話題の新型車を賢く買う方法、教えます。
BMW 新型X5

BMWといえば、後輪駆動のレイアウトを備えたスポーティーセダンのイメージが強い
ドイツ車だが、最近はバリエーションを拡充させている。
それを象徴するのが、SUVの<X5>と<X3>だろう。
日本車と同様、ドイツ車にとっても北米市場は重要なマーケット。
北米でSUVが高い人気を得ていることから、
セダンを中心に発展してきたBMWもラインナップに加えるようになった。
SUVといえば悪路の走破力が高い半面、
ハンドリングが腰高で走行安定性が劣るイメージもあるが、BMWならバランスが良い。
「SUVである以前にBMW」という見方もできる。X5はX3の兄貴分的な存在。
やや大柄なボディによって広い室内空間を確保し、居住性や積載性が優れている。

◆本文:渡辺陽一郎
◆データ協力:ガリバー自動車研究所
◆総合ディレクション:佐藤 誠(from ガリバー自動車研究所)

知の巻:新型X5が人気の理由

BMWの伝統を受け継ぐ、パワフルなエンジンを積む<X5>
安全で快適なドライブを提供してくれるのはSUVになっても変わらない。
BMW 新型X5
リセールバリュー: 54%〜58%

 日本におけるSUV市場は、この10年ほどの間で大幅に縮小された。それに伴って日本車のSUVラインナップも減っており、上級クラスを求めるユーザーは輸入車に注目している。ミドルサイズセダンにも当てはまる話だが、日本車の品ぞろえがミニバンや軽自動車に偏ったことで、輸入SUVの価値が改めて見直されたわけだ。
 その結果、人気も上昇傾向にあり、特に<X5>は「3.0si」が753万円、「4.8i」が963万円と高額。中古車を求めるユーザーが多く、それが数年後の下取査定を押し上げている。
 3年後の段階で、X5の下取査定額は新車時の54〜58%という予測。日本車の平均値が35〜45%程度だから、相当な高水準とされる。
 また、輸入車は高価なゆえに中古車が注目されて下取査定が高まるのだが、さすがに新車価格が1000万円に近付くと、売りにくくなってリセールバリューが下がりはじめる。この点を踏まえても、X5は高額査定。売却に有利なクルマといえるのだ。

 X5のボディサイズは、全長が4860mmで全幅が1935mm。全長は日本のSUVに近いが、全幅は1900mmを超えてかなりワイドだ。欧州や日本より、道幅の広いフリーウェイを巡航する北米市場のニーズに合わせた。
 搭載されるエンジンはBMWの伝統というべき最高出力が272馬力の直列6気筒3000ccツインカムと、355馬力を発揮するV型8気筒4800ccツインカム。パワフルなのはV型8気筒を積んだ「4.8i」だが、直列6気筒の「3.0si」でも実用面の不満は感じない。大柄なボディで車両重量は2100kgに達するが、この直列6気筒エンジンは32.1kg-mの最大トルクを2750回転という低い回転域で発生する。ATもギヤ比の割り方が細かい6速タイプ。パワーの有効活用が可能だから、日本で使うなら「3.0si」で十分といえるのだ。
 また、BMWというブランドが好きなユーザーにとっても、伝統の直列6気筒は価値の高いエンジンだろう。
 一方、迫力のある加速を求めるなら、V型8気筒の「4.8i」になる。直列6気筒の繊細な吹け上がりとは違う太いトルクが印象的。BMWの質感に魅力を感じつつ、SUVとしてのダイナミズムを求めるユーザーに適する。
 4WDは「xDrive」と呼ばれるフルタイム方式を採用。横滑り防止装置との連係を図って優れた走行安定性を確保する。
 また、2935mmのロングホイールベースにより、前後のシートともに居住空間が広い。優れた走行安定性と相まって、安全で快適な長距離ドライブをファミリーで楽しめる。つまり、SUVでも基本はセダンと変わらぬBMWというわけだ。

BMW 新型X5

SPECIFICATIONS

[代表グレード: 4.8i]
■ 全長×全幅×全高: 4860×1935×1765(mm)
■ エンジン型式:N62B48B型
■ 排気量:4798(cc)
■ 最大出力:355(ps)
■ 最大トルク:48.5(kg-m)
■ 燃費:6.2(km/l)
■ 定員:5(人)

