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SUVにマツダらしいスポーツテイストを融合させた!
オンロード性能と走破性の高さを感じさせるデザイン

ライター紹介

自動車評論家

松下 宏 氏

中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。 誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。

SUVにマツダらしいスポーツテイストを融合させた!

 CX-7はマツダがアメリカ市場に向けに開発したSUVで、さらに大きなサイズで3列シートのCX-9と2機種を並行して開発したが、やや小さめのCX-7なら日本市場でも受け入れられるのではないかとの判断から、日本にも導入することになったという。
 アメリカ市場ではSUVの人気が高く、世界中の自動車メーカーがアメリカでSUVを販売して利益を出しているためマツダも遅まきながら2機種をほぼ同時に開発した。SUV市場に後から参入するモデルだけに、単なるSUVではなくマツダらしい特徴を持ったSUVとして、スポーツカーとSUVをクロスオーバーさせたクルマに仕上げたのが特徴だ。
 マツダはロードスターなどでスポーツカーをたくさん作っている自動車メーカーであり、スポーティなSUVというコンセプトは正にマツダらしいものだ。ちなみに、Cはクロスオーバー、Xはマツダがスポーツカーに使っている記号(RX-7やRX-8などの例がある)で、7は車格を意味する数字とのこと。

オンロード性能と走破性の高さを感じさせるデザイン

 エクステリアデザインはSUV感覚の無骨なものでなく、スポーツカーらしい流麗なラインを描くサイドビューが特徴。ガラス部分の面積を小さめにしたサイドウインドーなどがスポーティな部分。逆に大径タイヤなどによる踏ん張りの良さを示した部分はSUVとしての走破性を表現している。
 アメリカ向けのクルマであため、ボディサイズはかなり大きめだ。特に全幅が1870mmもあるため、日本では必ずしも扱いやすいとはいえない。大型のドアミラーや太いAピラーによって死角が大きいことなども扱いにくさにつながる部分だ。

マツダ CX-7らしい力強さの中にもスポーツカーらしい速さを感じさせるエクステリア。従来のクロスオーバーモデルとは一線を画す個性の演出に成功している。

Aピラーからノーズ先端に走るシャープなキャラクターラインや大きな開口部を持つエアインテークなどがスポーティなイメージを高めている。また丸みを帯びたバンパー下部はアプローチアングルの確保も考えた形状だ。

まるでスポーツカーのように寝かされたフロントウインドーが印象的。また力強く跳ね上げられたベルトラインや大きく張り出したフェンダーがSUVらしい力強さをプラスしている。

キャビン部分を絞り込むことでフェンダーのボリューム感を際立たせ、安定感をプラスしている。左右2本出しのマフラーはスポーティなイメージ。

最近のマツダ車らしいシャープな印象のヘッドライトを採用する。

代表グレード CX-7
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4680×1870×1645mm
車両重量[kg] 1640kg
総排気量[cc] 2260cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 238ps(175kw)/5000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 35.7kg・m(350N・m)/2500rpm
ミッション 6速AT
10・15モード燃焼[km/l] 9.1km/l
定員[人] 5人
税込価格[万円] 340.0万円
発売日 2006/12/19
レポート 松下 宏
写真 佐藤 靖彦/和田 清志