フォード 水素燃料ステーションを開設!

 フォードは、10月17日、BP社、ミシガン州テーラー市と共同で市の公用車として使用されているフォード・フォーカスFCV(燃料電池車)用の水素供給ステーションを開設したと発表した。

 水素の研究は、インフラ構築を開始するためのパートナーシップを含め、気候変動やエネルギー資源確保問題に取り組むフォードの戦略の一環として進められてきた。フォードでは、並行してフォード・エスケープ・ハイブリッドやマーキュリー・マリナー・ハイブリッド、水素燃料電池車、水素駆動内燃エンジン車、エタノール車、クリーン・ディーゼル車、パワートレインやトランスミッションを基本としたガソリンの改善など、多方面から技術的な解決を図ってきたという。

 フォードは1990年代初めに水素技術の開発に着手、2001年には、フォードでは初となる水素内燃エンジンを搭載した試験車両を発表している。この車両は軽量アルミニウムのセダンがベースとなっており、水素燃料電池の開発に採用された。
 現在、世界7都市で計30台のフォーカスFCVをフリート走行させ、実証実験を実施している。異なる環境条件の下、各テスト地から得られる情報を集積し反映させている。社内ではなく、外部の機関に置くことで貴重なフィードバックも得られる。

フォード 水素燃料ステーションを開設!
フォード 水素燃料ステーションを開設!
フォード 水素燃料ステーションを開設!


フォード 水素燃料ステーションを開設!

 フォードとBP社は共に、コーポレートシチズン(企業市民)として、気候変動や大気汚染といった諸問題を改善するための取り組みを行ってきた。両社は「エネルギーとクルマ(Energy and Car)」という信念を共有し、個別ではなく協調して取り組み、信頼性の高いパーソナル・モビリティが欲しいという消費者のニーズを満たす商品開発をしているという。両社の持つリソースを活用することで、より早期の市場への供給と相互の向上をはかっていきたいとしている。

 BP社は米国エネルギー省(DOE)や自動車業界と連携して、ミシガン州、フロリダ州、カリフォルニア州の各州に水素燃料ステーションを建設しているほか、世界中の多くの街で走る燃料電池バスや乗用車をサポートする燃料補給インフラの整備にも携わっている。

 なお、米国、カナダ、ドイツで実証試験用フリート車全30台のうちテーラー市が所有するフォーカスFCVは4台。フォードでは、今年後半、米国初となる水素燃料バスの納車を開始予定とのこと。