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比の巻:ライバル研究

価格が割安な上、リセールバリューが高い<MLクラス>
高いオフロード性能と上質感を併せ持つ<レンジローバー>

VS メルセデス・ベンツ MLクラス

メルセデス・ベンツ MLクラス
リセールバリュー: 52〜57%

 メルセデス・ベンツMLクラスも、輸入SUVの中では人気が高い。日本においてメルセデス・ベンツのブランドは揺らぐことのないレベルまで確立され、しかもMLクラスは、4WDシステムを装着しながら価格を求めやすく抑えているからだ。V型8気筒エンジンを搭載したML500・4マチックの価格は977万円だが、EクラスセダンのV8モデルとなれば1046万円、Sクラスであれば1270万円に達する。「性能に対する価格設定」という観点からMLクラスは買い得で、そのために人気も高まっている。こうなれば、当然のことだがリセールバリューも好条件。MLの下取査定額は、3年後の段階で新車価格の52〜57%と予測される。価格が割安で、しかも高値で手放せるのだから、買い得なメルセデス・ベンツといえるだろう。

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VS ランドローバー レンジローバー

ランドローバー レンジローバー
リセールバリュー: 35〜38%

 レンジローバーは、“オフロードのロールスロイス”という異名を持つクルマ。上質なレザーやウッドを用いたインテリアは、伝統のイギリス車を感じさせる仕上がりだ。その一方でサスペンションは伸縮性に優れ、オフロードの走りをサポートするスタビリティシステムも装着。エンジンは実用トルクの高いV型8気筒の4400ccを搭載し、舗装路から悪路まで快適に力強く走れる。
 そのために生粋のSUVマニアの間では崇高なブランドとされるが、オフロード指向が強いために日本で一般化しにくいことも事実だ。3年後の下取査定は、新車時の35〜38%という予測。日本車と同等の比率だから大幅な下落はないが、高値で売却できるクルマともいえないだろう。

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選の巻:オススメ乗り換えプラン

オン・オフともに走りを堪能できるBMWらしさ溢れるSUV
オススメグレード
4.8i(\9,630,000)
★★★★
オススメオプション
コンフォートパッケージ(\540,000) ★★★★
オススメボディカラー
ブラック ★★★★
合計 オススメオプションを装着した場合の
リセールバリュー
\10,170,000 54%〜58%
ガリバー自動車研究所所長

ガリバー自動車研究所
鈴木詳一 所長

 「SAV−スポーツ・アクティブティ・ビークル」というのが、BMWがいうX5のジャンル分け。初代モデルが日本で登場した00年、オンロード性能を重視したクルマ作りは、走ることが好きなBMWユーザーにはぴったりのSUVといえ、BMWがSAVといったのも納得です。舗装路でもスポーティーで、悪路ではxDriveがエンジンパワーを路面に確実に伝達する。BMWらしいSUVを作り出したといえます。この2代目も基本的な考え方を変えずに、ボディーサイズのアップや7人乗り仕様の設定など必要最小限の変更にとどめ、雰囲気を含めて変わっていないように受けられる正常進化というところがおススメです。

極の巻:中古車購入には…

2代目はキープコンセプト。それなら先代モデルの中古車が絶対オススメ!!
走りの基本性能も高く、新車より格段に安く購入できる。
■ お買い得感満点!! 先代モデルを狙うべし

BMW X5 3.0i 2004年式

BMW  X5 3.0i 2004年式
中古車相場:
490万円 〜 570万円
(2007/8現在)

 今回のBMW<X5>のフルモデルチェンジは必要最小限の改良でした。もちろんフルモデルチェンジなので、ほとんどのパーツに手が加えられていますが、クルマ自体の印象などは、先代モデルのイメージをスムーズに移植。パッと見で分かるのはiDriveや7人乗り仕様が設定されたこと。あまり変わった印象を受けないのは、先代モデルのパッケージの良さが際立っていたからといえるでしょう。
 あまり変わらなかった(変わった印象を受けにくかった)ということは、新車より格段に安く購入出来る中古車がおトクといえます。先代モデルでも年式の新しい2004年式の3.0iで500万円台と、新車よりも200万円以上安く購入することが可能で、xDriveなど走りの基本性能は高いレベルに設定されています。ほとんどオフロードを走ることのないユーザーにオススメの中古車といえるでしょう。

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