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- LS600hは新しもの好き向けの高級車!
数値に表れる性能では世界のライバルを凌駕、でもフィーリング面は…
日本でもレクサスLS600hの試乗会が始まった。ハンドル握った人に聞くと、まぁ面白いくらい意見は分かれている。「凄く高級感あってよかった!」という人もいるし「期待していたけれど案外普通のクルマだったのでガッカリ」という人も。
いや、同じ人の試乗レポートなのに、ドイツ試乗の時はダメ出し。されど日本仕様の記事見たらホメてたり……。ま、レクサスの場合、特に評価のバラ付き目立つ。ISやGSでさえホメちぎった人が多かった。確かにとりあえずホメておけばメーカーからニラまれずに済むからか?
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改めてLS600hである。日本仕様のハンドルを日本の道で走らせたら印象変わったかといえば、そんなことありません。当然ながら同じでありました。
標準ボディにのみ設定されている19インチのアクティブスタビライザー仕様は、やはり未成熟。オーバー1千万円のクルマとして考えると、直進安定性も乗り心地も厳しい。
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というかLS600hは「自分でハンドルを握って楽しいクルマ」じゃありません。もちろん速いし、同じ性能持つライバルより燃費も良い。けれど「楽しいか?」とか「上質か?」と問われたなら「官能評価はベンツに届いてないですね」。
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LS600hは新しもの好き向けの高級車!
高級車には2つのタイプがある。自分でハンドル握るクルマと、後席に乗るクルマ、だ。ロールスロイスとベントレーを御存知のことだろう。どちらもユーザーのクラブがあるのだけれど、ロールスロイスは伝統的に「オーナーズクラブ」。ベントレーの場合「ドライバーズクラブ」。
つまり所有することに意味あるのがロールスロイス。趣味の対象として買うのはベントレーということなのである。LS600hに乗ると「こら後席に乗るクルマだな」と思う。したがって従来の自動車評論と全く違う方向から評価しないとならない。
リアシートの快適性については前回紹介した。そこで今回は「オーナーになったら聞かれるだろう質問」のチェックをしてみることにした次第。
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デザイン的にはLS460とほとんど変わりないインテリアだが、使われている素材などはより高級なものとなっている。
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ロングホイールベース仕様のリアシートはご覧の通り。LS600hLの特等席はリアシートに違いない。
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明るさはもちろん、長寿命なうえ色度変化も少ないLEDヘッドライトを世界初採用。
例えば「LS600hを買った」と人に言った際、最初に聞かれるのが「本当に燃費いいんですか?」。
今回三つの走行パターンを試してみた。まず高速巡航。リアシートに座った時に安心出来る100km巡航燃費は、10〜11km/Lといったイメージ。これ、ベンツS350と同等。LS600hと同じくらいの動力性能を持つアウディA8なら8〜9km/L前後である。
二つ目が渋滞の多い街中走行。さすがハイブリッドだけに悪化は最小限。普通に走って9〜10km/Lまで伸びます。S350で6〜7km/L。A8だと5〜6km/L。LS600h凄い!
渋滞していない一般的な道路事情なら10〜12km/L。S350が8〜10km/L。A8は7〜9km/Lくらい。全ての交通パターンでライバルを圧倒する。さすがであります!
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次なる質問は「EVモードだとどのくらい走れるのですか?」。ほぼ満充電状態で(限られた条件でしか満充電状態にならない)試してみたら、2.2km走った。これだけ走れば、いろんな使い道がある。
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ほぼ満充電の状態からEVモードで走れる距離を測定
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完全な電気自動車状態でも、30kmから40kmまで出すことが可能。
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バッテリー容量に余裕があるときなら、モーターだけで2km以上走ることができる。EVモードは深夜の出入庫など、便利に使える場面は意外に多いようだ。
オーナーになったら、ゲストを乗せた時のネタも豊富。きっと”従来からある普通のラグジュアリーカー”を買うより流行に敏感な人というイメージを作れると思う。
代表グレード | LS600hL |
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 5150×1875×1475mm |
車両重量[kg] | 2320kg |
総排気量[cc] | 4968cc |
システム出力 | 445PS(327kW) |
ミッション | 電気式CVT |
10・15モード燃焼[km/l] | 12.km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 1330万円 |
レポート | 国沢 光宏 |
写真 | 国沢 光宏/レクサス |
LSのカタログ情報
- 現行モデル
- 平成29年10月(2017年10月)〜現在
- 新車時価格
- 980.0万円〜1799.0万円
LSの在庫が現在39件あります
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