画期的な新型電子式ギア・セレクターを採用
インテリアはシートも含めて大きく変わった。最新技術の集大成といってもいい。
エンジンを掛けるときはマッチ箱の大きさのリモートコントロールキーをダッシュボードのスロットに差し込んで、ブレーキペダルを踏みながら丸いスタートボタンを押せばいい。これはすでに新しいBMWでは標準になっている。
エンジンが掛かったあとはセレクターをDレンジに入れるが、これがインテリアでは目に見えて大きく変わったところだ。7シリーズでも採用されたシフト・バイ・ワイヤーだが、セレクターレバーは手の中に収まる携帯電話の感覚でシフトできるところが新しい。横のボタンでロックをリリースし、手前に動かせばいい。そのとき動かす量は手首のスナップだけだ。Dレンジから左に倒すとスポーツモード/マニュアルモードになりステップトロニックとして使えるのは他のBMWセレクターレバーと同じだ。Pレンジに入れるのはクルマが停止してからエンジンを止めるだけでいい。自動でない場合は、セレクターレバーの頭を押せばいい。
パーキングブレーキのオン/リリースもバイ・ワイヤーになり、セレクターレバーの手前のスイッチを操作する。
これは、より広く室内を使うための手段である。セレクターレバーの操作範囲が狭くなることによって、インテリアデザインの自由度が高まった。セレクターレバーの前に大きなカップホルダーが2個と灰皿が納まっている。
助手席エアバッグがコンパクトに納められるようになり、助手席前の収納ボックスがダッシュボード正面になり広くなった。
シートは大きくなりバックレストも高くなった。2列目シートのバックレストは前席よりも高い。レッグスペースが現行より広がっている。クッションとバックレストの形状もよく、座り心地がいいだけでなく長距離でも疲れなさそうだ。3列目のシートも外から見るより広く快適だ。