ボディを採用。その流麗なスタイリングやスポーティさが評価され、最大のライバル「BMW 3シリーズ クーペ」のおよそ2倍の販売台数を誇るなど、北米でのクラストップシェアを獲得する人気モデルへと成長した。
その人気ぶりを受け継ぐべく、新型スカイラインクーペは、先行して06年秋デビューの4ドアセダンが掲げた“魅惑・洗練・高性能”のコンセプトをさらに推し進め、“超魅惑・超洗練・超高性能”を開発テーマとした。
|
|
|
艶やかさと躍動感を与えられた魅惑のエクステリア
先代スカイラインクーペの魅力は、スカイライン伝統のスポーティな走りのみならず、流麗かつダイナミックな美しいスタイリングにあったと言っても過言ではない。
新型スカイラインクーペにおいても、その魅力をさらに追求。先代同様にセダンと同一のデザインイメージとしながら、一切共通パーツを使用しないこだわりのクーペ専用デザインを採用した。デザインのキーワードは「艶やかさと躍動感」。
ショートオーバーハング、ロングホイールベース、ワイドトレッド、4隅に配された大径ホイールといった基礎プロポーションの素性の良さ。これに加え、流麗で伸びやかなワイド&ロープロポーションや、エンジンフードからフェンダーにつながるグラマラスなラインなど、プレミアムな高性能クーペらしい魅力溢れるスタイリングとした。
|
|
|
そのこだわりはディテールに至るまで貫かれている。例えば、スポーツ系グレードと標準タイプでは、フロントバンパーやサイドシルのデザインを変えている。また、低いエンジンフードで歩行者の安全性を確保するため、衝突時にエンジンフードの後端を瞬時に持ち上げる「ポップアップエンジンフード」を採用することで、歩行者の頭部への衝撃を緩和。クーペ専用のスポーティなスタイリングを実現させている。
さらに、スポーツ系グレードに採用される19インチアルミホイールから覗くアルミキャリパー対向ピストンブレーキも、設計部門とデザイナー共同のデザインが施されている徹底ぶりだ。
|
|
|
|
|
|
「VVEL」(バルブ作動角・リフト量連続可変システム)搭載 新型3.7リッターエンジン採用
エンジンについてもクーペ専用の高性能版、新開発「VQ37VHR」型3.7リッターエンジンが新採用された。セダンのデビューに合わせ登場した「VQ35HR」型3.5リッターエンジンをベースに、約35%もの部品を新開発したという。中でも、日産初の最先端技術「VVEL(ヴイヴェル:バルブ作動角・リフト量連続可変システム)」の採用などにより、最高出力333ps(245kW)/7000rpm、最大トルク37.0kg-m(363N・m)/5200rpmの圧倒的な高性能を発揮する。しかも、2400rpmから7000rpmで最大トルクの90%を発揮する力強さと扱いやすさを兼ね備えつつ、7500rpmという高回転域まで軽く滑らかに吹き上がる伸びの良さも両立させた。
またVVELはポンピングロスの低減を図るなど燃費改善にも有効で、排気量を上げながらも従来型同等以上の燃費(10.15モード9.4km/L:6速MT)を達成。さらに全車「平成17年度基準排出ガス75%低減レベル(SU-LEV)」適合とするなど、燃費向上と排出ガス低減を両立した。
トランスミッションは6速MTに加え、DSモード付きフルレンジ電子制御5速AT を設定。DSモードではMT感覚のシフト操作が可能で、スムーズな変速を行うシンクロレブコントロールと相まってスポーティな走りを実現する。またスポーツ系グレードにはマグネシウム製パドルシフトも採用する。
|
|
|
意のままに操れるハンドリングと上質な乗り心地を両立
足回りは、フロント:ダブルウイッシュボーン式、リア:マルチリンク式。欧州でチューンしたという、減衰力特性とリバウンドスプリング特性を最適化し接地変化を抑えた「デュアルフローパス ショックアブソーバー」を採用し、ハンドリング性能と上質な乗り心地を両立させた。
また、スカイラインクーペ専用にチューニングされた「VDC(ビークルダイナミクスコントロール:横滑り防止装置)」を全車に標準装備。さらにスポーツグレードには、ステアリング操作に対する前後のタイヤ切れ角を車速に応じて調整することで、低中速域での俊敏性と高速域での安定性を両立させる「4輪アクティブステア(4WAS)」を標準装備する。
