ROUND2:達人によるコダワリ評価

評価するのはこの達人たち
松下 宏

小さくて軽く、誰でも買える価格帯、そして燃費がよいということを信念としてクルマを評論。大本命といわれている車種さえ外してでも自らの信念を貫き通す熱いハートをもつ。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。

片岡 英明

学校の先生から自動車雑誌編集者経て、モータージャーナリストになったという異色の経歴を持つ。元教師ということもあり、分かりやすい評論に定評がある。さらに、クルマの細部まで見逃さない観察力はハンパではなく、徹底的に調べ上げてしまうほど。最新のクルマから、ヒストリックカーまで幅広い知識をもつ。

国沢 光宏

歯に衣を着せぬ原稿で、なにかと話題の自動車評論家。歯切れの良い文章も分かりやすく、多くのファンをもつ。カートップやベストカーなど多数の自動車雑誌に寄稿するだけでなく、WRCなどのTV解説まで幅広い活動を行なっている。

コダワリ評価GO!
エンジン
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル)
メルセデス・ベンツ E350
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル) エンジン メルセデス・ベンツ E350 エンジン
松下 宏

コモンレール方式を採用した直噴ターボによってディーゼルの常識は大きく変わった。特にV型8気筒エンジン並みの厚いトルクを発生する動力性能は高く評価されてよい。

10点

V型6気筒エンジンは従来の3バルブから4バルブDOHCに変わり、性能的には大きく向上している。パワフルでスムーズな吹け上がりはガソリンエンジンのもつよさである。

9点
片岡 英明

ディーゼルエンジンはターボの後押しとあいまって軽快な走りを見せつける。低回転域から分厚いトルクを発生し、加速は力強い。高回転域の伸びはガソリンエンジンにかなわない。

9点

7速ATの助けを借り、上質で滑らかな加速を披露する。高回転域のパンチ力は一級だ。だが、低回転域のパワー感とトルク感は今一歩。加速時のスポーティなエンジン音が心地よい。

9点
国沢光宏

低い回転からガソリンエンジンなら5.5リッターに匹敵するぐらいの太いトルクを出す。振動はカンペキに近いくらいになく、騒音も室内にいれば気にならないレベルである。

9点

ディーゼルから乗り換えると、やはり静かさで優勢。また、アクセルをホンの少しだけ踏んだときの反応もE350のほうが上。高回転域まで引っ張ったときの気持ちよさは圧勝!

9点
SUBTOTAL
28点
27点
街乗り
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル)
メルセデス・ベンツ E350
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル) 走り メルセデス・ベンツ E350 走り
松下 宏

発進時に一瞬のラグが感じられることと、アイドリング時の車外騒音がやや大きなことがガソリン車に対するマイナス点。街乗りではどうしてもその部分が感じられてしまう。

8点

滑らかな吹き上がりと好ましいパワーフィールをもつ。中低速域のトルクではディーゼルに及ばないものの、このクラスのガソリンエンジンとして水準を超えた実力である。

10点
片岡 英明

低速走行を強いられる街中ではディーゼルならではのフレキシブルな走りを見せる。低回転域から太いトルクを発生し、ゴーストップも難なくこなす。静粛性も合格点に達している。

8点

意のままのジェントルな加速を見せる。1000rpm台のトルク感は今一歩とはいえ、トルクの出方が素直だから扱いやすい。停止時の静粛性も一歩リードだが、燃費はそれなり。

8点
国沢光宏

普通に走っているかぎりなんら不満なし。ただターボエンジンなので、アイドリングくらいの回転数だとレスポンスはガソリンに届かず。まぁ普通の人であれば気にならんレベルです。

9点

定評あるベンツのなかでもE350は優等生。新世代のV6エンジンを搭載するため、気持ちよく走ってくれます。アイドリング時の静粛性もガソリンエンジンのほうが上。

10点
SUBTOTAL
25点
28点
高速
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル)
メルセデス・ベンツ E350
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル) 走り メルセデス・ベンツ E350 走り
松下 宏

