米国におけるクリーンディーゼル開発で協力体制

 アウディは、米国における将来的なディーゼルエンジンの普及を促進するため、フォルクスワーゲンおよびダイムラークライスラーとの協力の下、「ブルーテック」と呼ばれるクリーンディーゼルエンジンの開発に乗り出すことになったと発表した。
 共同でキャンペーンを行うことにより、これら3社の自動車メーカーは、米国の消費者に最新のディーゼルテクノロジーの利点をアピールする予定だという。

 アウディが2008年米国で発売を予定しているディーゼルエンジン搭載モデルは、米国で最も厳しい排気ガス基準に適合しているため、米国全土で販売することが可能であるとのこと。アウディはこれを達成するために独自に開発した排気ガス制御技術を採用している。

 アウディ最初のTDIエンジンは、すでに1989年には発売され、このTDIテクノロジーは、25年以上の歴史を誇るクワトロ・フルタイム4WDシステムおよび10年以上のアルミニウムおよび軽量構造デザインとともに“Vorsprung durch Technik(技術による先進)”−アウディのコアとなる技術革新の優位性を代表する1つだという。このTDIエンジンはダイレクトインジェクションと電子式エンジンマネージメントを導入したディーゼルエンジンで、市販乗用車に世界では初めて搭載されたとのこと。

 また、アウディは、現在米国において、R10レーシングカーで旋風を巻き起こしているという。R10は12気筒TDIエンジンを搭載し、アメリカン・ルマン・シリーズにおいて、3月のデビュー戦以来8戦に出場し、今回8度目の優勝、シリーズ総合優勝を収めたとのこと。さらにR10は、2006年のルマン24時間レースにおいても初参戦で優勝している。これらのモータースポーツにおける成功は、特に米国で大きな注目を集めているという。

 さらに、すでに世界中で販売されているアウディの新車の2台に1台はディーゼルエンジンモデルであり、この比率高まっている傾向にあるとのこと。

 なお、ブルーテックTDIエンジン搭載車の日本導入は未定。