洗車の達人「外川信太郎」が伝授するプロの道具「ダブルアクションポリッシャー」の活用術!今回は、初心者でも扱いやすいダブルアクションポリッシャーを使ってプロ顔負けの仕上がりを手にする方法を伝授します。

この記事の目次 CONTENTS
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自らの手で漆のような極艶の塗装面を復元!
ダブルアクションポリッシャーは初心者でも扱いやすい
“プロの道具”を使って施工スタート!
ホームセンターなどで簡単に入手可能!
一度手にしたらもう手放せない!
次回はカルナバワックス並みのツヤを手に入れる製品を紹介

ライター紹介

自動車ライター&カーグッズライター

外川 信太郎 氏

大学卒業後、ラジオ局の放送作家(自動車番組)を経て、2000年にフリーの自動車ライターに。輸入車専門誌、カーグッズ誌、ウェブマガジン、自動車用品メーカーのカタログ執筆。またカーワックス、自動車メーターの知識は、業界でも特筆。現在でも、山梨県甲府市の某FM局でクルマ番組のパーソナリティも勤める。愛車は正規輸入車では日本上陸一号車のピンクの「ルノー・トゥインゴ」と「オペル・ベクトラ」。他にも50万円以下で購入できる、格安輸入車をこれまでに十数台購入。湘南藤沢市生まれ、少年時代は、英国に滞在。

自らの手で漆のような極艶の塗装面を復元!

こまめな洗車を心がけていてもなんか塗装の艶に冴えがなくなってきた…。こんな悩みを持っている方も多いはずです。その原因は、塗装表面に刻まれた細かな傷やウォータースポットなどが原因。微細な凹凸により光の乱反射が発生し、本来の美しい輝きが低下してしまうのです。

上記のクルマは新車登録から約一年が経過したVW「ゴルフ」。漆のような艶は新車にしか見せませんが、私がこれからお伝えする方法で仕上げたものです。施工前では、洗車傷とウォータースポットが全面に発生し、白ぼけた印象でした。特に黒色の塗装は傷も目立ちますし、気を遣うものです。

ダブルアクションポリッシャーは初心者でも扱いやすい

プロに任せたら「磨き工程」だけで2,3万円はするであろう作業を自らの手で行えるのが、「ダブルアクションポリッシャー」なのです。
塗装面の痛み具合にもよりますが、通常プロは研磨力の強い「シングルアクションポリッシャー」を使用し、ある程度塗装面を平坦化させてから「ダブルアクションポリッシャー」で仕上げ作業に移行していきます。

しかし、ここで注意しなくてはいけません。「シングルアクションポリッシャー」は電動ドリルのように一方方向にしか回転をしません。そのため高い研磨力が得られるのですが、素人が手を出すと振り回されてしまうほか、大切な愛車の塗装面を過剰に研磨してしまい取り返しのつかないことになりかねません。

ポリッシャーを選ぶ際には必ず「ダブルアクションポリッシャー」を選択しましょう。上下左右に振動しながら花びら状に駆動しますので「バフ目」といわれる磨き傷も付きませんし、塗装の摩擦熱も最小限です。電源は、もちろん100Vのものを選びましょう。

“プロの道具”を使って施工スタート!

それでは、実際に施工していきましょう。

ダブルアクションポリッシャーに超微粒子コンパウンドを適量とる

超微粒子コンパウンドを最も目の細かいスポンジバフに付ける。バフは羊毛のものが最も入手しやすいが、素人はスポンジバフが扱いやすい。

ボディにスポンジバフでコンパウンドを軽く付けならす

ダブルアクションポリッシャーの電源を入れる前にスポンジバフを塗装面にポンポンと当てて馴染ませる。これにより飛び散りを防止できる。

まずはタテ方向に

スポンジバフを塗装面に密着した状態で電源を入れる。最初はスポンジを押し付けるくらいの圧力でタテ方向にポリッシャーを動かす。

タテ方向の後はヨコ方向。そして仕上げはタテ方向

タテ方向のあとはヨコ方向に動かし、コンパウンドが見えなくなるまでタテ、ヨコのスパーンで作業を行う。一度に傷を深追いしないこと。

仕上げ磨きは力を入れずに滑らすように

再度、超微粒子コンパウンドを付け、仕上げ磨き。スポンジバフを塗装面に押し付けないで、素早く滑らせるように動かす

仕上げは極細繊維のネル地で研磨粉を拭き取る

塗装面に残ったコンパウンドを極細繊維のネル地を使用して叩くように拭き取る。赤子の肌を撫でるように優しく作業を行う。

上記の作業を手磨きで敢行した場合、丸一日がかりですが「ダブルアクションポリッシャー」で丹念に磨き上げても、2時間ほどで作業は終了しました。疲労度も仕上がりも段違いです!

「ダブルアクションポリッシャー」は、塗装の過剰研磨の心配も皆無ですし、初心者でもカンタンにプロ並の仕上げが可能です。超微粒子コンパウンドとの併用で洗車傷、くすみ、汚染物質の除去と塗装の美観に影響を与える要因をすべて解決してくれますので、洗車ヲタクでなくとも一台あれば大変重宝します。 
 取材車の黒の塗装はこの方法で一点のくすみ、傷も消え、新車時の光沢を放っています。

ホームセンターなどで簡単に入手可能!

私太鼓判の「ダブルアクションポリッシャー」ですが、DIY関係を多く取り扱っているホームセンターなどでカンタンに入手可能です。これらの製品はカー用品店には置いてありません。電動ドリル、チェーンソーなどの売り場で探してみてください。

私の愛用機はドイツの「ボッシュ」製ですが、¥15000前後で購入可能です。国産でしたら、電動工具大手の「リョービ」製でも同様のものが¥8000前後で発売されております。スポンジバフは、¥1500前後で入手可能です。

一度手にしたらもう手放せない!

半年に一回程度、私も塗装面のリフレッシュを「ダブルアクションポリッシャー」を使用して行いますが、10年経過しても所有車はいまだ新車の光沢をキープしております。一度手にしたらもう手放せないツールです。

次回はカルナバワックス並みのツヤを手に入れる製品を紹介

一連の作業もいよいよクライマックスに入ってきました。しかし、季節は真夏に・・・。次回は夏バテしない短時間の施工にも関わらず、本格カルナバワックスを掛けたのと同等の艶を再現できる製品をご紹介します。お楽しみに!