高速域での伸びはよさは最新のディーゼルエンジンならではのアドバンテージ。回転数が低めに抑えられている分だけ、ガソリン車より静粛性が高くなる面もある。

10点

高回転域まで気持ちよく吹け上がるのはガソリンならではのよさ。80km/h〜100km/hの区間加速などではディーゼルに劣るものの、ガソリンもまた不満のない実力を持つ。

8点
片岡 英明

鋭い加速を引き出そうとしてアクセルを一気に踏み込んだりキックダウンしての加速では若干のタイムラグを感じる。アクセルレスポンスもガソリンエンジンほどの鋭さはない。

8点

切れ味鋭い加速を満喫することができる。スムースさ、クルージング時の静粛性、ドライバビリティともに一級の実力派だ。高速道路での燃費はディーゼルターボに遠く及ばない。

9点
国沢光宏

回転数が上がってしまえばディーゼルターボのよい部分しか感じなくなる。個人的にはディーゼルのエンジン音も好み。ガソリンより落ち着くのだ。追い越し加速抜群によい!

9点

CDIとの差は「音の質」とアクセルを踏んだ時のトルク感。ただ決定的なモノじゃないと思う。むしろ巡航燃費が大きく違う。100km/h巡航ならCDIより30%以上悪い。

7点
SUBTOTAL
27点
24点
プレミアム性
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル)
メルセデスベ・ンツ E350
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル) エンブレム メルセデス・ベンツ E350 エンブレム
松下宏

日本ではまだディーゼルエンジンに対するネガティブなイメージがあり、プレミアム性となると疑問の余地が残るのは仕方がない。ガソリン車に追いつくには数年かかる。

8点

メルセデス・ベンツの主力モデルともいえるのがEクラス。E350はベースグレードではあるが、ベンツとEクラスのもつプレミアム性は十分に高い。確実にディーゼルを上回る。

9点
片岡英明

日本ではディーゼルにマイナスイメージが付きまとう。ベンツ神話は今も健在だが、クリーン化と低燃費性能によってダーティな観念を払拭するのにはもう少し時間がかかりそう。

7点

押しも押されもせぬプレミアムカーだ。オーナーも周囲の人も、一目置く存在である。V6エンジンはきめ細かい改良により、上質ムードも走りのクオリティもグッと高まった。

9点
国沢光宏

ガソリンスタンドで給油しようとすると、皆さん怪訝な顔をされる。かといってセルフだと軽油のポンプってベタベタしてて不快。日本じゃプレムミアム性は薄いと思う。

7点

E350はEクラスのなかでも上級モデルとあり、「ベンツ・ヒエラルキー」の上の方にいる。実際、乗るとパワフルだし静か。普通の人ならコチラを選ぶべきかと。

8点
SUBTOTAL
22点
26点
どっちが買いか
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル)
メルセデス・ベンツ E350
メルセデス・ベンツ E320CDI(ディーセル) メルセデス・ベンツ E350
松下 宏

走り方にもよるが、ディーゼルエンジンの割高な分を燃費性能の差で取り戻せるユーザーも多いはず。走りのよさのコスト面での有利さで、ディーゼル車のほうが買いかも。

9点

リセールバリューも含めたトータルの魅力となるとまだガソリン車のほうが上だろう。ただ、今から買って数年後に手放すときにはディーゼルが優位に立つ可能性が高い。

9点
片岡 英明

日本は軽油の値段がベラボウに安い。実用燃費はいいし、車両価格も安いから、長く乗り、距離を走る人にはウマ味がある。ただし、新長期規制に強化後のリセールバリューは不透明。

8点

プレミアムカーとしてのイメージが定着していて、リセールバリューもそれなりに計算できる。ただし、燃費はかなわないなど、経済性は今一歩だ。無難に乗るならE350がいい。

8点
国沢 光宏

E350を買おうとしているなら、価格もCDIの方が安い。一般的な走行速度域であれば高速道路もCDIのパワーでまったく問題ない。私なら迷うことなくCDIを買います。

10点

CDIの登場でE350は中途半端な存在となってしまった。価格でCDIより高く、日本の道路環境なら性能的な優位性も薄い。おそらく今後は売れ行き落とすと思う。

5点
SUBTOTAL
27点
22点
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