長安フォードマツダエンジン会社(CFME)量産開始式

長安フォードマツダエンジン会社(CFME)量産開始式の様子

 

鋳造、加工、組立の3つの工場を持つ一貫エンジン工場

 マツダは4月26日、中国・南京市にある長安フォードマツダエンジン(CFME)が始めて中国で生産するBZシリーズエンジンの量産を開始したと発表した。

 CFMEは、25億人民元以上を投資して2005年9月に工場建設を開始し、このほど鋳造、加工、組立の3つの工場を持つ一貫エンジン工場が完成された。この工場でエンジンの5つの主要なコンポーネントであるシリンダーブロック、シリンダーヘッド、クランクシャフト、カムシャフト、コネクティングロッドが生産される。生産能力は、年間35万基。CFMEは、中国でも最大規模のエンジン工場で、今後それぞれのブランドに対しエンジンを供給していくとのこと。

 マツダの尾崎清取締役専務執行役員(中国事業担当)は、「マツダは中国での成功に向け、自動車産業に大きく貢献するために努力していく。この長安フォードマツダエンジン会社は3つの点で大変重要な役割を持っている。1つ目はクルマの心臓とも言うべき重要なコンポーネントであるエンジンを生産すること、2つ目はマツダ、長安汽車mフォードの3社による合併会社により今後さらに中国で戦略的提携関係を深めていくことができること、そして3つ目はここ南京で生産を行うことで地域経済と社会の発展に貢献できることである。この工場を最大限に活用し、中国のお客様に満足していただける最高の商品を提供していきたい」と述べている。

 CFMEで生産されるBZシリーズは、世界でもトップクラスのエンジンで、マツダの最新の開発技術、生産・製造技術が採用されている。最先端のアルミシリンダーヘッドとシリンダーブロック、インテーク可変バルブタイミング機構(VVT)、プラスチックインテークマニホールド、タンブルスワールコントロールバルブ(TSCV)、マルチポイントエレクトリックフューエルインジェクションなどが採用されているとのこと。これらの技術により、エンジン性能は飛躍的に改善し出力と燃費が向上するとともに、排気ガスと騒音を削減しているという。もう一つのエンジンである「I4シリーズエンジン」も近々生産開始される予定。

 また、CFMEでは、環境保護と調和のとれた開発に取り組み続けながら、高品質で効率性の高いフレキシブルな生産ラインを持つ世界でも最先端のエンジン工場の建設を目指してきたという。鋳造工程は、マツダの革新的な高圧鋳造手法を導入することによって効率性が高くまた環境に優しいものとなっている。加工工程では、多様な生産モデルの需要にあわせた柔軟な生産が可能であるという。組立工程では、最新の総合的な生産ラインで、効率性が高く質の高い製品が生産される。さまざまな種類のエンジンを同一ラインで生産できるフレキシブルな生産ラインは、設備稼働率を改善し、最小のコストで新しいモデルを投入できるため、変化し続ける自動車市場の需要に柔軟に対応することができるとのこと。