タイヤサイズは、スポーツグレードに19インチ(前:225/45R19、後:245/40R19)を、標準グレードに18インチ(前:225/50R18、後:245/45R18)をそれぞれ装着する。またハードな走りに対応すべく、ブレーキシステムは、「4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキ」(フロント:4ポット、リア:2ポット)をスポーツグレードに採用した。
|
|
|
|
|
|
クーペ用に最適化された装備の数々
インテリアは、シートやドアトリムを専用デザインとした。インパネ周りについてはセダンと共通だが、着座位置が異なることから、ドライバーにはまた違った印象を与える。
セダンに採用され好評を博した、和紙のような模様を施した本アルミフィニッシャーは色味を変更。ブラック内装と組み合わせられる。いっぽうラグジュアリーグレード向けには、オプションで高級感あるフォーブ内装色と「ビュバンガ」本木目のフィニッシャーの組み合わせも設定される。
ホールド性と快適性を両立させた専用のフロントシートには、運転席・助手席ともにパワーシートやパワーウォークイン機構を全車に標準装備する。ヒップポイントを下げ、スポーティなドライビングポジションとし、セダンに比べ全高を60mm下げながらも先代クーペ同等の室内空間を確保した。
|
|
|
装備面では、セダンに採用された「BOSEサウンドシステム」をクーペ用に最適化し設定した。高音域ツィーター(2.5cmx2)、中音域スコーカー(8cmx2)、低音域ウーファー(25cmx2)をドアに組み込む「バイアンプ駆動方式3wayスピーカー構成」など、全部で11のスピーカーを搭載するなど、BOSEの車載オーディオにおける最高レベルの音源再生を実現する。
カーナビゲーションシステムはカーウィングス対応次世代型HDD方式を、サイドブラインドモニター、バックビューモニターとセットで全車にオプション設定する。
標準タイプの「350GT(5AT)」、プレミアムグレード「350GT Type P(5AT)」、スポーティグレードの「350GT Type S(5AT/6MT)」、スポーティプレミアムグレードの最上級モデル「350GT Type SP(5AT/6MT)」と4グレード6タイプの構成となる。販売目標台数は、国内で月販200台を予定する。
|
|
|
( 写真:日産自動車・CORISM編集部/レポート:CORISM編集部 徳田 透 )
代表グレード
|
370GT Type SP
|
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
|
4655x1820x1390mm
|
車両重量[kg]
|
1660kg
|
総排気量[cc]
|
3696cc
|
最高出力[ps(kw)/rpm]
|
333ps(245kW)/7000rpm
|
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
|
37.0kg-m(363Nm)/5200rpm
|
ミッション
|
マニュアルモード付フルレンジ電子制御5速AT
|
10・15モード燃焼[km/l]
|
8.9km/L
|
定員[人]
|
4人
|
消費税込価格[万円]
|
447.3万円
|
発売日
|
2007年10月2日
|
レポート
|
CORISM編集部 徳田 透
|
写真
|
日産自動車・CORISM編集部
|
『日本に、クーペのときめきを。』日産 新型「スカイライン クーペ」発表会レポート!
【特集】 (2007.10.02)
10月2日、東京都中央区の日産銀座ギャラリーにて、新型「スカイライン クーペ」の発表会が行われた。会場では、代表取締役 志賀俊之氏とセグメント・チーフ・プロダクト・スペシャリスト 大澤辰夫氏により、その全容が語られた。 >> 記事全文を読む |
||
|
||
【日産 新型 スカイラインクーペ 画像集】魅惑のスタイリングを堪能!! 「スカイラインクーペ」を画像集で紹介!
【新車情報】 (2007.10.02)
日産から待望の新型「スカイラインクーペ」が登場。美しいスタイリングから高い質感のインテリア、クーペのために採用されたメカニズムなどを余すところなくご紹介!! >> 記事全文を読む |
||
|
スカイラインのカタログ情報
- 現行モデル
- 平成26年2月(2014年2月)〜現在
- 新車時価格
- 307.6万円〜948.0万円
スカイラインの在庫が現在26件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。