総合評価
トヨタ プリウス ホンダ シビック・ハイブリッド
トヨタ プリウス
ホンダ シビック・ハイブリッド
松下宏

ハイブリッド車らしいハイブリッド車を選ぼうとしたら、断然プリウスだろう。プリウスは全車ハイブリッドなので存在そのものがハイブリッドであることを示している。ほかのクルマとは違う性能を持つクルマに乗っているという満足感を得るためには、専用ボディでわかりやすいプリウスが極めて優位に立っている。

比較的身近な存在としてハイブリッド車を作っているが、燃費性能でプリウスに比べて劣っていたり、セダンと共通のボディで違いが明確化されていない点もマイナス要素。見た目の違いが少ないため、ベース車と比べて価格的に高いハイブリッド車を買ったという満足感を得にくい。ハイブリッドはまだ普通のクルマではない。

片岡英明

原油高を背景に人気上昇中だ。セレブ御用達モデルとしての話題性もある。トヨタのTHSIIはモーターを積極的に使い、街中中心の使い方で燃費がいい。日常の使用域で燃費の落ち込みが小さいのは大きな魅力である。最新モデルは走りの実力が高められ、乗り心地もよくなった。ひと目でプリウスとわかるのがいい。おすすめはGグレード。

ホンダのIMAは大幅に高効率化を図り、システム出力を約20%向上させている。このシステムは高速クルージングが得意だ。エコランを心がければ、20km/Lの大台超えはむずかしくない。ただし、街乗り中心の走りでは並みの燃費にとどまる。また、専用ボディでないから世間の注目度も今一歩。リセールなどの点でプリウスに及ばない。

国沢光宏

販売台数がすべてを物語っているんじゃなかろうか。発売以来3年以上経過しているのに、未だに納期は3〜4カ月。毎月の販売台数だって4000台を下回らない。というか作っただけ売れる状態がデビュー以来続いているのだ。しいて弱点をいえば「先代モデルの場合、案外リセールバリューが高くない」ということか。新型はいい?

これまた低迷している販売台数がこのクルマの評価だと考えていい。アメリカのような交通モード(日本ほど渋滞や信号停止が多くない)だとシビックもよい燃費を出せるものの、日本の交通事情だときびしい。それでいてプリウスと同じ価格なのだ。普通の人なら迷わずプリウスを選ぶと思う。何か得意ワザを作らないといけません。

TOTAL
トロフィー 128点
108点