ポルシェ　911 〜リセールバリューチェック〜

3年後の“リセールバリュー”を考えて、手放すときに価値が高いクルマを選べば、トータルの購入予算はグンと少なくなる。さらに人気のクルマやワンランク上のクルマも選択肢に入れられるってわけ。“リセールバリュー”を把握してトクするカーライフを送ろう。

ポルシェ　911

ポルシェ　911の魅力とは？

■本文＆コメント／鈴木詳一（ガリバー自動車流通研究所）

　スポーツカーといえばフェラーリと並んで有名なのがこの「ポルシェ」。中でも９１１シリーズは歴史のある名車だ。この９１１は日本でも人気が高く、70年代のスーパーカーブームもフェラーリやランボルギーニに次ぐ人気を獲得しており、同じ車名のクルマがいまだ人気が高いというのはポルシェ以外にはないだろう。デビュー当時とは大きく変わっていても、４座席・水平対向エンジン・ＲＲ方式など、基本的な造りが変わっていないことが人気の秘訣といえる。

　そのポルシェ９１１、排気量の拡大やエンジンの水冷化、基本ディテールを変えずにデザインの修正、数々の電子制御化などが進み現代風に生まれ変わっている。中でもターボモデルの進化は顕著で、現行型９１１ターボは最高出力480馬力を発生するモンスターマシンへと生まれ変わっている。

　なんとこの９１１ターボは、0-100km/h加速が3.9秒！と量販車としては最速の部類に入り、ライバルのフェラーリF430よりも0.1秒速い。フェラーリよりも約300万円安く購入でき、それ以上の加速性能が味わえるという点で、ポルシェはある意味フェラーリよりも優れているといえる。

グレード	ターボ
ボディサイズ	4450x1850x1300mm
総排気量	3600cc
最高出力	480ps(353kw)/6000rpm
最大トルク	620N・m/1950-5000rpm
定員	4人

\18,160,000

リセールバリュー診断

　不動の人気を誇るポルシェ９１１ターボのリセールバリューは最大54％のＣランク。平均よりはやや高いが、ライバルのフェラーリよりは少し低い数値となる。ちなみにノンターボのカレラＳは５％ほど高く、リセールバリューはこちらの方が高い。

　９１１ターボのリセールバリューが伸び悩んだのは、“ターボ”だから高価になり、新車ユーザーの方が多いということ。ベーシックな９１１カレラの倍近い価格では、中古車となってもまだまだ高い。なかなか手が出せないというのが現実。ターボモデルの価格がもう少し安くなればリセールバリューも良くなるだろう。

　とはいえ、ターボはその強大なパワーを路面に確実に伝えるため４ＷＤ化されており、走りは別次元。本当にポルシェを楽しみたいならこのターボモデルは外せないモデルとなっている。また、性能的なコストパフォーマンスは高く、おススメであるのも間違い無い。